やる時はやりまっせ!

やる時はやりまっせ!

ニュージーランド南島クィーンズタウンで満天の星と赤色オーロラの撮影に人生を捧げております。同タイトルのホームページTOPを毎週移植

テーマ:

 

JR乗り放題の旅2024 7日目最終日

 

 

第25太陽活動期に入った事からオーロラ撮影に相当な時間と労力を割いた事から、未だに昨年の鉄路日本一周旅行をご案内っしておりますが、やっとことで7日目最終日までやって来れました。

昨年2024年のジャパンレールパスを利用した日本国内旅行は

1日目 新大阪→小倉→大分→宮崎→国分
2日目 国分→鹿児島中央→博多→武雄温泉→長崎→武雄温泉→新鳥栖→博多
3日目 博多→広島→岡山→丸亀→岡山→新大阪→敦賀→福井
4日目 福井→新高岡→高岡→氷見→雨晴→高岡→新高岡→大宮→七戸十和田→十和田市
5日目 十和田市→七戸十和田→新青森→新函館北斗→札幌
6日目 札幌→小樽→倶知安→長万部→函館

と進み、最終日の7日目は

函館→仙台→福島→山形→大宮→新潟→上野

これにて、1週間の鉄道旅行を終えました。

朝7時00分発の「快速はこだてライナー」に乗り新幹線の始発である「新函館北斗」駅に向かうところから最終日は始まりました。

そして19分の乗り合わせで北海道新幹線はやぶさ14号に乗換え、牛タンでお馴染みの仙台駅に向かいました。2枚目の写真は朝一のグリーン車車内ですが、乗客は筆者以外に数名しか乗っておらず、やはり海外の鉄道や、国内のLCC航空機に習い、早期大幅割引販売を始めるべきだと思います。

当然、切符の販売を「1カ月前からしか始まらない」という古いひなびた慣習を廃止するべきです。
またキャンセルにまつわる「古い約款と鉄道業法」も改善し、旅行会社による架空の座席予約を制限するべきだと思います。

集客できなければ座席をキャンセル出来る

このシステムはもう過去のものです。旅行会社を甘やかす必要はありません。寝台特急サンライズが良い例です。1か月前の午前10時販売で満室になる寝台ですが、2日前の大量リリースにより、当日の寝台はガラガラな事が非常に多いです。

 

 

 

 

 

 

しかし、何故盛岡駅での新幹線こまち号との連結に、これだけの方が集まるのか不思議ですよね。筆者は連結を撮るより、そこに集まった民衆を撮る方が好きですね。

最近はインバウンドの皆さんもSNSや動画サイトから情報を得て集まって来ますよ。何がオモロイんでしょうね(笑)。

そして今回は仙台駅の牛タン通りではなく、地下食堂街で牛タンを頂きました。勿論ビールも飲んでますが、この頃から日本の「どのビール」も美味しくないと思い始めており、何杯も飲まなくなりました。

舌の感覚でも変わってしまったのでしょうかねぇ。それとも突然日本の水が変わったんとチャイますかね。若しかすると、「ピルスナーウルケル症候群」にでもかかってしまったのでしょうか。

もしそれが本当なら、今年の休暇旅行後半で行くスペイン・ポルトガル16日間の旅の最中にプラハまで飛ぶべきやったりして(笑)。

とにかく美味しいビールが飲みたいです。

この後に12時01分発の新幹線やまびこ212号で福島に移動し、そこから山形新幹線つばさ135号と乗り継いで山形駅まで参ります。

2023年度も仙台から山形まで移動していますが、その時は仙山線を使ったので、今回は新幹線を使いました。福島駅で建築中の山形新幹線上りアプローチ線の具合も見たかったので。

 

 

 

 

 

 

そして山形駅で20分の乗り合わせで、新型E8系のグリーン車に陣取り大宮まで移動します。

まあ新しい車両ではありますが、「所詮は山形新幹線」です。もう何度も煮え湯を飲まされているので、今後乗る事は無いでしょう。

えっ何故かって?

それはグリーン車でさえ狭く、しかもその車内は毎度混みあっているからです。そう普通指定席の方が空いているんです。

これは別にインバウンド客が押し寄せた訳でもなく、この路線のグリーンはいつも大混雑なんです。

これまで約30年間に渡ってジャパンレースパスで日本を何十周もしていますが、指定席よりもグリーン席の方がほぼ毎回混む路線って決まってるんですよ。

そんなグリーン車が混み混みの列車って、自由席はほぼ無人な事が多いんです。

新幹線こまち号の盛岡以西もそうですが、実は根室本線の特急おおぞら号もなんです。秋田や山形・新庄、釧路にお住まいの方たちって、結構儲けている人が多い印象です。

この現象は、関東以西では全く無いんですよ。

そしてグリーン車と言えば、マナーやエチケットが身に付いている方が多く、車内は非常に静かで過ごし易いのですが、つばさ号、こまち号、おおぞら号は例外です。ザワザワしています。

そして、車幅が狭いが故に、人口密度も必然的に高くなるんですよ。

なので、新型E8系に乗りましたが、もう二度とゴメンって感じですわ。グリーン車を2~3両に増やし、しかも3列シートにしてくれたら考えてもええけど(笑)。

 

 

 

 

 

 

そして大宮駅に16時23分に着き、18分後に出発する上越新幹線とき329号に乗り換えます。目的地は、そう新潟。今回の一周旅行の最後のディスティネーション(目的地)となります。

新潟駅には18時10分に着いたのですが、行き先が歩いて10分程のバスターミナルで、しかも19時に営業を終えるので結構早足になっています。

しかし、ここにきてバッグのローラーがゴーゴーと唸っており、回転も悪くて非常に体力を使います。やはりローラーは重要ですね。

今年2025年はヤタガラス宜しく、車輪が3か所もあるダッフルローラーバッグに変更しました。しかも、車輪はローラーブレード用のものです。多分「メッチャ回る」と思います(笑)。

