2024年3月の読書メーター、まとめ。 | 固ゆで卵で行こう!

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ハードボイルド・冒険小説をメインにした読書の日々。


時に映画やRockな日々。またDragonsを応援する日々。そして珈琲とスイーツな日々。

3月の読書メーター
読んだ本の数:10
読んだページ数:4300
ナイス数:395

いまはただ瞳を閉じて (mirabooks)いまはただ瞳を閉じて (mirabooks)感想
スターとケイド、惹かれ合う二人だけれど互いに抱えた秘密が。その秘密が二人の距離をなかなか縮めてはくれない。けれど、ケイドのスターを守りたい思いとスターの想いや考え方を尊重しようとする姿が、スターが過去に受けた傷と贖罪の念を語れるようになり、そして共に戦い共に未来を見るためにケイドも自身の秘密を明かし、信頼し合うようになる様子が良かったです。特にスターが岩から飛び降りようとする場面で、スターがケイドを本当に信頼しているんだと思え印象に残りました。さて、弟くんと妹さんのお話もあるそうで、続きも楽しみ!
読了日:03月29日 著者:ローリー フォスター
早朝始発の殺風景 (集英社文庫)早朝始発の殺風景 (集英社文庫)感想
ある種「密室」な状態で描かれる日常の謎系の爽やかなミステリー短編集。それぞれのお話は繋がっている部分はあるけどそれほど意味は無いかも。それぞれ「お」と思える驚きや目か鱗な考えや表現があってハッとさせられます。基本的にその謎の裏、動機や結末には優しさが溢れていて読んでいて心地よかったですし、ユーモアのある会話も楽しい。「青春は密室できている」なんて面白い考え方だし、そう口にした登場人物の気持ちに感情移入も。それにしても殺風景が登場人物の名前だとは思わなかったですねw
読了日:03月24日 著者:青崎 有吾
戦火のオートクチュール(祥伝社文庫さ24-1) (祥伝社文庫 さ 24-1)戦火のオートクチュール(祥伝社文庫さ24-1) (祥伝社文庫 さ 24-1)感想
祖母の遺品にシャネルのものと思われる血染めのスーツが。その謎を追って母と二人でパリに飛んだ真理の現代パートと、祖母の千沙による過去のパートで描かれる歴史ミステリ。ココシャネルの謎多き人生に実在した人物を絡めて描かれるのは戦時下で浮かび上がる人の業の愚かさですが、だからこそ信念をもって行動する人々の強さは眩しい。けれどもその結末は哀しくも。それにしても親子三代の確執はどうにも感情移入しにくく、その点が少々残念かも。
読了日:03月23日 著者:佐野広実
特捜部Q―カールの罪状― (Hayakawa pocket mystery books No. 1)特捜部Q―カールの罪状― (Hayakawa pocket mystery books No. 1)感想
〈特捜部Q〉シリーズ9作目。色々あったけど特捜部Qのメンバーも揃って新たな未解決事件にとりくむカール。個性的な部下にふりまわされるカールのぼやきや、アサドのラクダの例え話が復活して楽しい。事件の行方そのものは中盤以降で全容が明らかになるにつれ、とにかく読ませます。今回はゴードンの株があがった・・・かな。さてさて最後はクリフハンガーな終わり方!次作で完結という事でついに「ステープル釘打ち機事件」の真相も明らかに。終わってしまうのは寂しいけれど、早く読みたい!
読了日:03月19日 著者:ユッシ・エーズラ・オールスン
殺戮の狂詩曲殺戮の狂詩曲感想
〈御子柴礼司〉シリーズ6作目。勝っても負けてもメリットどころかデメリットでしかない介護士による高級介護施設の入居者9人の殺害事件。なぜ国選弁護士を請け負ったのか。そして極刑は免れない裁判にどう挑むのか。この2点がポイントとなって相変わらず読ませます。選民思想、棄民思想の犯人にとって、御子柴が持ち帰ってくる被害者家族の言葉は何をもたらすのか。裁判は終盤まで描かれず、残りページの少なさに一番ドキドキしたかもw しかし介護施設に入れる家族の罪悪感を抱えた真の気持ちがリアルで他人事では無いと印象に残りました。
読了日:03月15日 著者:中山 七里
哀惜 (ハヤカワ・ミステリ文庫 HMク 25-1)哀惜 (ハヤカワ・ミステリ文庫 HMク 25-1)感想
