いにしえの時代から対にある聖域 - 常陸太田市 東金砂神社およびその周辺

 

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立秋だが、台風が近付いているからなのか蒸暑い。

ひさしぶりに常陸太田市の東金砂神社に行った。山深いところにある神社だ。
創建は西暦806年であり、同時期に創建された西金砂神社と対になっている。

 

対にあるということが不思議だ。

「対にある」という概念には、「片側になにかが起これば、もう片側にもなにかが起こる」、「片側だけでは存在することができない」、などのイメージがあるのだが。

それなら、神社創建にあたって、どのような意図があったのだろうかと思ってしまうのだ。

 

東金砂神社がある山のふもとに、東染の集落が広がっている。ここに「東染八景」というものがある。

その中に「清水の夜雨」がある。

「夜の雨に清水を汲める里の女も花の雫に袖ぬらすらん」と詠まれているのだが、ちょっと不思議な情景を感じさせる。

 

深い木立の中、急峻な階段を上っていると、体内の水分が急速にショートしてゆくのを感じる。

これがちょっと不思議な感覚で、喉が渇くとか、疲労するというような感覚ではない。

気がザルから漏れ落ちてゆくような感覚なのだ。これでいいのだろうか、という感じもするのだが。

 

陽光が強く、光と影のコントラストが高い。

夏なら藪が多ければ蚊がにぎにぎしく出てくるものなのだが、暑すぎるせいか立ち止まっていてもまったく出てこない。

高湿度の中、黒はどこまでも深く沈んでゆく。そんな中を巡ったのだ。

 

 

なお、同じ日の午後にめぐった、東金砂神社の山裾の風景はこちら。

山裾に点在する集落を結ぶ、川に沿った路上にて - 常陸太田市 旧里美周辺

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Beethoven: Piano Sonata No. 8 in C Minor, Op. 13 "Pathétique" - II. Adagio cantabile