高校を退学になったばかりの少女チャーリーは、DVを働いている姉ジーンの恋人ダリルの元から金の延べ棒を盗んで帰宅したところ、家の前で不審な様子のアボリジニで大学生のナオと出会う。
そこへ、ダリルが金の延べ棒を奪い返そうとやってくるが、誤って殺してしまったチャーリーは、その場に居合わせたナオと共に、死体を捨てにいくのだが…。
喧嘩っ早い白人の少女チャーリーと、理知的だけど何かを隠している様子のアボリジニの少女ナオ。
考え方も生き方も違う二人を軸に描く、青春小説であり、ロードノベルであるクライムサスペンスです。
反発しあいながらもそれぞれの目的のために走り抜けるチャーリーとナオの姿が実に鮮やかに描かれています。
まぁ、衝動的なチャーリーの言動や、なかなか秘密を明らかにしないナオにはもどかしいものを感じますし、それぞれ相手に対して隠し事をしたままの様子には「いや、いい加減ちゃんと話した方がいいんじゃ」と思わず二人に語り掛けたくなります。
それぞれが隠していた事が事態を悪化させ悲劇を招きそうで、二人に迫る謎の追っ手や、思いがけず悪い方へと転がってしまう様子など、この辺りはなんともドキドキとさせられました。
その一方で少々雑に思える箇所もあり、その点はちょっと残念だったかも。
まぁ、チャーリーとナオがオーストラリアの広大な大地を疾走する中でが、些細な事は気にしないで一緒に乗っていきたいところではありますが(笑)。
あぁ、でも脇役となる男性陣への扱いに関しては、なかなかに衝撃的なものも。
チャーリーの姉ジーンを助けようと追いかけてくれていたリーについては、ちょっと扱いが酷過ぎだったんじゃないかと思うんですが、どうでしょう。
それに、ナオを助けてくれた善意の人サムについても酷かったですよね。
というか、自業自得な人物も含め、本書に(生きて)出てくる男性は酷い目に合うようになっていたのかも(笑)。
さて、反発しながらも互いのために疾走した少女たちが手にしたものとは一体。
目の前が広がるようなラストシーンも鮮やかで印象的でしたし、映像化されたら面白そうでもありますね。
