マシュー・ヴェン警部の人となりに何より好感がもてるんだけれど、それらが本人の視点だけでなく、部下であるジェン部長刑事からの描写で描かれている点が実に秀逸。地味ながらなんども滋味のある文章。特に派手な展開や描写がなくても、情景もふくめてすっと心に入ってくる。ほんとうに上手いなぁ。捜査の過程、心の機微、それらが丁寧に幾重にも重なて描かれていて読んでいて飽きがきません。それだけにマシューが最後に感情を爆発させようとする場面も心に残ります。手を出すには長くて敬遠していら著者の他のシリーズも読んでみたくなりました。
読了日:03月09日 著者:アン・クリーヴス
アミュレット・ホテルアミュレット・ホテル感想
犯罪者のためのホテル。敷地内で傷害・殺人を起こしてはいけない。そしてホテルの損害を与えてはいけないという二つのルールを守れば、犯罪者には天国のようなホテル。そこで起きる事件を解決、処分するホテル探偵の活躍を描く連作短編集。これもある種の特殊設定ミステリなんですね。密室殺人の謎など、意外にも凝ったプロットや仕掛けで本格ミステリが楽しめます。続編もありそう。この設定を活かしたもっと派手な展開を見せる長編も読んでみたいかも。
読了日:03月08日 著者:方丈貴恵
木曜殺人クラブ 逸れた銃弾 (HAYAKAWA POCKET MYSTERY BOOKS No. 1)木曜殺人クラブ 逸れた銃弾 (HAYAKAWA POCKET MYSTERY BOOKS No. 1)感想
シリーズ三作目。ますますパワーアップで読んでて楽しい。エリザベスたち木曜殺人クラブの面々はもちろんだけど、脇を固める登場人物たちも魅力的。とにかくこのシリーズは愛がいっぱいで嬉しくもあり幸せな気分に。でも、その分、余計に切なくさせる描写も。ラストはうっすら涙しちゃいました。事件の真相も幾重にも重なった事実と、明らかにされていない部分もあり、次作も実に楽しみ!
読了日:03月05日 著者:リチャード・オスマン
化学の授業をはじめます。化学の授業をはじめます。感想
優秀な科学者だけど、そもそも女性というだけで理不尽な扱いを受けてきたエリザベス。研究所をクビになり、娘を育て生活するためにTVの料理番組の司会をする事に。局側の指示に従わず科学で料理を見せる番組は、世の女性達の心を掴んでいく様子がなんとも痛快。60年代米国の今よりもっと保守的な考えの中で、いかに女性が一人の人間として生きづらかったのか。それは現代でも、そして日本でも共通するものが。読んでて体が熱くなるぐらい夢中になり、終盤はなんどもウルウルとしてしまった。2023年のNo.1候補です。
読了日:03月03日 著者:ボニー・ガルマス
吸血鬼ハンター(42) D-魔王谷妖争記 (朝日文庫)吸血鬼ハンター(42) D-魔王谷妖争記 (朝日文庫)感想
‟D”40周年。記念的な年の新作、全体的に明るめな雰囲気もあり、ちょっといつも違った印象を受けますが、これがまた良かった。宝捜し屋の四兄弟、特に末っ子のタギギの言動が楽しく、この物語の救いとなっています。Dがあそこからどうやって戻ったのかなど、ちゃんと明らかにはならないところにもどかしさはあるものの、それはそれで面白いんじゃないでしょうか。神祖云々に関しては今回も特に進展は無いですし、ま、それが解明される事は無いんでしょうね(^^;
読了日:03月02日 著者:菊地 秀行

読書メーター

 

 

3月は積読本をメインに読書。

 

昨年購入して未読のままだった作品をいくつか一気に読みましたが、どうしてこれまで積読にしていたのと後悔するぐらいどれも良かったです。

 

そんな中で印象に残ったのは『哀惜』。

 

 

 

 

そして新作で読んだ中ではなんといっても『化学の授業をはじめます。』は沢山の人に読んでもらいたいと思えるぐらい良かったです。

 

 

 

 

 

 

また、国内作品では『早朝始発の殺風景』はかなり好みな作品でした。

 

こちらの感想は近々あらためてアップしたいと思います。

 

 

 

 

さて、福井でも昨日、ヨメイヨシノの開花宣言が。


夜のウォーキングで咲いている桜を確認してきました。




 

この暖かさで一気に満開になりそうで、週末には見頃を迎えれそうでしょうか。

 

遠方からお客様をお迎えする予定なので、一緒にお花見ができたらいいなと期待しています桜