阿蘇山:破局噴火の前科あり | オヤジのおもちゃ箱

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行く川の流れは絶えずして、しかも元の水にあらず・・・・・・

 

九州旅行二日目の阿蘇山のお話。🌋

阿蘇も中学の修学旅行以来なので

約45年ぶりに訪れた事になります。

上の画像は草千里から撮影したもの。

「阿蘇山」という山は個別には存在せず

噴煙を上げるのは阿蘇五岳の中岳になります。

 

浅間山や桜島と比較すると山容が穏やかです。

地質図を見ると玄武岩が多いので

ハワイの火山を連想させますね。

 

 

阿蘇は巨大なカルデラが有名ですが

衛星写真を見ると九州の中央やや上部に

ポッカリと穴が開いた感じです。

阿蘇の地下深くでフィリピン海プレートが

ユーラシアプレートに沈み込み

水分を伴ってマグマが形成されます。

その関係で南部の喜界カルデラ迄

複数のカルデラが並びますが

その内、破局噴火を起こしたのは

阿蘇を含めてなんと!3ヶ所!😲😱

こんな地域は南九州以外では

ありえないでしょう。

 

 

カルデラの見取図。↑

縦25㎞、横18㎞のカルデラ中央には

中央火口丘(阿蘇五岳)が並びます。

五岳は約8万年前に姿を現したそうです。

ちなみに阿蘇は27万年前から4回に渡り

破局噴火を起こしておりまして

最後の破局噴火(Aso4)は約9万年前。

 

画像の左(西側)が熊本市内で

立野火口瀬を右(東側)に進んで

カルデラの内部に入ってゆきます。

そして中央火口丘を登って

中岳噴火口にアクセスしました。🚗

 

 

今年の3月から火山活動が落ち着いたので

この日は中岳噴火口を覗く事が出来ました。

一昨年の10月に大きな噴火があり

退避豪がリニューアルされたようです。

当時の噴火の動画を見ると恐ろしくなります。

(リンクを貼っておきます↓)😱

 

 

懐かしい中岳の火口。😃

モクモクと火山ガスを上げる姿に

地球が生きている事を再認識しました。

超不安定な「地球号」の上で暮らしていれば

なにが起きても不思議じゃないと思う。

 

至近距離で噴火口を見学できる火山は

大変珍しいでしょうねぇ~🤔

昔はロープウェイもありました。

 

 

クルマで火口見学する場合

800円の駐車料金が必要になります。

更に火山の活動状況によっては

立入が禁止される場合も多々あるようです。

昔はこれ程煩くなかったような・・・・🤔

上の画像は料金所で頂いたリーフ。

 

 

火口周辺は遊歩道が整備されています。

この日は規制が少なく視界も良好で

本当にラッキーでした。😄

 

 

中岳には計7つの火口があり

現在活動しているのは第1火口のみ。

上の陥没には第4から第7までの旧火口が

その痕跡を残しています。

 

 

正に生命体を排除した景観。↑

神話の「黄泉の国」を思い出す。

‟イザナミ”が歩いてたりして・・・・👩‍🎤

 

 

草千里には火山博物館があり

非常に見応えのある展示内容です。

画像の赤い部分は阿蘇の破局噴火で噴出した

火砕流の分布状況。

翌日向かう予定の高千穂峡も

Aso4の噴火で峡谷が形成されました。

 

 

過去に人類の尊い命を奪ってきた阿蘇。

実は脅威だけでは無く

多大な‟恩恵”ももたらしています。

率直に言うと今回九州を訪れたのは

この「殺戮」と「豊穣」の

二律背反が見たかったのがその理由です。

正にこれが、歴史のエッセンスだな。

 

旅は続きます。