アルスラーン戦記 86 | 大掴ひつじ物語

大掴ひつじ物語

たいへん狭い範囲の非常に分類しにくいうえによく途中で切れている記事置き場

「軍師殿の遣いだ」とかどうやって調達した

のかパルス兵の恰好までして、さっさと城外に

出て(いくら隙を見て、といってもなんらかの

騒ぎにはなると思うんだが・・・)追手も無く

実にスムーズにトゥラーン本陣に帰った

ジムサ。

牢屋で聞いた「機密情報」を語るところに

よると。今まで王太子の味方するかどうか

態度を保留していた地方諸侯がようやく

集まり、合計10万の軍としてペシャワールへ

向かっているらしい。なんでそんなことに

なってたかというと王太子アルスラーンは

「奴隷解放政策」を広く公言してたゆえ。

 

トゥラーン陣営でも「わざわざ財産でもある

奴隷を諸侯から奪いとるとか意味がわからん」

ことのほか評判が悪い施策

ジムサも実際に会った王太子の様子などを

思い出しつつ(自分が苦も無く逃げ出せた

嘲りもあったのか)

「マジ惰弱無能覇気もなく、側近に祭り上げ

られた傀儡でしょう」とかズバズバ言い切り。

・・・その場に黒騎士がいなかったことを

太陽神かなんかしらんけど彼らの神に感謝

してしかるべきというか胴体と首が一瞬で

泣き別れになること疑い無しのなかなかに

言いたい放題の印象を語る。

 

その流れでアンドラゴラス王の後は続かない

だろうねという話で勝手に盛り上がり、

ペシャワール城を落としたら本軍は帰国するけど

要所として残すからその「城主」を任せても

いいぞと上機嫌でジムサを労うトゥラーン王。

 

実際、「ペシャワールに向かう大群」が野営

した後が見つかり、これは間違いないね☆と

大陸航路を迂回してその10万の大軍を挟み

撃ちにする策ノリノリで進められ

「相手は10万もいるんだし出会う端から

切り殺せ」と両陣営がつぶやいた後に。

二手に分かれたトゥラーンの陣営が互いに

パルス軍を挟まず直接ぶつかり合う様子が

描かれる。

*なお原作小説においてはこの辺の下りは

「大陸史上最も凄惨な同士討ちが起こった」

とか他人事のように書かれていた記憶・・・。

 

夜の闇の中とはいえ巧妙かつ

悪辣な罠に嵌められたことを知り

自分たちをここまでの目にあわせた

悪名高いパルス国の軍師の存在を

今さらながらに思い出すトゥラーン

騎士たち。

 

特に国王の怒りはすさまじく(歴戦の

勇者であるはずの周りの将軍が一瞬びくっと

するとこは細かい。)裏切者のジムサ

連れてこいとわめき散らすが指名された

本人も自分が偽の情報をつかまされたと

気づいて全身青ざめるが時すでに遅し。

自分も被害者だ(*真実)と主張したところで

それが通る空気ではもはやゼッタイ無い。

それでもこのまま座して裏切者の汚名を

(せられ)てくびり殺されることは騎士と

して受け入れられないとそれこそ命がけ

逃走するジムサ。そんな彼を追いかける

数騎が逆にバタバタ倒れる。

その先の。一見、ただの闇の中に迫り

膨れ上がる圧倒的な人馬の気配。

 

呆然と立ち尽くすトウラーン軍の前に

堂々、パルス本軍が登場とか。

パルスの軍師は鬼か。

・・・うん、知ってた。