AKB④ | ЯαYの日記

ЯαYの日記

信なくば立たず

AKBネタについて今回が最後の記事です。
本当は1回か精々2回で済ます筈だったのですが全部で4回分(。-ω-。)
血管を切って血が流出するみたいにネタが出てきます。今の所。
そして血が流れちゃっても体内でまた生成されるといった具体です。
ネタに困る事はありません。寧ろ月2回の更新ではネタの僅かしか表現出来ていない状況ですね。
でもネタが尽きたら日記をやめます。

以下が過去のAKBネタ
2012年1月30日↓
http://ameblo.jp/rayna11/entry-11150044098.html
2012年4月14日↓
http://ameblo.jp/rayna11/entry-11222480824.html
2012年5月12日
http://ameblo.jp/rayna11/entry-11248357986.html

以前の日記から漏れた内容が2つです☆

1つ目。
AKBが無視できないレヴェルで売れ出したのは多分ここ2年位だと思います。
というのは僕のような完全な部外者にも明確に視線に入り出してきたのはその位だからです。
例えば前回日記で書いた選抜総選挙が普通の読売新聞とかに載るようになったのもその位でしょう。
AKBが紅白歌合戦に初出場したのは2007年なのでその年からブレイクしたように思われますが、それはあくまで芸能人として売れているだけで、そもそもテレビもそういう系の雑誌にも接しない一般の人には名前は聞いたことがある位でした。
AKBは2005年結成ですが、国民的アイドルというまで言われるには5年かかっていることになります。
こういった事はジャニーズのグループにも言えることで、今こそ超有名な「嵐」も結成は1999年です。
しかし紅白初出場は2009年ということからもAKBと同様のことが言えるでしょう。
 
何が言いたいのかというと、活動が結実するには4~5年(場合によってはもっと)はかかるということです。
どんな世界でもそうでしょうが、どうしても下地を作るのに数年はかかります。
それは芸能人で言えば本人のスキル向上と、人気を確実に固めていくコアファンを作るのにです。
 
そしてアイドルならば爆発的に売れた時点でもまだ若くないといけません。
今のAKBの主力が20歳~23歳位なので、正にこの事を証明してると言えるでしょう。
 
ということはデビューは遅くとも17歳位でなくてはなりません。
ただこれは芸能活動を17歳から始めるというのとは違うんです。
今AKBの最年長クラスである小嶋陽菜さんはAKBとしてのデビューは17歳位なのですが、実際には既に中学生の頃から芸能活動をされてたそうです。
16~17歳の時にAKBのオーディションに合格したのですが、普通このような大きなオーディションにはそう簡単に受かりません。
何年かかけて沢山受けて、何が必要なのか研究して、コツを覚えて、自分のスキルもその間に伸ばして、みたいなプロセスを経て、その中の100人に1人位が合格するような感じでしょう。
余程何か「持ってる」人を例外とすれば、16歳でオーディション合格だとしても実際にはその数年前から活動は始めてないといけません。
つまりデビューでなくとも芸能活動を始めるのは遅くとも中学生の内からじゃないと駄目です。
これは僕が勝手に決めたことではなくて、芸能関係の事務所をやってる人は多分皆そう言うと思います。
 
従って小学生や中学生から実質労働をする事になる訳です。当然勉強を犠牲にすることになりますよね。
勉強で一番重要なのは小学生の部分なのですが、中学はその次に重要になります。
この重要というのは知識の内容ではなくて、その後に克服不能な或いは克服が大変難しいスキルを身に付ける時期だという意味でです。
我々は日本語を自在に扱えますが、例えば英語を大人になってから学んで日本語のように使いこなせるかというとほぼ不可能に近いのはお分かり頂けると思います。
特に小学校で学ぶ勉強というのはそういった意味合いが大変強いんです。
勉強というのは当然母国語だけではなくて、その次に重要なのは数学と数学的思考或いは論理的思考なのですが、この基礎を小学生の時に作っておかないとその後非常に苦労すると思います。
要するに我々が非母国語である英語を学ぶのと似たような意味合いでの困難に直面すると考えて良いでしょう。
ただし言語に比べると論理的思考の方が歳をとってしまっても克服は多少はやり易いとは思います。
だから僕もそれを伝える意味があると思ってるので以前の日記で触れた訳です。
 
