7月の読書メーター
読んだ本の数:11
読んだページ数:5021
ナイス数:457
花嫁殺し (ハーパーBOOKS)の感想
特殊分析班(BAC)を率いるエレナ警部は、結婚間近の女性殺人事件を捜査する事になるが、その猟奇的な殺され方は7年前に起きた事件と同じで犯人は服役中。果たして模倣犯なのかそれとも新たな事実が待ち受けているのか。個性的なメンバーを率いるエレナ自身がまた個性的。強いだけでなく捜査に関して正しくあろうとするその姿の裏にある真実が明らかにされた時の衝撃は、事件が二転三転して事実が判明した時の比ではありません。なんともおぞましい描写が続き苦手な人も多いかと思いますが、残り二作の紹介でエレナと共に闇の中を見せて欲しい!
読了日:07月31日 著者:カルメン モラ
天使と嘘 下 (ハヤカワ・ミステリ文庫)の感想
スケート選手殺人の捜査は二転三転。嘘を見抜く能力をもつイーヴィがサイラスの助手となって活躍するのかと思いきや、意外にそういった場面が少ないのはサイラスが彼女の事を思い遣る気持ちが強いからでしょうし、そういった意味では非現実感が薄められて良かったかも。それにしてもイーヴィが危なかっしくて、彼女の言動にサイラスだけでなく読者も振り回されます。本作はシリーズの序章といった側面も強いですが、嘘を自然とつく生き物である人間を、サイラスとイーヴィの二人の関係性の変化を通じてどう描かれていくかも含め続編が楽しみ!
読了日:07月25日 著者:マイケル ロボサム
天使と嘘 上 (ハヤカワ・ミステリ文庫)の感想
臨床心理士のサイラスは、旧知の児童養護施設職員に頼まれ、かつて陰惨な現場で発見された少女イーヴィと邂逅。排他的で攻撃的なイーヴィは実際の年齢も過去に何があったかも分からないだけでなく、他人の嘘を見抜く能力を持っています。フィギアスケート選手として将来を嘱望されていた少女が殺された事件の捜査を軸に、一方のサイラスも子供の頃に家族を殺された過去を持っており、二人の関係性がどう変わっていくのかという点と共に物語が転がる中・・・下巻へ!
読了日:07月25日 著者:マイケル ロボサム
誠実な嘘 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)の感想
出産を控えるメグとアガサ。完璧な結婚生活を送っているように見えるアガサの生活にメグが入り込んで起こる悲劇。二人とも秘密を抱えており、その秘密の重さが読者にもじわりと染み入ります。特に《嘘》に《嘘》を重ねる事で《真実》にしてしまおうとする姿の危うさには読み進めるのが辛くなるほど。とはいえ先が気になり終盤は一気読み。アガサが抱えてきた悲しみと痛みは想像を絶するものがあり、ゆえに決して彼女を憎み切れないけれども、ある一線を越えた時以降は恐ろしさも加速。果たして彼女達に救いや未来があって欲しいと願わずにいられない
読了日:07月22日 著者:マイケル・ロボサム
帰らざる故郷 (ハヤカワ・ミステリ 1967)の感想
ベトナム戦争帰り、ドラッグにハマりレブンワース刑務所に収監されたジェイソンが帰郷するも、ある事件により再びレブンワース刑務所に収監される事に。ジェイソンを信じれない父母に反抗するように弟のギビーは兄の無実を信じて行動に出ます。著者らしい家族の物語に加え、少年が殻を破り成長する姿と、戦争が落とした陰、貧困や差別といった現実を描くかれるのですが、「X]というレクター博士のような存在でエンタメ性を高めつつ、全てを描かない事で安易なものとして落とし込みません。果たして少年は崖から飛び降りる事ができたのでしょうか。
読了日:07月17日 著者:ジョン・ハート
時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん (角川スニーカー文庫)の感想
やたらとTLに上がってきてて思わず読んでしまったラノベ。ヒロインのアーリャがロシア語でデレてそれに気づかれないと思っているも、実はロシア語が分かる政近が全部理解しているという設定が何より面白い。内容としては普段ラノベをあまり読まないので、他のラノベとの違いは分からないですが普通にラブコメとして楽しく読めました。意外とハーレム展開では無いけど今後はどうなるのかな。政近の友人達にももっと焦点あてて世界を広げて欲しいと今後により期待です。
