笑った時に出るえくぼも
私より少し高い背も
キスする時にふれる無精髭も
全部好き。
だから 特別なんかじゃなくても良いの。
ただ 貴方の心が欲しい。
会うたびに触れ合い交じり合う身体も 交わす言葉も
私にとっては一番の幸せ。
だけど貴方の瞳の奥は 私を見ていない。
忘れられない記憶を重ねて 私に触れる。
胸が張り裂けそうに痛いよ………
こんなに近くにいるのに こんなにも遠いなんて。
それでも私は
貴方に会いたくなって
出口のない扉を今日も開ける――――――。
笑った時に出るえくぼも
私より少し高い背も
キスする時にふれる無精髭も
全部好き。
だから 特別なんかじゃなくても良いの。
ただ 貴方の心が欲しい。
会うたびに触れ合い交じり合う身体も 交わす言葉も
私にとっては一番の幸せ。
だけど貴方の瞳の奥は 私を見ていない。
忘れられない記憶を重ねて 私に触れる。
胸が張り裂けそうに痛いよ………
こんなに近くにいるのに こんなにも遠いなんて。
それでも私は
貴方に会いたくなって
出口のない扉を今日も開ける――――――。
恋のつぼみ 第1話から読んでくれる方は
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恋のつぼみ1
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裕也に連れられて着いたのは、裕也のアパートの前。
裕也の家は学院の近くだった為、ここにたどり着くまでお互い終始無言だった。
「ここじゃなんだし、中入ろ」
裕也が部屋の鍵でドアを開ける。
「でも………裕也授業は………?」
私が尋ねると裕也がフッと笑って返した。
「今はこっちのが大事だと思うけど」
「そ………ですよね」
裕也と久しぶりに話す。
なんだか緊張して、ぎこちなくなってしまう。
裕也の部屋は相変わらず殺風景で、前に来た時と何も変わりなかった。
いつもみたいに、裕也がコーヒーをいれてくれる。
ドクドクドク
心臓の音が止まらない………。
初めて恋をした時の様な
初めて裕也を意識した時の様な
苦しくて、切なくて、でも少しだけ幸せを感じるこの気持ち。
「どーぞ」
裕也がテーブルにコーヒーを2個置いた。
「何から話そっか」
裕也がコーヒーを一口飲んで私の顔を見る。
ドキン
多分、今すごく顔が赤いと思う。
裕也もそれに気づいたのか、少し笑ってから口を開いた。
「俺は、聞きたい事沢山ある」
裕也の視線が私だけに向けられる。
目が離せなくて動けなくなった。
「なんであの日いきなり帰ったのかとか、なんで健と夜一緒にいたのかとか………」
「あれ………は………」
「あれは?」
私はあの日の出来事を一部始終話した。
それを聞いた裕也はバタっと後ろに寝転がった。
「んだよそれ………」
「………」
きっと、嫌われた。
勝手に嫉妬して怒らせて、違う人と一緒にいた事実は消せないから…。
私が何も言えずに俯いていると、裕也は起き上がって頭を掻きながら言った。
「それって全部俺の勘違いじゃねーかよ………」
「………え?」
裕也が顔を少し赤くしながら目をそらして言う。
「俺てっきり健の事好きになったのかと思ってさ………なら邪魔しない方がいーんじゃないかってずっとゆまの事避けてたんだ」
「え? 避けてたって………嫌いになったんじゃなかった…の?」
私が声を震わせながら言うと、裕也は驚いた顔をして返した。
「俺がそんな事でゆまの事嫌いになれるかよ」
「だ………だって………健君と一緒の所見た時の裕也の顔すごく怖くて………」
それを聞くと裕也は自分の頭をガシガシ掻いた後続けた。
「あああもう! そんなの余裕なかったからに決まってんじゃん!」