ガラガラゴーゴーとうなりを上げているバッグを引きずりながら着いた先は、新潟バスセンター内にある「万代そば」さん。

こちらの「黄色いカレーライス」が旨いと評判なので、カレー好きの長男を差し置いてパパが先に撃破しに来たわけです。

さてお味は如何ほど・・・。

「パクっ」
「おお、なるほどね」
「一手間も二手間もかけてはるなぁ」

てな具合で、素朴な見た目とは違い、その奥深い味わいは直ぐに分かりました。なるほど、これだと並ぶわ。
レシピも大体予想が付きましたが、家内が食事をずっと作ってくれるので、筆者が腕を振るってカレーを作る事がありません。

そんな感じで1週間の鉄路日本一周旅行が終りましたが、今年2025年は2週間のグリーン車乗り放題旅行なので、年末にかけて度々そのレポートが続くと思います。覚悟しといて下さい。

 

 

 

 

 

折角揃えたのにー

 

 

嬉しい悲鳴やけど、F1ドライバーの角田選手がレッドブルチームに昇格したので、折角揃えた5着の応援グッズが全部無駄になりました(笑)。

まあリアム・ローソンがここニュージーランド出身のドライバーなので、使えるモノも「あるっちゃある」んですが。

休暇旅行に出るまでに、新たにレッドブル関連品を「買い直す」しかないですね。

角田選手、一発やったれ。

今週末はF1日本グランプリでっせ。

 

 

 

 

テーマ:

 

今週の赤いオーロラ集合

 

 

2025年3月の5週目。先週の20日に秋分の日を迎えたニュージーランド南島のリゾート地クィーンズタウンですが、流石は地球の地軸が太陽と直角になる時期ですので、ほぼ毎日赤いオーロラが出ていました。

今日は、第5週に撮影した南半球の赤いオーロラを組んでみましたので見てやって下さい。

全ての写真は業者に依頼して、撮像CMOSセンサーの前に鎮座する赤外除去フィルター、またの名をIRカットフィルター、色フィルター等と呼ばれるモノを撤去してあるカメラで撮影しています。

ですので、赤色オーロラの波長630nm(ナノメートルだっけ)を、通常のカメラの約2.5倍も受光出来ます。故に、世界で撮影されているオーロラの写真とは比べものにならない赤色オーロラを撮る事が出来るようになります。

今回の第25期太陽活動期においては、日本でも赤色オーロラの撮影に成功されている方が少なくありませんが、もし天体用に改造されたカメラで撮ると、もっと赤色が写る様になります。

しかし、赤外線域を受光出来る様になるため、日中の写真はほぼ全て朱色がかって写ります。
中には、カメラのホワイトバランス設定を変え、改造カメラでも日中の太陽光撮影をされている方があるかもしれません。

しかし、筆者の経験上、無理やりホワイトバランスを変えた写真は残念ながら「やはり」無理があります。何度トライしても、一般のカメラの色は出せません。例え非圧縮RAWで撮影してもです。

早い話、昼間のカメラは昼間用で、天体用は改造カメラを使うべきだというのは、最早当たり前になってきています。

中には、センサー前の全てのフィルターを取り除き、代わりにクリップイン式の紫外・赤外ブロックフィルターを入れて昼間の撮影をされている方もあるみたいですが、クリップイン式フィルターの使用により、特に超広角レンズ使用時の4隅のケラレが発生する可能性が大きくなります。

筆者の昼間の撮影もオーロラ撮影時と同じで魚眼~超広角レンズを使うため、この「ケラレ」が頻繁に発生しています。故に残念ながらクリップイン式フィルターを使えません。かと言って、20数本もある全てのレンズの前玉前フィルターを購入する予算はありません。なんせ一枚数万円しますので。

第一、フィルターが取り付けられない「出目金レンズ」だらけです。

故に、昼間専用と天体専用のカメラを各々所持しています。

 

 

 

 

 

 

筆者が過去に右下に見えている湖岸で撮影した写真を、アメリカ航空宇宙局 NASA が運営する spaceweather.com に提供した際、その数か月後から野次馬の襲撃を受けるようになったと、こちらのホームページとブログでお知らせしたことがありました。

実はその写真を隅々まで調査した海外からの労働者が撮影場所を特定し、その後に筆者の撮影の邪魔をするようになりました。

彼等はKPというオーロラ出現強度が「5」を越えない限りは出撃して来ないのですが、最近ではこの数値が5を超えると、彼等のスマホに自動的に連絡が行くサービスをしているサイトがあります。

筆者はKPを全く頼りにしていません。理由は、KPの数値は過去数時間の平均を算出したものであり、5が表示された時は既にオーロラが終息気味になっている事が多い。
KPではなく、太陽風の速度、そしてその磁場の向きや強さ、密度等を頼りに出撃を決行する筆者は、オーロラが大きくなる前から湖岸に三脚を立てている事が多いです。
しかし、そこにKPが5になったという情報を得て、「彼等」が遠慮なくやって来てくれます。先ずはハイビームで筆者の撮影場所にやって来て・・・と、過去に何度も嘆いた通りです。

そして極めつけは、後から来て先に帰っていきます。滞在時間の平均は30分です。そして撤収時も頭に付けた強力LED作業ヘッドライトを点灯します。筆者は5台のカメラでオーロラ・タイムラプスを撮影中です。当然セットアップ時も同様の強力白色LEDライトを使います。

電車内での携帯電話を使った会話は日本では禁止されていますよね。筆者はこれまで50か国ほどを旅した事がありますが、そんな決まり事があるのって日本だけとチャウかと思っています。
なので筆者の感覚が世界的には異常なのかも・・・とは思っとります。しかし、前着の撮影者の邪魔をしないマナーというのは当然守られるべきだと思います。しかし、出稼ぎ労働者にはそんなマナーは存在しないかのようです。

それ以降、野次馬連中の非常識から逃れる為に、新しい撮影地の開拓を行っています。この夜も側道を2台の車が通りましたが、撮影には影響しないという感じでした。KPも低かったですからね。でもKPが低くても、デッカイオーロラは何度も出現してますよ。

この写真最上段に輝く赤い星雲をご覧下さい。その左手に皆様が「南十字星」と呼ばれる4つの星の十字架が写っています。お分かりになるでしょうか?南十字星という星はなく、「みなみじゅうじ座」という星座がそれになります。

