小細胞がんは再発する?
●医療事典(MEDLEY)より抜粋 ・29人の医師がチェック ・220回の改訂 ・最終更新: 2017.12.06
小細胞がんは再発を起こしやすいです。治療によって腫瘍が消えたように見えても、しばらくしたらまた腫瘍が現れるということがしばしば起こります。
ここでは再発してしまった際の治療はどうしていくのかを説明していきます。
再発の治療は大きく2つに分けて考えます。治療を終えてから90日以上経ってから再発した場合と89日以内で再発した場合に分けます。90日以上経ってからの再発をセンシティブ・リラプスと言います。「治療に反応があったあとの再発」という意味です。89日以内の再発をリフラクトリー・リラプスと言います。「治療が効きにくかったときの再発」という意味です。
治療終了後からの期間が60日以降であればセンシティブ・リラプスとする立場もありますが、このサイトでは90日としています。
センシティブ・リラプスとは?
化学療法を行ってしばらくしてから再発した場合をセンシティブ・リラプスと言います。目安としては前回の治療を行った最終日から90日以上経ってから再発した場合をセンシティブ・リラプスと考えます。
センシティブ・リラプスであれば、初回治療と同様の手順で化学療法を再度行うことが推奨されています。
リフラクトリー・リラプスとは?
化学療法を行ってからあまり間隔がなく再発した場合をリフラクトリー・リラプスと言います。目安としては前回の治療を行った最終日から89日以内に再発した場合をリフラクトリー・リラプスと考えます。
リフラクトリー・リラプスであれば全身状態を考えて、可能であれば化学療法を行うことなります。
再発した場合の治療は?
それでは、再発した肺小細胞がんに対して実際にどういった治療を行うのかを説明していきます。
センシティブ・リラプスの治療
治療は基本的にノギテカンという抗がん剤を使います。ノギテカンは吐き気や倦怠感が強く出ることがあるので注意が必要で、実際に投与できることはあまり多くありません。また、シスプラチン+エトポシド+イリノテカンを使って治療することもあります。
また、古い報告ではありますが、センシティブ・リラプスであれば前回使った抗がん剤を再度使っても効果を発揮するという報告がありますので、一つの選択肢になります。
リフラクトリー・リラプスの治療
リフラクトリー・リラプスの治療は全身状態が許せば抗がん剤を使って行います。どんな抗がん剤を用いるべきかは明確に決まっていませんが、ノギテカンよりもアムルビシンがの方が成績が良いという報告があります。アムルビシンを使うと吐き気や脱毛や倦怠感が出現します。さらに血液中の白血球や赤血球や血小板が減少することも多く、使用後に感染症や出血に細心の注意を払う必要があります。
予防的全脳照射
肺小細胞がんは脳に転移しやすいです。そのため常に脳の状態には注意していく必要があります。突然、しびれやしゃべりづらさなどの症状が出てきた場合は、頭のMRI検査を行って脳の状態を調べる必要があります。
肺小細胞がんの治療を行ったら見た目上完全に腫瘍が消えた場合(これをCRと言います)は、予防的に頭に放射線療法(予防的全脳照射)を行います。
予防的全脳照射は、化学療法を行ってから6ヶ月以内のできるだけ早いタイミングで行うのが良いとされています。
予防的全脳照射は合計10回に分け、2週間かけて行うことが多いです。
この治療は進展型肺小細胞がんでは行わないので注意が必要です。