今年はらんちゅうも東も一部を経験がないほど大きくしてしまった。 

ひとつの要因は換水のタイミングを変えたことだと思っている。

あとは…思い当たることがない。

餌の種類も量も変えてない。

飼育密度は例年より高い。

水温も自然水温。


来年は大きくしない創りをしないと…。


動画はタイトル通り17.5㎝の純系東。

こんな大きな当歳は創った記憶がない。

 ここまできたら親まで徹底的に大きくしたい気もしたが、残念ながらそんなスペースはない…悲。

 

 

明日の朝は冷え込む予報だったので、換水して早めの給餌をしたりとバタバタで夕方に…。

メールチェックすると14時前に2通のメールが…。

いろんな要件のメールを頂くので、「なんでございましょ」と開いてみてビックリ!

日らんで親魚の西大関を取ったとのご連絡だった。

3年前にうちから持って行っていただいた魚…。
ご本人から飼育録に載せても良いとご了承を頂いたので送っていただいた動画を合わせてアップした。

私がとやかく魚評をするのはおこがましく、ただただ飼育者の熱意と飼育技術が詰まっている。

「本当におめでとうございます!!!」

 

3年前(当歳時)の姿。

上手く飼えば、それなりの魚になるとは思っていたが、まさか日らんの西大関になるとまでは思ってなかった…。

よく創ったなぁ…。

繰り返しになるが、飼育者の熱意と飼育技術につきる。

 

前びれに赤が出てきてるのには驚いた。

私の飼育歴の中でも前びれだけに赤が出てくるのは記憶にない。

 

今年ほど試行錯誤して魚に向き合ったのは初めてかもしれない。

結果、らんちゅうは大きさ・型 ・尾が百花繚乱…。

系統と創りで魚ができるというのを改めて実感。

来年に活かせるかどうかは私次第。

 

 純系東はらんちゅう飼育の余波のせいか、久しぶりに当歳を大きくした。

らんちゅうに比べセーブしたつもりだったので、リミッターを外せばどれくらい大きくできたんだろうと思ったりしている。

まあ今年くらいが当歳らしさを醸し出す限界だという気はするけど。

 

 

 

涼しさに魚も慣れて、食欲の秋なのか餌喰いが激しくなった。

これから水温が下降していくのでそれほど餌の量を増やさなくても魚は冬に備えて自分で身体を創っていく。

当たり腹はようやく当歳然としてきた。

ほんの少しだけ私の理想に近い尾型の魚もできた。

動画の4尾の中では1尾だけ…わかるかな?

 

今年、今更ながら創りの再勉強というか再挑戦をした副産物が下の動画の魚。

4月生まれで15cm強。

創ったというよりは大きくした魚という感じが否めないが、副産物としては上出来か…。

でもやっぱり13cmの当歳を創りたい。

 

色を無視して、型だけ見て個人的にカッコええなと思った東を拾ってみた。

余談だが、東は泳ぎが素早くて素手で池から上げるのは至難…。

網は出来るだけ使いたくない派なので、手桶で掬ってから取り上げるようにしている。

面倒でもこれが一番早くて確実。

 

 

 

 

 

今年1年棒に振ってでも次のステージに行きたくて、創りを変えて辛抱している腹…。

中寸から長手にでているので、もう少し中寸寄りにしたい。

20尾程度残しているが、尾の構えは概ね思うような魚に…。

二十歳くらいのときに、とある養魚場に行って「親骨が真横に出て尾先だけで泳ぐ魚が欲しい」といったら「そんなのがいたら俺が欲しい」と言われたのを思い出した。

今年、その目途が立ったので、来年はもう少し工夫して蘭錦堂としての「終の型」を創りにかかろうと思っている。

動画は傷があっても特徴優先で残している種もいるのでご容赦を…。

 

今年の純系東は良くできている。

昔だったら指を咥えて見ていたような魚が何尾かは泳いでいる。

 

 

この魚は赤がないが、渋くて私好み。

尾は純系東の見本のように泳ぐときゅっと絞り、止まるとパッと開く。

こういう尾捌きも東の魅力のひとつだ。

 

 

 

朝晩が急に涼しくなり明け方の水温が22度くらいになっている。

しばらくは夕方の餌を加減しないと簡単に調子を崩す。

(私自身は気温差ですでに調子が悪い…)