赤い星雲も天体改造カメラで撮っているので、赤く写っているでしょ?非改造カメラだとその透過率は20%前後にまで落ちますので、薄紫色にしか写りませんので御注意を。

 

 

 

 

テーマ:

 

グリーン車乗り放題の旅2025

 

 

2025年3月も5週目に突入しましたが、南緯45度に位置するクィーンズタウンでは未だに紅葉が始まりません。
未だ昼間は半袖で十分で、夜だけ秋の気配といったところ。

そんな中、今年2025年の休暇旅行で寄る日本は最北端の街・稚内から、南は鹿児島までの鉄路日本一周の旅を「ほぼ完成」させました。

もしかすると、12日目と13日目をスワップし、鳥取砂丘訪問からダイレクトに米子か備中高梁駅に移動。そして、出雲市発の WEST EXPRESS 銀河号のファーストシートで京都に入ろうかと。

当然、ファーストシートが取れなかった時は、砂丘から大阪の実家に戻るだけですが。

そんな事より、その殺人的行程表を見てやって下さい。こちらからどうぞ。別画面が開きます。

そんな2週間の鉄路旅ですが、今年はオーロラ撮影機材をかなり持ち帰りたいので、15日間の行程でホテルに泊まるのは8泊だけにしたんです。

過去にジャパンレールパスのグリーン車2週間券を使った旅を数回行ってきたのですが、14泊の宿泊代金も結構な額になるしね。そこで今回は大阪の自宅から行ける「日帰り旅行」を含めてみました。

当初は鹿児島中央駅への日帰りも考えていましたが、天文館に安いホテルが見つかったので、急遽宿泊する事に。

まあそんな感じで、旅行開始直前まで行程の変更は付き物です。

写真は、青函トンネルに新幹線が通る前、吉岡海底駅で開催されていたドラえもんのイベントに2人の息子を連れて行った時のもの。函館駅にて撮影。281系との2ショットも懐かしい。

 

 

 

 

 

 

そして今年は羽田から日本に入国し、品川か上野駅で予約券をジャパンレールパスに引換え、その足で「みどりの券売機」に突撃です。

約50枚のグリーン車指定席券を発券するので、幾らマルスの操作が達人並みと言えども、30分はかかるとみています(笑)。

昨年は大阪駅にある「みどりの券売機」が約20台も並ぶ所に突撃したので「無問題」でした。今年も発券中に他のお客さんと係員さんの謎の会話を聞けるでしょうか。

昨年の例
「大阪駅から新幹線に乗れると思い込んでいる人が、新大阪への移動を案内されて係員さんに切れてた」
「特急券と乗車券の2枚が必要な事を理解出来ずに、係員さんを困らせてはった」
「乗車予定の列車に自由席が無くなって係員さんに切れてた」

いずれにしても、みどりの窓口で口頭で話をしないと切符さえも買えない方がワンサカいたのだが、そういう人に限って「みどりの券売機」に挑んではった。でも上手くいかずに係員さんが餌食に。

筆者は元々は旅行業界の人なのね。今年も鉄路日本一周旅行の後にスペインとポルトガルに半月間行ってくるのですが、海外で上記のように「自分の落ち度で自らを窮地に貶めている人が、係員に強く当たる」なんて事を見たことがないんですよ。

東アジア特有のモノなのか、中国人も韓国人も似てるのよ。

理由は簡単。日本人は未だに「お客様は神様です」を押し通そうとしている人が存在するからなんです。では何故海外では見かけないかというと、海外では「対等」だからなんです。

「てめえに仕事を与えてやってるのは、何を隠そうこの俺様だ」と思っている限り、劣等人間の域を脱する事は出来ない模様です。駅係員さんとも「対等」。レストランスタッフやシェフとも「対等」。スーパーマーケットでも係員さん全員と「対等」。

これが出来ない限り、親になる資格はないと思って下さい。国外に出ていくのなら。

写真は海部駅近くの「ももや食堂」さんに伺うのに乗った特急むろと号。先日廃止になってしまいましたね。

 

 

 

 

テーマ:

 

赤いオーロラ vs 天の川

 

 

2025年3月19日(水)午後、筆者発刊の写真集「オーロラと南十字星」を販売初期にご購入頂いた女性(お隣オーストラリアはパース在住)から、太陽風の速度、そして磁場の向き、いずれも大きなオーロラが出現する条件を満たしているとLINEで教えて下さった。

筆者は「えっ、もう来た?」と、2日前に太陽の北半球で発生したCME(コロナ質量放出現象)が着弾したのか?と焦りました。

急いで2つの太陽観測衛星である「DSCOVR」と「ACE」から送られてきている数値を見る事が出来るサイトをチェックすると、ACEは「太陽風の速度」も「磁場の向き」にも、大きな変化がないのに、新しい方のDSCOVRの方には大きな変化があります。

しかし、グラフをよく見ると、やはり「頻繁に起こる数値異常」が起こっている様でした。老舗のACEにはこの異常数値の表示は殆どありませんが、新しい方のDSCOVRは度々起こります。

DSCOVRは古くなったACE太陽観測衛星の代わりとなるモノなのに、度々異常数値を地球に送って来るので、今でもACEを使い続けており、2つで一つの衛星といった感じで運用しているみたいです。

筆者の中で「太陽風にもその磁場にも異常なし」と判断し、少し昼寝をしました。今年の休暇旅行、その計画を練って夜更かしが続いていたもので。

そして起床。スマホをWifiにつなぐと、いきなりバイブレーションが。そうオーロラ注意報です。

昼寝前は異常なしだったのに、太陽風速度は時速100kmも早くなっており、磁場の向きも大きく南向きに落ちてるじゃあ~りませんか。

速攻で日没時間と天文薄明終了時間、そして月出時間をチェックすると、なんと薄明終了時間と月出時間が21時38分で全く同時刻ではありませんか。

そう完全に暗くなったら比較的大きな月が昇って来る・・・。

 

 

 

 

 

 