「え………?」
「頭真っ白になったよさすがにあれは……どーしていいかわからなくなった」
「裕也………」
「けど、いくら健でも夜一緒に外出てくなんて隙ありすぎ」
裕也が少しムっとしながら言ったから、私も少し怒鳴り口調になってしまう。
「ゆ………裕也だって! 美衣さんの前だとデレデレしてるじゃん!」
「デレデ………してねぇよ! なんでそーなるんだよ!」
「だから勘違いされるんだよ! キスなんかしちゃってさ!」
「あれは美衣が勝手にしてきたんだよ!」
「避けようと思ったら避けられたでしょぉ!?」
「ゴミついてるって言われたから身動きとれなかったんだよ!」
「なんでそんな嘘にすぐひっかかるの!?」
「ゆまだって隙あるから健に告られるんだろ!」
「え………っ?」
私が驚いた顔をして言うと、裕也はしまったという顔をして目を逸らした。
「知って………たの………?」
「前カラオケ行った時………健がゆまに告白してるの聞いた」
「そ………っか………」
「だから………余計そー思ったんだよ………健、顔もそれなりだし、話しやすいし、告白されたらきっとゆまだって好きになるんじゃないかと思って」
「そ………んな」
裕也の言葉に自然と涙が出てきてしまう。
「ちょ………と何で泣くんだよ」
「だってあたしは…裕也が好きなのに……っ大好きなのに…っ」
ポロポロ涙がこぼれてうまく話せない。
「裕也がもし…美衣さんの事…好きになっても……あたしは裕也が…っ」
最後まで言い切る前に裕也にギュッと抱きしめられた。
「俺だってそーだよ。 ゆまが健の事好きでも俺はゆまが好きだって思ったから……」
「………っく」
裕也の腕の中で泣いていると、裕也が身体を離して言った。
「ごめんな……」
首を左右に振って答える。
「……たしも………ゆやの事信じれなくて………ごめ………っ」
裕也がハァーっと大きく息を吐いて、再び私を抱きしめた。
「良かった………」
しばらくして裕也が身体を離す。
裕也に見つめられて、私はこみあげる気持ちを抑えることが出来なかった。
「裕也……好き」
涙目の私を見て裕也が言葉を返す。
「………だから……その顔はヤバイって…」
そう言って裕也は私にキスをする。
久しぶりにする裕也とのキスは、すごく甘くて幸せだった。
「ん……ゆや…っ……息…続か…ないよぉ……」
「も少し……」
舌を絡めだすと、裕也は私をゆっくり床に押し倒していく。
倒れた拍子に手に何かがコツンと当たった。
「………? これ何?」
「あ………」
裕也が苦笑してその箱を取った。
「これゆまにプレゼント」
「あたしに………?」
「来週誕生日だろ?」
「あ……そっか………」
裕也の事で頭がいっぱいで、自分の誕生日の事などすっかり忘れていた。
「本当は当日渡そうと思ったんだけど」
「あ………けてもいい?」
「見つかっちゃったし、いーよ」
裕也が苦笑して言う。
箱をあけると、そこにはハートの形をしたネックレスが入っていた。
「これ………」
前に裕也とデートした時に欲しいと言っていたものだった。
「こんなもんしかあげられないけど」
「ううん………! すごい嬉しい………」
「正直渡せなかったらどうしよーかと思ってた」
裕也が私の顔をまっすぐ見つめる。
「けど………渡せてよかった………」
裕也に抱きしめられた私は、裕也の背中に腕を回す。
「ありがとう裕也………」
「俺もゆまの事好きだから……」
裕也が少し遅れてそう言いながら唇を重ねてくる。
「んっ………」
裕也も私もお互い求め合うようにキスをする。
再び裕也が私を押し倒した時。
~♪~~♪
裕也の携帯が鳴った。
「………ゆう…や…電話………」
「いい」
「いいって………」