水温が下がったなりに落ち着けば、また安定して給餌ができる。

それから水不足は何とか回避できたようで現在の貯水率80%…。

換水の心配はたぶんなくなった。

 

さて前回予告した純系東の当歳。

東はらんちゅうに手を取られ、換水と給餌の単純作業でここまで来たが、それなりの魚ができてくれるのは系統のおかげと思っている。

あれこれ手をかけなかったから魚ができた説もあるけど…。

 

らんちゅうの当たり腹は減らした分だけ大きくなる感じで見た目の密度はほぼ変わらない。

いま10cm程度なので、うまくいけば冬眠までに11~12cmにもっていけるかな。

あっという間に9月の半ば。

今年ほど飼育録の更新ができてない年は記憶にない。

年のせいか、魚の創りを新たに試行錯誤しているせいか、世話が終わると一気に疲れがでて何もする気にならない。

しかもやりたかったことの殆どができてない気がする。

試練を与えられているようでならないが、試練や苦労はその人にもっとも必要なタイミングでやってくるものらしい。

どうぞいらっしゃいくらいの心持ちでやっていきたい。

 

先に書いた試行錯誤をしたせいもあって今年は魚の大きさ、形状がばらばら。

大きいのは13cmほどになっているが、私にしては育てすぎ。

今の時期だと11~12cmあれば充分…らんちゅうに対してはそういう考え方を持っちょります。

動画の魚は図ってないけどたぶん11cm程度。

 

純系東の当歳も次回成長した姿をお見せする予定。

 

 

ダムの貯水率が数日で5ポイント近く下がった。

このままでは取水制限が始まる可能性が高い。

弱った…。

 

目についたのを洗面器に上げてみた。

やはり池面とは印象が異なるな…。

まだ魚が幼く、当歳らしくなる2次成長はこれから。

 

 

 

今治は主として玉川ダムを水がめとしている。

いまこのダムの貯水率が70%前後になっており、50%になると取水制限を始めるらしい。

今年は梅雨が短く、台風も来ておらず充分な水を確保できていないから当然と言えば当然…。

魚の換水は今が最盛期(と言ってもかなり長期間…)なので、水の心配をしないといけないのは非常に悩ましい。

過去には井戸を掘ることを何度か考えたが、今治はタオルの染色関係で大量の地下水(主要河川の伏流水)を使っていることもあり、近い将来充分な水量を確保できないのではという思いから断念している。

さて、魚の育成に大事な時期だけにどうしたものか…。

 

この魚は4月上旬生まれ。

全長12cm…うちにしては大きくしすぎている。

全国の当歳クラスで言えば大きくもないのだろうけど…。

蘭錦堂を贔屓にしてくれている方々は11月で11~12cmの魚を求められることが多いので…。

特別大きくなる資質がある魚なら種に考えてもよいかな。

 

こちらは尾の創りを実験している魚たち。

蘭錦堂を始めてから、ず~っと言い続けている「真横に張り出して裾を使って泳ぐ」をより具現化したく取組んでいる。

毎年何尾か出ることは出るが、偶然の要素が強い気がするので、創りで高確率に出したいとの思い…。

まだ成長途中なので、これで良かったのかどうかは晩秋にならないと判断しかねる。

 

そして超大本命。

もうこれだけしかいないけど、2ペアは残って欲しい。

この8尾の価値は私しか分からないが、それでいいのだ、うっしっしっ!

 

純系東は相変わらず順調。

ここまでかなり混ませて飼ってきたが、基礎創りはできたと判断しているので、これからはゆとりを持たせて少し大きくするべ。

 

番外編。

このダイバーシティ的な集まりは何でしょう?

訳アリだが普通に手抜きなしで飼育している。

もったいぶるほどでもないので言うと販売で残った魚…。

当然選別しながらなので、全部ではないが、面白い魚が残っている。

購入や落札してくれた方々のところでもこんな感じで魚が残ってくれているはずと想像している。

 

 

 

動画のらんちゅう…、前に同じような画を載せたときと比べ数はその時の半分になっている。

無理に減らしている気持ちでいるが、成長したぶん池の密度は変わらない印象。

この腹は晩秋に10cmを目指している。

もっと大きくなってくれても構わないけど。

 

純系東は順調順調!

東はここまで基礎創りだったので、これから大きくする飼育に入る予定。