頭の中で、「それならチャンスはあるんか?え~と、こうなったら、薄明中で月が昇るまでの30分間程で勝負」と割り切り、慌てて機材チェックを始めました。

こういう時に最も怖いのが、「SDカードの空きがない事」「SDカードがリーダーに刺さりっぱなし」等のチョンボ。これを克服する為には、「今でしょ」が重要。

思いついた時に撮像を2つのHDDにコピーし、そしてカメラに戻す。これを毎回続けないと、現地に着いてから「終った」になってしまいます。

そして2つの天体改造機で撮った写真をご覧下さい。

1枚目は天の川も一緒に撮ってしまえ・・・で結構露出しておりますが、やはり最も明るい緑色と赤色が混ざったオレンジ色の付近が白飛びしています。

2枚目は露出時間を5秒も短くしたモノで、これだと白飛びがありません。しかし、左上の天の川の領域が殆ど写りませんでした。

そう、筆者のオーロラ星景写真は、大地とのコラボではなく、天の川とのコラボがメインなので、その露出は最高難度の経験と勘が求められます。

大地とのコラボをする方で、星空と大地を分けて撮り、その後に合成して写真を仕上げる方が多いのですが、オーロラと天の川のコラボはそうはいきません。

それにしても今晩の撮影では、天の川が煌々とそびえ立っており、オーロラの火柱でさえ目立たない程の明るさでした。

この後にさそり座と射手座の間にある天の川の最も濃い部分が昇って来ると、マゼラン雲は勿論の事、オーロラでさえ脇役になり下がる程です。

オーロラに露出を合わせるのか、はたまた天の川に露出を合わせるのか、こんな悩み、日本の皆様、いや世界中の殆どの皆さんが経験出来ない事だと思います。ええとこに住んでるで、ホンマに。

さあ間もなく秋分の日(日本では春分の日)です。地球の地軸が太陽と直角になるので、オーロラが出やすい時期です。もっとデッカイのを待ってまっせ。

 

 

 

 

テーマ:

 

JR乗り放題の旅・2024 6日目

 

 

2025年3月も4週目に入ろうとしておりますが、日本の皆様におかれては、そろそろ花見の準備を始めた方もおられるかと。ここニュージーランド南島は依然半袖で過ごしており、芝刈りを含む庭仕事をすると薄っすら汗をかいています。

庭だけで45坪(約150平方メートル)もあるので、芝の手入れも結構大変です。これでもNZの一軒家としては狭い方なので、まだ助かっています。

前置きはさておき、今日は昨年2024年の休暇旅行で日本を鉄路周遊した時の、その6日目の様子をご覧頂きたいと思います。ジャパンレールパスというJR乗り放題切符のグリーン車用7日券を利用しています。

これまでに

1日目 新大阪→小倉→大分→宮崎→国分
2日目 国分→鹿児島中央→博多→武雄温泉→長崎→武雄温泉→新鳥栖→博多
3日目 博多→広島→岡山→丸亀→岡山→新大阪→敦賀→福井
4日目 福井→新高岡→高岡→氷見→雨晴→高岡→新高岡→大宮→七戸十和田→十和田市
5日目 十和田市→七戸十和田→新青森→新函館北斗→札幌

と進み、6日目の今回は

6日目 札幌→小樽→倶知安→長万部→函館

北海道新幹線が全通すると、この「山線」と呼ばれる区間が廃止になるそうなので、その前に伺っておきました。かと言って、その全通が2038年度末、いわゆる2039年の春に延期になったそうですが、筆者がそれまで生きているかも分かりませんし、今後海外在住日本人がジャパンレールパスを購入出来るかどうかも分かりませんので。

先ずは滞在先のすすきのから地下鉄に乗り札幌駅へ向かいました。地下鉄の札幌駅とJR札幌駅は結構離れているので、想像よりも早めの地下鉄に乗らなければなりません。

そして札幌駅を07時14分に出発する小樽行きに乗ります。午前中の目的地である倶知安(くっちゃん)への第一歩です。5時台に起きたので眠いです。

 

 

 

 

 

 

小樽駅で山線走破のH100型列車に乗り換えますが、なんと小樽行きの列車内で熟睡中。同乗の男性が筆者を起こして下さりましたが時既に遅し。倶知安行きのH100系は既に大混雑。

何とか最前列の「かぶりつき」にポジショニング出来ましたが、当然1時間17分間ずっと立ちっぱなし決定。お陰で9時23分の倶知安到着までずっと景色を楽しむ事が出来ました。運転席と境界にあるガラスにスマホを押し当てて前方の撮影も。

しかし、扉近くに陣取っていたお陰で、倶知安駅での下車は有利になりTOPで改札を通過出来ました。そのまま観光案内所に直行。電動レンタサイクルを申し込みました。

多くの方が自転車を借りるだろうと思い、TOPで改札を通ったのに、いつまで経っても誰も来ません。結局自転車を借りるのに十数分かかったのですが、筆者以外に観光局の女性に声をかけた方は誰もいませんでした。

倶知安行きの列車に乗車している人の殆どが東アジアのインバウンド客でしたが、彼等は駅前観光が専門である事は有名な話。

先日札幌と小樽の間で列車に跳ねられた中国からの女性の様に、駅から歩いて行ける観光名所にしか足を延ばしません。ですので観光案内書には何の用もないのです。

筆者は写真の羊蹄山+芝桜以外にも、「水田に写る逆さ羊蹄山」も狙っていたので、レンタサイクルは必然。

上の芝桜は倶知安駅から北西方面に歩いて1.2キロメートルの所にある「三島さんの芝桜」です。一般の個人男性が長年植え続けておられるモノで、観光客は無料で彼の庭に入っていけるという太っ腹な方です。

ジャパンレールパスを利用した日本一周旅行は、毎回北海道から攻めていましたが、この年は「この芝桜」の開花に合わせ、先に九州に伺いました。

写真は Sony α7RIII に Sigma 24-70mm F2.8 DG DN を取り付け、ISO 50、1/320、F8、CPL偏光フィルター、非圧縮RAWで撮ったものをRAW現像したモノです。

芝桜と青空の色を鮮やかに撮るにはCPL偏光フィルターの使用は不可欠です。この日は訪問時間が限られていたので、空にはフィルターの効果が及びませんでしたが。

 

 

 

 

 

 