中学生、或いは小学生の頃からやらないとアイドルの世界で大成するのは難しいとするならば、上記の通り勉強を引き換えにするしかありません。
それはつまり芸能人以外の職業を諦めるというと言い過ぎですが、もし芸能人が駄目だったとしても就ける職はやはり限られてしまうのは言うまでもありません。
正直AKBの子達の学力は全く知りませんが、あのレッスン量と公演や握手会等を中学生時代から(ある程度セーブさせてくれても)こなすとなると、数学で言えば方程式を解くとかグラフの交点を求めるとかの基礎も危ないと僕は考えています。幾らやさしい内容でも、授業受けただけでは身に付かないからです。
しかもその授業さえも多分出られない場合も多いと思いますし。そうなると演習する以前に内容さえ理解していない可能性が高くなります。
そもそも教科によって多少差がありますが勉強というものは「その授業だけ受けてその分だけ学習効果がある」というのは殆ど不可能なんです。
これは連続したドラマ等を途中1回だけ視聴して、その分だけ楽しむのが難しいことと意味合いが近いです。
それまでの流れを知っててこそ今放映してる1回分が楽しめる訳です。それが無くてはどんなに面白いドラマでも寧ろ視るのも苦痛でしょう。
という観点からいたしますと、AKBの子達の多くは一応休みがちながらも授業を受けてたとしても、学力的には相当ヤバい状態だろうと考えるのはそう突飛な話ではないかと思われます。
 
なのに芸能界で成功するというのは大変難しい。皆様もご存知のように、もう星の数程アイドルとか女優を目指してマイナーな仕事をしてる子達がいて、その僅か一握り(間違いなく1%以下です)しか売れません。
しかも一時的に売れてもそれを数年続けるのさえ難しい。
それをずっと職業にしていくなんて天文学的な確率だと言ってもそんなに大袈裟ではないと思います。
要するにリスクが高過ぎます。
だから彼女達がどんなに輝いて見えていても、今でもきっとそうなのでしょうが将来を考えても厳しい地点にいるのです。将来というのは売れる売れないの話だけではなく、一度有名になってしまうと別の意味でのリスクも含めてです。
だからどうしても彼女達を拝見していて、若干憐みに近い感情を抱いてしまうのですが、他の方々もそうなのでしょうかね。AKBのメンバの「あの子が嫌い、この子が嫌い」なんて言葉を耳にする事もあるのですが、とてもそんなふうには見れないです。
 
2つ目。
前回記述したAKBの子達の競争意識なのですが、面白い傾向に気付きました。
選抜に入れない子達は選抜を目指し、選抜に入った子はメディア選抜を目指す訳です。
しかしメディア選抜に入っても隅の目立たない方だとか、喋る機会が無いとか不満を持つ訳です。
更にメディア選抜でしかも目立つ場所で歌えて、更に喋る機会も与えられてるような子は、今度は「5位には満足してません」と悔し涙を流してる訳です。

面白いのは、皆不満の持ち方が「もうちょっと上になりたい」という所なんです。
それは「いきなり1位だとリアリティがないから調節して目先の目標を目指す」のとは違うと感じました。
そんな理屈で考えてなく、自分の中で自然に湧き出た欲望に従った結果がそうなんだと思います。
つまり人間とはどういった状況であっても現状に不満を持つ生き物なのではないかということです。
だから1位を取ってる人も順位ではない何か別の不満を持つに違いありません。
例えば大金持ちになってそういう世界でトップに立った人が、今度は政治家になって「お金」ではなく「名誉」を求めるような感じでしょうか。
これと向上心を出来れば切り離したいものです。向上心を「不満」のような受動的なものからではなく、もっと能動的なものにしたいですね。

