『サイレント・ジョー』 T・ジェファーソン・パーカー | 固ゆで卵で行こう!

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サイレント・ジョー (ハヤカワ文庫 HM) サイレント・ジョー (ハヤカワ文庫 HM)
T・ジェファーソン・パーカー

早川書房 2005-09-22
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幼い頃に父親から硫酸をかけられ顔の半分が醜い傷跡で覆われているジョー。

養護施設に預けられていたジョーはトロナ夫妻によって引き取られ、温かい家庭の中で成長する。

保安官補となり刑務所の看守の仕事に就いたジョーは、敬愛する養父であり南カリフォルニア・オレンジ郡郡政委員を務めるウィルの仕事の手伝いもしていた。

だが6月のある夜、霧の立ち込める中で5人の男たちに襲撃を受け、目の前でウィルが射殺されてしまった。

ウィルが郡政委員を務めながらその裏で何を行っていたのか、そして何故襲撃を受けたのか。

ジョーは愛する養父の為に真相を探り始める。





2003年版「このミス」の海外編で2位。

2002年版「週間文春ミステリーベスト」では1位となった本書を今頃ではあるけれどようやく読了、そして評判の良さも納得。


敬愛する養父の死によってジョーが向き合う事になる真実。

それは決して良いものばかりではない。

けれど、例えどのような真実が浮かび上がろうとしようとしていても決して立ち止まらずウィルを殺した犯人に復讐しようと、迷わず進み続けるジョーの強さを通じて人間としての成長と、そして真実に向き合う過程で得られる大きな愛が描かれ、読了後は静謐なる感動に包まれます。


印象的なのはジョーが事件の真相を探る過程で挿入される過去の描写ですね。

へたすると展開が遅くなって物語としてのテンポとバランスは悪くなるところが逆にそれが物語に深みを与え、よりジョー感じている哀しみと、そして渇望する愛に、ジョーと同化するかのように心に染み入り、文庫本でも600ページ以上あり決して短い物語ではないにも関わらず、いつのまにか物語の中に没頭してしまいました。



確か7月にはT・J・パーカーの新刊が出るはずなので、続けて著者の作品にも触れてみたいですね。