芝桜の撮影に思ったよりも時間をかけてしまい、このままでは「逆さ羊蹄山」を撮れないと思い、電動レンタサイクルを解錠して駅の東方に漕ぎ始めました。

駅から6キロほど進んだところにある水田の畦道にお邪魔しますが、生憎風が強くて水田の水面が波打っています。長万部行きの列車の出発時間を考慮しながら、時間ギリギリまで待ってみましたが風は納まらず。

残念ながら、水田に写る逆さ羊蹄山を撮る事は出来ませんでした。写真はレンズに Laowa 10mm F2.8 FF Zero-D を使い撮ったものです。このレンズ、意外と使い道がある事に気が付き、それ以降はこのレンズだけで一日の3割を撮っていた気がします。

田植えが終っている場所が中々見つからず、結構遠くまで来てしまいました。次の列車の出発が12時35分だったので、昼食を手に入れる時間も考慮し、逆さ羊蹄山を諦めて自転車を漕ぎ始めました。

予てからの計画通りに駅横にあるCOOPでランチを買おうと思っていたのですが、思ったよりも早くに駅前に着いたので、再度「三島さんの芝桜」に伺いました。

しかし、羊蹄山に低い雲がかかっており早々にCOOPに伺いました。

逆さ羊蹄山はいずれリベンジという事でレンタサイクルをお返しし、ギリギリで長万部行きの列車に乗りました。しかし、席数が少ないので今回もずっと立っていました。乗車率はほぼ100%で、バスの運転手も年々少なくなっている事から山線の廃止は必然では無くなって来ると思いました。

 

 

 

 

 

 

車内を撮った写真をご覧頂きたいのですが、終点(北海道では終着)の長万部寸前では殆どの乗客が座っていました。実は倶知安駅を出た時は立っている乗客ばかりだったのですが、ニセコ駅でインバウンド客がほぼ全員下車し、蘭越駅でジモティも下車しました。

そう蘭越駅以南、長万部駅間の乗客はほぼ日本人だけだったのです。それでも空席は見当たりません。

14時11分に長万部駅に着き、次の列車である特急北斗12号の出発時間までは26分しかなく、駅橋からの景色撮影と缶コーヒーを飲んで過ごしました。

駅のホームで乗って来たH100型気動車を入れて新幹線が通るエリアを一緒に撮ってみました。が、未だに工事は始めっておらずに草木がボーボー生えていました。

倶知安駅の方が工事が進んでおり、倶知安が焦っていると感じざるを得ませんでした。なんせ北海道新幹線の全通が2039年春にズレ込んだのですから。

定刻時間に特急北斗12号は到着し、久しぶりにグリーン車に陣取りました。函館までは1時間31分の移動です。

 

 

 

 

 

 

好天の中で函館入りが出来、この後に待ち受けている函館山山頂での夜景撮影もスムースに行く予感が沸いて来ました。

特急北斗号は全車261系ディーゼル車両に変更になり、グリーン席も特急宗谷と同じ青色の座席に統一されました。確かスウェーデン国鉄との共同開発でしたっけ。
281系や283系時代のグリーン車の通路にはS字コーナーがあり、グリーン車のグレードがさらに上がっていたと感じていましたが、終期では座席が破れていたりと、修繕も交換もしないJR北海道は「日本の恥さらし」状態だったんです。

札幌~函館を3時間30分で結んでいた時代から特急北斗(当時はスーパー北斗)に乗っていましたが、最高速を10キロ下げた頃から逆に列車の揺れが気になるようになり、「この会社、大丈夫か」と心配になるレベル。

調べてみると、それがジモティの特質だと判明。日本の南北両端は「似た者同志」だと思い苦笑しました。

なので、北海道新幹線が日本初の新幹線大事故を起こさないかと心配しています。そうならないように、大泉市長を初めとして、人民の感性を変えていかねばならないと感じずにはいられません。

札幌の上層部は「宇宙人並みの異感性を持ち合わせている」ので、出来れば新幹線には口出しして貰いたくないのが本音です。

新幹線のプラットホームが来る場所に高いビルを立てた頃から、「おいおい何を考えてねん」と思っていました。そこで筆者は「そっか、札幌駅ホームの上に新幹線ホームを増築するんか」と納得してさせていました。

しかし、その様な話は一向に出て来ません。業を煮やし札幌市にメールを送り「なぜ現ホームの上に新幹線駅を増築しないのか」と尋ねました。すると、「その様な構造にはなっていない」と。

後日調べてみると、札幌民は「札幌に新幹線が来るわけがない」との理由で、新幹線のホームになるで有ろう場所に高層ビルを建て、現ホーム上部を増築出来る様にはせずに駅を高架化したのだそうです。

ねっ、感性が全く違うでしょ?日本ハム・ファイターズさんもそれで苦労した話は有名です。

写真は長万部から乗って来た特急北斗12号と、函館山展望台の最前列に陣取れた時に SONY RX100M2 で撮ったRAWでのテストショットです。

 

 

 

 

 

 

予め「極寒」になる事を見越して、展望台にはオーロラ・天体撮影で着用する分厚いフーディを持参しており、現地到着後は走って暑かったので、その後に腕を通しました。殆どの方が寒さで震えている中、筆者だけが真冬の伊手達でポカポカ。

しかし、函館駅前を17時00分に出発する500円バスの始発に乗って、まさか最前列に陣取れるとは思ってもいませんでした。最悪、ビールでも飲みながらレストランかラウンジの窓越しに夜景を撮る積もりでおりました。

また17時30分頃に山頂バス停で下車する際、展望台で出来るだけGOODポジションを確保する為に、バス車内では一切座らずに最前列の出口付近に立っておりました。
ところがこの500円バスですが、函館山までのワインディングロードで結構な全方向Gの負荷がかかりますので、立っている方はそれなりの覚悟が必要です。それでも展望台で良い撮影地を確保するには、バスの乗車時から戦いが始まっている事をお忘れなく。

筆者は3番目に下車しましたが、この展望台は初めてじゃないので道順を知っており、先に下車したお二人を速攻で追い抜き、小走りで展望台への階段を上りました。還暦直前のオッサン、やる時はやりまっせ(笑)。

