生い茂る緑の中に、エメラルドグリーンの色彩は眠る - 福島県 磐梯高原、五色沼
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[23A] SP 60-300mm 1:3.8-5.4 (TAMRON)
福島県の裏磐梯に行った。具体的には五色沼、桧原湖、曽原湖、中瀬沼、小野川湖、それに猪苗代湖までめぐった。
1888年の磐梯山大噴火により、周辺地域は火山岩と泥濘に埋め尽くされ、すっかり荒廃してしまった。
長年にわたり、緑はなかなか戻ってこなかった。
遠藤現夢によって、広大な荒れ地での大規模な植林が始まった。
道路もない荒れ地に馬車で苗木を運び、植林を続けるという過酷な作業だった。苗木の数は10万本にも及び、家業も傾いていったと言われている。
日本神話の五十猛神(イソタケルノミコト)を思い起こしてしまう。
五十猛神は、父である須佐之男命(スサノオノミコト)が荒廃させた山々に、緑を取り戻した。
遠藤現夢は五十猛神に愛された人なのだろう。
五色沼遊歩道から三~四百メートルほど入ったところに、遠藤現夢の墓標がある。
その周囲も、いまでは深い森におおわれている。
墓標の近くに五十猛神の祠があればと思ってしまうのだが。