『シカゴ・ブルース 【新訳版】』 フレドリック・ブラウン | 固ゆで卵で行こう!

固ゆで卵で行こう!

ハードボイルド・冒険小説をメインにした読書の日々。


時に映画やRockな日々。またDragonsを応援する日々。そして珈琲とスイーツな日々。

 

路地裏で父を殺された18歳のエド。

移動遊園地で働く変わり者の叔父のアンブローズの協力を得て、父を殺した犯人に探す事にするのだが・・・。

 

 

 

 

叔父のアンブローズの助けを得て父を殺した犯人の調査を始めるエドが、いつしか少年から大人へと成長していく様が、時にハッとさせられつつも瑞々しくも描かれて心に残ります。

 

まるでプロの探偵のような叔父のアンブローズ。

 

エドは一緒に行動するうちに、父の思いがけない過去を知りながら、父とは築けなかった関係性を持つ事になり、その変わり者の叔父がまるで失った父の代わりとなるような存在に。

 

その象徴となるのが冒頭で描かれたトロンボーン。

 

これが小道具として最後に効いて、実に印象的でした。

 

また、アンブローズ叔父からエドは探偵として、そして人生の指南を受けるうちに、 エドはこれまで自分でも知らなかった自分を発見する事になります。

 

その姿に危うさも感じるものの、アンブローズ叔父と一緒にエドの成長に驚き、そしてエドと同じように強くなったような錯覚を受けるかも知れません。

 

そして父の死の手掛かりを追う中で出会う女性クレア。

 

クレアとの出会いは苦い結末も待っているものの、それだけにその経験は少年だったエドを男として成長させたのではないでしょうか。

 

ちなみにエドの父の死の真相については、意外過ぎて流石に読めませんでした。

 

 

そうそう、本書は〈エド・ハンター〉シリーズの一作目。

 

新訳でシリーズが続けて出して欲しいなぁ。