既に展望台は多くの人でごった返しているのかと思いきや、ところがほぼ誰もいません。走って階段を駆け上がって損した(笑)。だってまだまだ明るいんだも~ん、てな感じ

お陰で最前列のベストポジションを確保出来、早速焦点距離を如何ほどにするかをテストしていきます。ソニーRX100M2も取り出してテスト撮影に加えます。

結局50mmレンズでは長過ぎ、選んだのがズームレンズの42ミリとなりました。ISO感度で悩みましたが、恐らく50まで下げるとF8まで絞った際に「30秒露出でも足りないだろう」と思い100にしました。そしてタイムラプス撮影を開始し、ブルモーメントへ突入。

タイムラプス撮影と並行し、「スマホの手持ち撮影」がどれだけ無駄なのかを検証してみました。スマホで撮影をしていると、後ろに陣取った女性から声を掛けられます。「何故そんなに綺麗に撮れるのですか?」と。

筆者所有のスマホは4Kで動画が録れる GalaxyのA52S 5G という機種。撮影モードを「プロモード」にし、ホワイトバランスをマニュアルで調整しながら撮っていたら、ご自身の写真と明らかに違う像が写っているので悩んでおられたそう。

そうこの様な夜景の撮影では、マニュアルでの撮影とホワイトバランスの調整が重要になって来ます。まさかAWB、いわゆる「オートホワイトバランス」を使っていませんよね?その女性にプロモードに変更し、「AWB」を止めてマニュアルで変更して下さいと申しましたが、どうも変更方法がお分かりにならない様子。

しかし、気が付くと展望台はインバウンド客でごった返しており、筆者の三脚にも魔の手が。いや魔の足が。生憎ふり返って女性に変更方法を教えて差し上げられませんでした。

上の写真は SONY α7RIII に毎度の Sigma 24-70mm F2.8 DG DNを装着し、 ISO 100、露出25秒、絞りF8、焦点距離41.8mm、非圧縮RAW、Kase Clip-in Neutral Night Filter での撮影です。撮影したのが19時40分なので、バスを下車した2時間10分後という事になります。皆さんもブルーモーメント時に最前列に陣取れ!

 

 

 

 

 

 

NZに帰国して、スマホで撮影した夜景写真をチェックしましたが、やはりどれも使い物になりません。やはり非圧縮RAWで撮影した写真との差は歴然過ぎ、夜景や星はスマホで撮っても無駄だと悟りました。

そりゃそうです、スマホで撮った写真の容量は2.6MBなのに、フルサイズカメラの非圧縮RAWで撮った写真容量は82.7MBもあります。まあその女性にマニュアルでホワイトバランスを調整する必要がある事を伝えられただけでも御の字だったでしょうか?

しかし、撮影中は後ろからプッシュされまくりました。ほぼ100%がスマホの手持ちです。中には「自撮り棒」を使っている人もいます。有り得ん。言葉が通じなかった事からインバウンド客で間違いないでしょう。

そう、彼等も本国に戻り、函館山で撮影した写真を見て超落胆し、何のために「押し合いへし合い」「極寒で芯まで冷えた」のかと後悔している事でしょう。
早い話、函館山展望台に「三脚ナシ」「スマホの手持ち撮影」でお越しになっている方の殆どが無駄足と言わざるを得ない訳です。

それで「あんな狭い場所にごった返し」「寒さで死にそう」な状態を作っている張本人だと言えるでしょう。
ただ筆者は「最近の iPhone は結構撮れる」事を知っております。しかし、手持ちはダメです。何故なら露出時間を短くしなければブレる為、ISO感度をメッチャ上げなくてはなりません。iphoneと言えども、ISO感度を上げらた意味がありません。緑、赤、青色のノイズだらけの「見るに絶えない写真」になってしまいます。

センサーサイズが縦も横も数ミリしかないスマホでは低感度撮影が原則。そうそんな機材で三脚を使わない手持ち撮影は時間の無駄です。ただ函館山の夜景撮影では最前列以外の場所で三脚を立てるのはほぼ不可能。前述の通り、レストランかラウンジで何かを注文し、ガラス越しの撮影が関の山です。

しかし、ガラス越しの撮影は背景の明かりが写り込むので、カメラの背後に一辺1メートル程の黒い遮光物を立てるか、ガラスにレンズをピタっと当てて撮る必要があります。筆者は、大口径レンズにゴム製の大きな黒いフードを取り付けて、背景の明かりが写り込まないように自作しています。

写真は冷えた身体を温めるべく伺った函館駅横に新しく出来ていた居酒屋で頂いたものです。500円バスを降りて速攻で伺いました。時間は21時頃でしたので閉店まで1時間ほどしかありませんしね。

さてJR乗り放題の旅2024も最終日7日目を残すだけとなりました。その行程は仙台で牛タンランチを食べ、新しいE8系新幹線に乗るために態々山形を往復、最後は上越新幹線で新潟に参り、「バスターミナルのカレーライス」を食べに行きました。お楽しみに。

現在今年2025年のグリーン車乗り放題2週間の旅、その行程を吟味しており、実は既にホームページ上にアップロードしてあります。後日ご紹介します。

 

 

 

 

テーマ:

 

オーロラが邪魔って言ってた人がいたなぁ

 

 

2025年3月も第3週に入り、日本にお住まいの皆様におきましては、そろそろ春を感じる頃となられたでしょうか?

ここクィーンズタウンの過去1週間は最高気温が依然22~27度程もあり、最後の夏を謳歌しています。しかし、夜間に星やオーロラを撮りに出かける時は話が違って来ます。

風のない晴天時は放射冷却が発生し、日没後から一気に気温が下がり始めます。風がないので足元からの湿気が上昇し、三脚やカメラ・レンズを濡らします。スキーウエア上下で防寒も始まりました。

となれば、そろそろレンズヒーターを巻かないとレンズが曇ります。そんな季節に入りかけた南緯45度ですが、流石はオーロラ月と呼ばれる3月です。頻繁にオーロラが出ています。

ここ1週間、天体改造カメラで撮影した未発表の写真を貼り合わせたのでご覧下さい。高く昇ってくる南十字近辺の天の川と一緒に撮ったものを集めました。3枚とも南十字が写っていますが、何処にあるでしょ~か?

