読んだ事は無くてもタイトルだけは誰もが知っていると言っても過言では無い、ヘミングウェイの『老人と海』。
角川文庫より最近出た新訳版を読みました。
そもそも記憶に無いぐらい昔に読んだきりの本作ですが、その時に決して面白いとは思えなかったのはやはり若さゆえでしょうか。
今回、あらためて読んでみると、老漁師が自分自身と巨大カジキに語り掛ける場面はなかなかに読み応えあり楽しめました。
また、新解釈という事で、これまで老人の相棒だった「少年」は「若者」とされていたりなど、また違った印象を受けながら読む事ができました。
さて、新訳で読んでこちらの↓講演会に参加してきました。
そう、謎屋珈琲店で楽しみ、初めての石川県立図書館を楽しんできましたが、その石川県立図書館で行われた「翻訳家 越前敏弥さん講演会 新訳『老人と海』と翻訳の愉しみ」がこの日のメインイベント。
出身が金沢だという越前さん。
地元トークや雑談を交えながら、今回の新訳にあたって原文からどのように解釈したのかなどの説明や、訳す上で気を付けている事など、興味深いお話をたっぷりお聞かせ下さいました。
翻訳家の方は、訳す上で単語や文章を丁寧にひも解き、それぞれの方がそれぞれの解釈をされた上で、考え検討された結果をこうして日本語で読ませてもらえると思うと、今後、海外文学を読む上でそれを踏まえて楽しませてもらいたいなと思いました。
講演会後はサイン会も。
自分は新訳の『老人と海』にしていただき、妻が越前さんの著作『名作ミステリで学ぶ英文読解』にサインしていただきました。
石川県立図書館さん、そして越前先生、ありがとうございました。
またこういう機会があれば参加したいです
追記:講演内容に近い動画が公開されております。ご興味ある方はご覧になってみて下さい。