そういう側面ばかりを見てると1位しか満足出来ないような錯覚に陥ります(1位になっても多分満足しないでしょうが)。
このように他人と比較して外ばかりを見ていると際限がないのを象徴してると思います。
正直どんなに頑張っても通常トップは取れません。これはその人に能力がないという意味では無くて、トップなら1人或いはトップ層というのは例えば全体の上位5%と「決まってる」のです。なぜ「決まってる」という言い方をするのかというと、その数が非常に少なくないとそう認識されないからです。

つまり95%の確率で絶対にトップ(層)にはなれず、相応の実力があっても必ず敗北するということになります。
95%というのは限りなく全部に近い数字だというのに異論はないと思います。
そして他人と競争するというのはこのような事だというのに気付かされます。無論これはAKBだけではなく、一般の人々も大なり小なり晒されている環境です。
そして上記の通り結果として殆どの子が最終的にはソコを狙ってることになります。
95%以上の確率で不可能なのにトップを目指すというのは「生き地獄」に等しいのかもしれません。
多分1位じゃない子の殆どはどうやらソコでかなり苦しんでるようです。
これはAKBをプロデュースしてる大人達が明らかにそう仕向けてます。確かにその「無限の不満」によって彼女達は異常な努力をするということになるのですが、如何に商売とはいえ少々気の毒にも感じます。
じゃあ1位にいればそれ以外の子達よりも苦しみが少ないのかと言えばそんなことはないようです。寧ろ逆でしょう。実際に前田さんは耐え切れなくて降りてしまいましたし。
以前のAKB日記に書きましたが、こういった部分も実社会の反映ということなのでしょうか。

この競争のガツガツ感をより全面に押し出してる松井樹里菜さんという方がおられるのですがこれはどうでしょうか。
彼女はそれ故に一部に嫌われているようです。目立ちたがり屋で出しゃばりだそうです。だから去年の選挙では順位をかなり下げてしまいました。
しかしこれは全く別の側面から寧ろ僕は肯定的に見てるんですね。
と言いますのは、SKE48というのはAKB48よりも後発で、しかも都市の規模が全然小さい場所のグループなんです。
もう断然不利。明らかにAKB48をより輝かせる為の大きな脇役グループみたいなものです。
こういうのを「かませ犬」といういうのでしょうか(知らない方は意味を調べてみて下さい)。
SKEは圧倒的な不利な立場で戦わされています。後発というのは何とかなるにしても、都市の規模だけはどうにもなりません。どう考えても勝ち目がないと思います。
そんな中でも「AKBを抜こう」と思えるなんて、上記の「ちょっと不満」とは別次元のものなんです。
そういう絶望的状況でも折れないで戦おうと思える部分に精神性の発露を見出す訳です。
実際に樹里菜さんは入院してしまいました。しかもソレまでに長い間体調不良が続いていたというのですから、あの年齢(まだ中学生)でそこまで貫こうという意思は大したモノだと思います。
そういった局面なら図々しいだとか出しゃばりだとかは寧ろ美徳となります。その位じゃないとAKBの牙城は崩せないと思うのですよね。
という訳でSKEさんは頑張って下さい。

これでAKBについて論じるのは終わりです。
僕自身はAKBには全く興味がありませんでした。
音楽で言えば例えば僕はパンクとかが好きなのですが、寧ろアイドルのような商業音楽に対するアンチテーゼの立場です。
だから昔はアイドルとか芸能界に対する反感が強かった。
しかし「くだらん」「興味ねぇ」で切り捨てるのではなく、そういうふうになりがちな立場の人間でも見方を少し変えてみたり、偏見を持たず素直に見ていけば色々面白いものが出てくるというのを示したかった。
それはつまり我々が生きている「世界」というのはとても広いものであり、それを単なる「自分」だけの狭い了見で捉えてしまうのは非常に勿体ないことなのだと。
これを読んでる方の中には、仕事がつまらない、学校がつまらない、人生は苦しいこと辛いことばっかり、みたいに捉えてる方もおられるかもしれませんが、ちょっと勇気を出して心を開いていけば楽しいものに変えていける、そういうふうに思って欲しいと思っています。

それが成功したか失敗したかは読者諸氏の判断に委ねます。
ここまで数回に渡りお付き合い頂きありがとうございました。