イタリアで小さな炒飯店を営む台湾の潜伏工作員、小艾は、命令によりローマにて東洋人を射殺するが、その直後から何者かから襲撃を受けるようになる。
一方、台湾にて発生した海軍士官と陸軍士官の連続不審死を追う定年退職を12日後に控えた刑事の老伍は、捜査の過程で遺体に彫られていた刺青に注目し…。
タイトルと凄腕のスナイパーで炒飯作りの名人という設定だけでもう美味しい。こんなの読まない訳にはいかないですよね(笑)。
そして〆の炒飯が良かったなぁ。
きっと本書を読まれた方はうんうんと頷いてくれるはず(笑)。
任務を達成した後に何者かに狙われるようになったスナイパーである小艾が、襲撃者をかわしながら黒幕を追う姿と、台湾の定年間近の刑事老伍が軍士官の連続不審死を追う姿が交互に描かれていきます。
説明不足というか不親切に感じる描写がちょこちょこあって、読んでいてストレスを抱える部分もありました(自分だけかな)。
一方でコミカルな場面、特に刑事の老伍と上司である蚤頭とのやり取りはコメディみたいに可笑しかったですし、老伍が公私に渡って奮闘しつつ事件の真相に近づいてく様は読み応えあって、ストーリーにうねりが出てきてからは特に読みやすかったです。
また、スナイパー同士が対峙する場面では痺れるものがあり、こういうドキドキ感は久しぶりに味わえたかも。
果たして何故、国家の要人がイタリアで暗殺されたのか。
軍士官の連続不審死はどう絡んでいくのか。
実際に台湾で起きた事件を土台に描かれるスリラーでありスパイ小説。
さらにある意味家族小説の側面も持ち合わせていて、エンタメとして最後まで飽きさせずに楽しめました。
それにしても、優秀なハッカーがいると便利ですが、最近「単に凄いハッカー」といった紹介しか無くてストーリーを進めるための便利屋扱いにしか見えない時は、ちょっと萎えるものがあったりして(笑)。
さて、最初は追われる者と追う者といった関係だった小艾と老伍が、いつしかバディを組んで事件の闇に挑んでいく様子が楽しかったんですが、本書には続編があるとの事。
果たして続編でも二人のバディぶりが見れるのでしょうか。楽しみです。