カメラを多い時は5台立てますので、それぞれで焦点距離や露出を変えて撮ります。毎回数千枚の現像が楽しみでなりません。まあそれだけ現地では座りもせずカメラの面倒を見て動き回っていますので疲れますが。

そう言えば過去に天体写真撮影ツアーにお連れしたお客様が、「頻繁にオーロラが出ていますか?出なくなったら再来訪したいです」という近況ご報告メールを頂戴した事がありました。

上の3枚の写真にはいずれもオーロラが写り込んでいますが、この様に集めると中々ええ感じでしょ?

しかし、これが許せない方も世の中にはおられますので「地球はデカい」。なんせ80億通りの考えがありますので、他人の意見を尊重しないでは生きていられないわけです。

ちなみにNZでは男性は他人を尊重する方が多いですが、女性に関しては期待薄です。ご自分の事を女王様かイギリス皇室の人間と勘違いている方がメッチャ多いです。怒らせたらヤバイので、お気を付け下さい(笑)。

 

 

 

 

テーマ:

 

「星ナビ」本日発売 オーロラの色

 

 

2025年も3月になり、本日3月5日は月刊「星ナビ」の発売の日。

先月号のアトラス彗星、その特集ページに残念ながら筆者撮影の写真を提供する事は出来ませんでしたが、今月号では「オーロラの色」にフォーカスを当てるページがあるそうです。

そこで星ナビさんからメールを頂戴しまして、かなり昔に投稿した写真の高解像度版を送って欲しいと書いてありました。

ただその写真自体は一昔前に差し上げたモノであり、「どこか盛り上がりに欠ける」オーロラの写真でした。

そこで、何にフォーカスを当てられるのかをお尋ねした所、「オーロラの色」という回答がありました。ならば、オーロラ撮影歴24年間の中で、オーロラの5原色が全て写っている写真を載せて貰いたいじゃないですか?

そこで私のブログを紹介し、その中からお好きなモノを選んで下さいという返信をしました。そして星ナビさんがお選びになったのが下の写真です。

 

 

 

 

 

 

何故か星ナビさんは天体改造APS-Cカメラで撮った写真ばかりを所望されます。他に4台のフルサイズカメラで撮った写真がワンサカあるのに(笑)。

実は筆者が未だにAPS-Cカメラ(天体改造 Canon EOS Kiss X7i SEO-SP4)を残している理由があります。

ノイズの事を考えると「断然フルサイズが有利」なのですが、「何故か分かりません」が、時々APS-C画角の方がオーロラをええ感じに描写してくれるんですよ。

ホンマに何故か分かりませんが、4台のフルサイズカメラを置いてけぼりにするくらい、ダントツで良く撮れる夜があります。

なので、もう一台増やしてもええくらい。とか言いながら、今年の休暇旅行でニコンZシリーズのフルサイズ機を天体改造して持ち帰ろとしていますが(笑)。これで改造Zシリーズが2台並びます。

実はたった今オーロラ撮影から戻ったばかりでして、先日太陽で起こったフィラメント噴出による宇宙ガス(コロナ)質量放出現象、通称CMEが地球を少しかすめ、それが原因で太陽風磁場の向きが大きく変動していました。
ちなみに上の写真はフルサイズ換算16mmでの撮影ですが、地面を入れるとオーロラの吹き出し口が写らないほどのオーロラ爆発が発生しました。

しかも、5原色が混ざり合って、見たこともない色が写っています。まるで2001年3月31日夜の様に、夜空が絵の具のパレット状態でした。ただこの日は上弦の月が煌々と輝いており、条件は良くなかったんですよ。
しかし、天体改造カメラ、しかもSEO-SP4改造は写るんですよ。大切に使っていきます。

 

 

 

 

テーマ:

 

赤いオーロラ 2025年2月27日夜

 

 

2025年2月の第5週になり、太陽表面に黒い穴、通称コロナホールの「かなり大きな」のが巡って来ました。「巡って来た」というのは、太陽も地球と同様に自転しているんよ。その自転周期は平均で約27日間と言われていて、実は赤道付近と両極付近では周期が違います。

太陽の左端にコロナホールが見えてから、おおよそ1週間後に高速太陽風が吹いてきます。ああ、この太陽風はコロナホールから吹いて来ます。

今回はほぼ赤道付近に「縦長の大きな」コロナホールがあり、少し離れて太陽の南半球側に別に2つのコロナホールがありました。これで地球に高速太陽風が来ない訳がありません。

NASAの予想では28日金曜日。ただこれって世界標準時の話しなので、日本は9時間先行しており、ニュージーランドは13時間進んでいます。早い話、前日の27日からチェックしておくべきなんですよ。しかし、今回は話が違います。

実は、高速太陽風がやって来たのは、世界時で2月26日の14時過ぎ。日本だと同日23時頃で、ニュージーランドだと27日の午前3時過ぎでした。
そう、27日の深夜では無く、ほぼ1日も早い26日の深夜だったのです。その可能性も「有り得~る」と予想していた筆者は、少々夜更かし。

NZ時間で2月27日01時46分に太陽風速度が一気に上がり、そして運良くその磁場の向きも「一気に南向き」に。朝5時30分頃の天文薄明開始まで撮っていました。

上の2枚の写真はその夕方に撮ったもの。高速太陽風は太陽が沈む頃まで続いていて、そしてメッチャ良いタイミングで磁場の向きが南向きに。

車に飛び乗って撮影地に向かいました。野次馬を避けるべく、ちょっとずらした場所に陣取りました。

 

 

 

 

 

 

カメラを4台立てて迎撃しました。今日は旗艦機 Nikon Z6II で撮ったものを速報でお届けします。

野次馬を避けて陣取ったつもりだったのですが、ハイビームで1台の車が来てしまいました。筆者は白色のハイエースの12人乗りを横向きに停め、思い切り「先客がある」事をアピールしたつもりなのに、その野次馬は一向にハイビームを消しません。20メートル程離れて停車しているみたいです。

三脚が4本も立っている事を見ているはずなのに、LEDヘッドライトのハイビームを1分近く消燈しません。こいつの脳ミソをかち割って中身を吸ってやりたいと思いました(笑)。

