「何だ、疑うのか? ならその疑いを晴らしてやる」
そう言うと男はどこから取り出したのか、黒い鎖で私の身体を一瞬にして縛り付けた。
身体が動かなくなる。
私はその場に倒れ込んだ。
「どうだ、これで分かったろ?」
「……」
私は男の人に顔を向ける。
優しい感じがするけど、この人本当に悪い人なのかな?
「三十人の女性を誘拐したのは、本当なんですか?」
「あぁ、皆とある秘密基地に監禁してある。そのどれも外れだったが、今日やっとあたりを見つけた」
男は嬉しそうにニヤリと口元を歪ませる。
けれど、やはり悪人には私には見えなかった。
私の感覚がおかしいのかな。それともさっきの頭痛のせいで頭がイっちゃってる?
「出来れば嬢ちゃんのような幼い子はご勘弁願いたがったが、こうしないと俺は〝解放〟されないんでね」
解放?
その男の言葉にさっき脳に直接訴えていた声の言葉が頭に浮かんだ。
〝タマシイヲ、カイホウシテ〟
タマシイって、魂?
カイホウって、解放?
頭がグラグラしてきた。
視界がボヤけてきている。
男の人の顔がグニャグニャにかき混ぜられたかのように見えてしまう。
どうなってるの、私……?
「はぁ……はぁ……」
息が、苦しくなる。
鎖のせいだろうか、それともこの男の人が何か私にしているのだろうか。
「悪いな嬢ちゃん、しばらくオネンネしててくれ」
その男の人の言葉と同時に――。
私の意識は途切れてしまった。
/続く