Laowa 10mm F2.8 FF II Zero-D の左上隅の星像 | やる時はやりまっせ!

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ニュージーランド南島クィーンズタウンで満天の星と赤色オーロラの撮影に人生を捧げております。同タイトルのホームページTOPを毎週移植

 

Laowa 10mm F2.8 FF II Zero-D の左上隅の星像

 

 

2024年2月末。こちら南半球のニュージーランド南島クィーンズタウンは冷夏とも言える程の気温で、真夏なのに朝方の最低気温が5度とか7度とか。

これって「ほぼほぼ初秋」の気温。夜間の天体撮影では、間違いなくレンズに結露防止ヒーターを巻かないと曇ってしまうレベル。現に朝方の出勤時は愛車のフロントガラスが完全に結露しています。

さて今日は先週の続きで、中国のレンズメーカーであるビーナスオプティクス社、製品名をLaowa で展開している会社の製品の詳細が分かって来たので紹介させて頂きます。

製品名は Laowa 10mm F2.8 FF II Zero-D (C&D Dreamer)というフルサイズ対応の10mmレンズになります。
垂直画角が100度を越える事から、オーロラの撮影には最適という事で購入を目指していました。

しかし、結論から申し上げると、このレンズの周辺星像には大きな問題がある事が判明しました。上の3枚の写真をご覧下さい。このレンズで撮影された写真を数枚切り抜かせて頂きました。

このレンズで撮影された写真の左上端を拡大したものですが、明るい星になればなる程、引き伸ばされかたが顕著に目立っており、特に2枚目の上段に写っているものは、恐らくは「おうし座」の昴(すばる=プレアデス星団)と、ヒアデス星団周辺だと思われます。

これらの明るい星の引き伸ばされ方が尋常ではなく、四隅どころか、写真中心以外は全て星が引き伸ばされています。

撮影時の絞り値が分かりませんが、恐らくは絞り開放で撮られたものだと思われます。

アルデバランが長さ4mm程にも引き伸ばされており、ほぼ点像で写っていた前作の Laowa 12mm F2.8 Zero-D の方が断然マシであります。この12mmレンズは、確か7年ほど前に発売を始めた製品だったかと。

2024年の新作がこれでは…という事で、購買意欲が地に堕ちてしまいました。

開発発表時に「出目金レンズではなかった」ことから、ある程度予測はしていましたが、ここまで酷いとは。早い話、このレンズはかなり絞らないと使い物にならないと予想出来ます。

どれくらい絞れば、周辺星像がほぼ点像になってくれるんやろか?
F4.0で限界、F5.6に達したら即アウトです。