筆者に話しかけてはこなかったのですが、車の外に出る事もなく窓を開けて20分ほどグループ会話をしていた模様。

そして約20分後に再度エンジンスタート、と同時にLEDヘッドライトをハイビームでこちらにぶっ放しながら真直ぐバック。ずっとハイビームに苦しめられました。
結局、肉眼でオーロラが良く見えないからだと思うが、帰って行きよった。

肉眼で見えなくても、写真では上の様になります。人間の目ってホンマに貧弱なので、こんな絶景を見る事が出来ないんよ。

実は、この野次馬が消えて数分。今度は前方に車が乱入。タイムラプス撮影は既にぶっ壊れているのでどうでも良いが、とにかく撮影地としてはダメダメでした。もっと開拓を進めていかんとあきませんね。

しかし、先客があり、三脚を4本も立てて数秒おきに背面液晶に撮像が写し出されるのを見て、それでもハイビームのLEDヘッドライトを消さない族って、ホンマに地球には色々な人が住んでるよ。

目で見ている情景を処理し、数秒後、十数秒後の未来に最適な行動を演算出来ない族には、一言「御気の毒に」としか言えないが、それにしても10年ほど前までは筆者の撮影を邪魔する族は誰もいなかった。

という事は、野次馬の殆どが皆海外からの労働者という事が出来ると思う。

しかし、車のヘッドライトが撮影の邪魔をする事は1秒以内に理解出来て当たり前だ。しかし地球は広い。それが出来ない族はワンサカいるという事だ。世界の25%程がこのレベルなんだそうで、20億人がそれに該当する。20億人から逃げる事は不可能なので、今後はとんでもない撮影地に陣取るしかない。但し、毎回生きて帰宅出来る場所限定という事で。

 

 

 

 

テーマ:

 

赤色オーロラ 露出十分が吉

 

 

現在、今年2025年の休暇旅行で日本を鉄道で「ほぼ2周」する行程を組んでいます。
そこで備忘録を兼ね、自分のホームページに新規ページを製作しているのですが、写真があった方がページが引き締まるので、そのページTOPに掲載する鉄道撮影を探しています。

数十TB分も溜まっている外付けHDD ハードディスクドライブから、過去撮影の古めの車両写真を探している時に、これらのオーロラ写真が目に入りました。

2枚ともみすぼらしい画像処理が行われており、自分でも「なんやこれ!かっこ悪ぃ」とか思ってしまうレベル。

鉄道写真を探すのを忘れ、その写真のRAWを探し出しての自己現像を始めてしまいました。

上の写真は2021年10月31日夜に撮影したモノで、当時はRAW現像の腕前も貧弱だった事から、白飛びしまくりのアカン写真で終っていました。

当時の記憶も残っており、当日は肉眼で赤色も確認出来る程の大きな出現だったのに、「なんでこの程度の写真にしか処理出来へんかったんやろうか」と思っておりました。

今日は、その再処理にチャレンジして見た訳ですが、撮影情報を見て納得。

あれだけの大きなオーロラなのに、ISOを12800まで上げてるし、しかもシャッターを30秒も開けてるし。
今となっては、適正露出はISO 3200で、露出時間10秒程度で良かっただろうと思います。

そう当日は5台のカメラを数百メートル離して設置しており、各々のカメラをきちんと面倒看てへんかったなぁと思い出しました。

そこで完全露出オーバーのRAW写真を、ヒストグラムを尊重し適正露出にして再現像したのが上の写真です。

オーロラ5原色の中で最も明るい緑色オーロラがホンの一部にしか写っていなかった事から、写真全体が白飛びせずに済んでおり、適正露出まで下げてみると赤色が見事に浮かび上がって来ました。

 

 

 

 

 

 

この写真も同じです。
撮影日は2023年3月14日ですが、2つの太陽観測衛星DSCOVRとACEが指し示すグラフを見ていると、数十分後にオーロラが出始めるだろうと推測出来た夜でた。

速攻で荷物を積み込んで出発。誰もいないであろう「いつもの湖岸」に陣取りました。野次馬組はKPという数字を見て初めて出撃してくるので、現地には誰もいない事が容易に想像が付いていました。

そしてどのレベルのオーロラになるか分からなかったので、ISO感度を6400,露出時間を15秒という、「暗いオーロラの時の設定」にしてタイムラプスを開始してしまいました。

お陰様でオーロラの一発目の出現から撮る事が出来たのですが、出現予想は大きく外れ、かなり明るいオーロラダンスが始まってしまったではありませんか。

この時の為に「ホーリーグレイル・タイムラプス撮影」が出来るニコン機にしたのに、そのテストもしていなかった事から、それをOFFにしてしまっておりました。

あほですよねぇ、折角ニコンのミラーレスを買ったのに、それじゃ意味ないやんけ。

しかし、これも再現像してみると、露出オーバーの赤いオーロラ部分も見事な赤色を浮かび上がらせてくれました。

この写真も同様に、最も明るい緑色オーロラが殆ど写っていないが為に、赤色に着目して再現像出来ました。

この事からもオーロラは5原色全てで明るさが違いますし、間違いなくRAWで撮っておかねばならない物だと分かります。今日初めて「RAW現像」という言葉を耳にした「そこのあなた」。

RAWで撮影出来るカメラをお持ちの方、オーロラツアーから戻ってからの画像処理の事を考え、必ずRAWで撮影しておきましょうね。
そしてオーロラ5原色を同等に透過する「天体改造カメラ」を手に入れられて下さい。でないと、この赤色を浮かび上がらせることは不可能です。

次のオーロラ爆発を求めて北海道に出撃予定の皆さん、赤色オーロラを透過率ほぼ100%で撮るには、カメラを天体改造するしか方法がありません。勿論フィルムカメラだと最高でっせ

筆者は、5台目の天体改造機に「やはりニコンZシリーズ」を選ぼうと決めました。ソニーは売ります。
「背面液晶で撮像をチェックしている時にシャッターボタンを押してもシャッターが下りない構造になっているソニーαカメラ」では、正直シャッターチャンスを逃してしまいますし。