読了日:07月12日 著者:燦々SUN
シャーロック・ホームズの冒険―新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫)の感想
何度目かの再読。今回はグラナダ版のドラマで映像化されているものを観返しつつ読みました。そして原作もドラマ版も妻とウヒャウヒャ言いながら、そしてツッコミながら観て、そして読み返しました(笑)。今回はホームズが実に行動的であるなと改めて感じつつ、ツッコミどころすらも楽しい事もまた改めて感じました。ところで光文社文庫版で読むのは初めて。日暮さんの新訳でとても読みやすく、光文社文庫版も揃えたくなりました。
読了日:07月11日 著者:アーサー・コナン・ドイル
誘拐の日 (ハーパーBOOKS)の感想
娘の手術費用のため富豪の娘を誘拐しようとしたミュンジョン。しかしその相手ロヒを車ではねてしまい助けるもロヒは記憶喪失に。更にロヒの両親は殺されていた事が分かり事態は思いがけない方向へと。少々強引な点もあるけど、ユーモアたっぷりで意外性に満ちた韓国ミステリ。天才少女ロヒがミュンジュン相手に少しずつ心を許し、本当の親娘のような関係が垣間見れる様子が可笑しくも可愛かったです。ミュンジュンの優しさと苦しい胸の内は読む者の心にも同じ痛みを感じさせるだけに、真相はやるせなくも切ない。でもきっと幸せな日々がと期待です!
読了日:07月08日 著者:チョン ヘヨン
初歩からのシャーロック・ホームズ (中公新書ラクレ, 706)の感想
タイトル通りのホームズ入門書。どれから読むと良いかなどホームズ研究家である北原さんの愛情と熱量が込められた紹介が楽しい。一通り正典を読み、グラナダ版もSHERLOCKもガイ・リッチー監督の映画も観てますが、ただ好きなだけという自分も、これを読むと更に深く知りたくなったりパスティーシュを読みたくなります。巻末には発生事件一覧が収められているのも嬉しい。ネットでも調べられるだろうけど、パッと見れる紙の方がやっぱり便利かも。あ、ネタバレ無しで紹介をされていますが、肝心なところでネタバレってるのも愛嬌か(笑)
読了日:07月05日 著者:北原 尚彦
冷酷なプリンス (二見文庫 ブ 13-1 ザ・ミステリ・コレクション)の感想
双子の姉タリンや妖精の姉ヴィヴィとの考え方の違い、実の両親を殺した養父に向ける愛憎。ジュードに執拗な苛めを行うカーダン王子に、逆に好意を見せる王子の取り巻きのロックなど、それぞれが何を思い考え行動しているのか読めません。更に王位継承を巡る陰謀の渦中で、ジュードが選ぶ道の先にドキドキが止まらず逆に何度もページを捲る手が止まる事も。そしてジュードが選んだ最後の選択に思わず唸ってしまいます。嘘や欺瞞が満ちた妖精国で育ったジュードが、その世界で生き抜き自分の居場所を勝ち取ろうとする力強い姿が印象的!続きも楽しみ!
読了日:07月04日 著者:ホリー・ブラック
誘拐 (創元推理文庫 M テ 19-2 P分署捜査班)の感想
〈P分署捜査班〉シリーズ2作目。各地から寄せ集められた個性豊かなメンバー。落ちこぼれと思われていた彼らが、意外にもそれぞれの個性を活かす事で結果を出す事ができ、捜査班の雰囲気が前回より格段に良くなっています。とはいえそれぞれが抱える悩みや葛藤はそれぞれが内に秘めており、その問題が明るみになる時に捜査班がどうなっていくのかが興味深いかも。今回はアラゴーナが実は警官として有能な部分を持っている事が分かるのが印象に残りましたが、子供が誘拐された事件の結末については思わず声を上げてしまう予想外のものでした...。
読了日:07月03日 著者:マウリツィオ・デ・ジョバンニ
読書メーター
7月は11冊(10作品)。
満足感が半端ない月だったかも。
一部を除いてどれもボリュームあり、そのどれもが年間ベスト級。
しかも、このところの怒涛の話題作ラッシュで、積読本を見ては次にどれを読もうか悩める幸せに(笑)。
今年の夏もおうち時間を過ごす事になりそうですし、モヒモヒ読むよ!