火山岩に覆い尽くされた湖は、眠る龍騎兵のように - 福島県 磐梯高原、桧原湖
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[23A] SP 60-300mm 1:3.8-5.4 (TAMRON)
福島県の裏磐梯に行った。具体的には五色沼、桧原湖、曽原湖、中瀬沼、小野川湖、それに猪苗代湖までめぐった。
ここでご紹介するのは、磐梯高原湖沼群の中核をなす桧原湖での写真だ。
1888年、磐梯山の大噴火によって大量の火山岩や土砂が周辺を埋め尽くし、いまの磐梯高原になったわけだが、それからまだ150年も経っていない。
火山活動によって地形が形成された年代は、数万年前から数千万年前などザラにある。それらに比べれば磐梯高原は、昨日形成されたようなものなのだ。
磐梯高原は「オサレな高原の観光地」の側面を持つ半面、入江の多い湖岸は火山岩で埋め尽くされている。水底には無数の倒木がいまも残り、周辺には湿地や大小の沼が無数に存在している。
そんな中を歩くと、どこか別世界に迷い込んだような錯覚を起こしてしまう。
桧原湖を神話の巨大な龍騎兵に例えるなら、先にご紹介した五色沼は、龍騎兵が胸の中に大切に護る宝玉のようなものなのだろうと思えてくる。