~~~~♪♪
「………」
出るまで鳴っているかであろうその携帯に裕也はしぶしぶ出る。
「もしもし?」
「おー裕也!? ひっさしぶりー!!」
「………雅人?」
近くにいるだけでも聞こえる電話の声の主は雅人君だった。
「携帯変えてさ、これ新しい番号だから登録しといてなー!」
この位置でも声が聞こえて、思わず笑ってしまう。
「雅人お前キャラかわったな………」
「あーそれがさ、人妻と綺麗さっぱり縁切ったらなんか気持ち軽くなっちゃってー!」
「………そーですか」
亜紀の事を振った雅人君は、それなりに今を楽しんでいるらしい。
「健から聞いた? お前の誕生日パーティするってー!」
「は? 聞いてねぇけど」
「あ! そっかーお前には秘密だったんだいっけねー! あはははは!!」
雅人君………別人みたいだ。
「まぁとりあえず明日誕生日だろ? 空けとけよー! じゃなー!」
プチッ
一方的に雅人君が話して切った後、裕也が私を見て言った。
「知ってたの? 俺の誕生日パーティ」
「はい、知ってました」
「んで隠すんだよっ」
裕也が笑いながら私に覆いかぶさった。
「裕也くるしーぃぃぃぃ」
そんな事をしながら私は幸せを感じていた。
「ねぇ裕也」
「ん?」
「大好きっ!」
「わっ!!ちょ…っ!」
いつまでもこの幸せが続くように、彼の事を信じていよう。
信じる事はすごく大変な事かもしれないけれど、信じなければ相手も信じてくれないから…。
わたしの恋のつぼみが花開くのは
まだまだこれからみたいです―――――。
★・・・・・・・★・・・THE END・・・・・★・・・・・・・★
「ゆぅ………」
4人の間に沈黙が走る。
聞こえてくるのは、愛しい人の息切れだけ。
「俺は………」
呼吸を整えて、裕也が私をじっと見つめる。
「俺が好きなのは、ゆまだけだ」
ドクン―――――。
鼓動が高鳴る。
今まであった色んな出来事を全て払拭しそうな程の強い言葉。
「ちょっと待てよ」
健君が口を開いた。
「裕也………今言った事本当だな?」
裕也は視線を私から健君にうつし、真っ直ぐ健君の顔を見て答える。
「ゆま以外考えられない」
胸の奥が締め付けられる。
誰かに心臓を掴まれているような感覚。
どうしようもない切なさに襲われて、私の瞳からはポロポロと大量の涙が零れた。
「ばーか、何で泣くんだよ」
裕也が苦笑しながら私に近づく。
「んじゃ………やっぱりアンタの勘違いって事か………」
健君が美衣さんに話すと、美衣さんは肩を震わせながら言った。
「あたしは………あたしはこの女なんかよりずっと………ずーっと前から好きだったのに…」
彼女の目からも涙が零れていた。
「あたしの方が……っずっと一緒にいたのにっ………」
裕也は彼女の言葉を聞いてごめん、と言った後私を抱きしめた。
「ゆまがどーゆう気持ちでも、俺にはゆましかいないんだ」
裕也が美衣さんの顔をしっかり見つめながら答える。
久しぶりの裕也の香りにまた鼓動が高鳴った。
「てかもう、俺説明する必要なくね?」
それを見ていた健君が、溜息をつきながら私達に言う。
それと同時に、授業の予鈴を告げるチャイムが鳴った。
グィッ
「えっ………ちょと裕也っ」
裕也に手を引かれて、私は学院の外に連れていかれた。
その場に残される健君と彼女。
「………っ………ひくっ………」
はたから見れば、彼女を泣かせている彼氏に見えているかもしれない。
健君が頭をポリポリ掻きながら、彼女に言った。
「アンタ………一途なんだねぇ」
それを聞いた彼女は、健君をキッと睨み返した。
「だから何よっ」
「俺一途なコ嫌いじゃないの」
それを聞いた彼女は一瞬驚いた後、言った。
「あたしアンタみたいなかっるーい男、だいっきらい」