[ 停戦の可能性 ]
ウクライナ劣勢のなかで、ドイツがやっと砲弾の大量供給の準備に入ったとはいえ、生産体制が整うのは数年先。韓国からの供与があっても当面の劣勢は覆りません。
レオパルト、チャレンジャー戦車などの高性能の武器を提供されたとはいえ、台数に限りがあり、それを運用するのは人間で、システマティックな戦術理解と練度が一定レベルに達していないと効果がありません。
ロシアは、早い時期にスピード感をもって占領地域に二重三重の防衛ラインを構築しました。日露戦争の旅順要塞をみても、ロシア軍の守りの意識は侮れないものがあります。
前線におけるロシア軍の無謀な突撃と堅固な防衛ラインの構築は相反する特性と思われるかもしれませんが、ロシアは高度な宇宙技術を備えていると同時に超能力研究も盛んな国です。
今後、考えられるシナリオの中で最も現実的なものは、ロシア人の居住割合が多い地域を中心に、現況に近い形での停戦です。
実質的に、ウクライナとそれを支援するNATOの敗北です。
勢いに乗じたロシアによるウクライナ全土の占領 ー ロシアはそこまでは望んでいないと考えます。
今年の前半はアメリカの大統領選挙の行方を見据えた動きになりますが、アメリカをはじめとする西側諸国がより本格的な支援に舵を切った場合、ウクライナ、ロシアともに消耗戦を強いられ、引きずられた国の国力疲弊につながる恐れがあります。
大義の遂行には多大な代償がともないます。