<三重県関係>
三重県男女共同参画センター「フレンテみえ」ホームページ
https://www.center-mie.or.jp/frente/

フレンテみえ「多様な性と生活についてのアンケート調査 報告書」請求ページ
https://www.center-mie.or.jp/frente/data/material/keihatsu.html

フレンテみえ「多様な性と生活についてのアンケート調査 報告書」結果速報
https://www.center-mie.or.jp/frente/data/material/keihatu/sokuhou.html
※2020年9月14日現在リンク切れ、ウエブアーカイブはこちら
https://web.archive.org/web/20180322162024/https://www.center-mie.or.jp/frente/data/material/keihatu/sokuhou.html

男女共同参画ゼミ 多様な性、知っていますか? 「性的マイノリティ」をとおして考える、生き方のヒント(フレンテみえホームページ)
※「多様な性と生活についてのアンケート調査」についての記載あり
https://www.center-mie.or.jp/frente/data/zemi/detail/682

三重県:ダイバーシティ社会推進課(三重県ウェブサイト)
https://www.pref.mie.lg.jp/IRIS/index.htm

 

ダイバーシティ社会推進:更新情報(三重県ウェブサイト)
https://www.pref.mie.lg.jp/common/01/ci400013451_all.htm

 

性の多様性を認め合い、誰もが安心して暮らせる三重県づくり条例(三重県ウェブサイト)

https://www.pref.mie.lg.jp/TOPICS/m0011500305.htm

 

「性の多様性を尊重し、誰もが安心して暮らせる三重県づくり条例(仮称)」のあり方(中間案)に対する意見募集結果をお知らせします(三重県ウェブサイト)
https://www.pref.mie.lg.jp/IRIS/HP/m0052600157_00001.htm


三重県パートナーシップ宣誓制度実施要綱(三重県ウェブサイト)
https://www.pref.mie.lg.jp/TOPICS/m0011500309.htm


三重県:人権教育課(三重県ウェブサイト)
https://www.pref.mie.lg.jp/JINKYOUI/index.htm

三重県教育委員会 ホームページ
https://www.pref.mie.lg.jp/kyoiku/hp/

三重県:情報公開課(三重県ウェブサイト)
https://www.pref.mie.lg.jp/SEIJOHO/index.htm

公文書開示制度のご案内(三重県ウェブサイト)
https://www.pref.mie.lg.jp/KOUKAI/33569024293.htm

三重県:広聴広報課(三重県ウェブサイト)
https://www.pref.mie.lg.jp/KOHO/index.htm

 

県民の声・さわやか提案箱(三重県ウェブサイト)

https://www.pref.mie.lg.jp/NAVI/SAWAYAKA/index.htm

令和2年度 差別解消を目指す条例検討調査委員会(三重県議会ウェブサイト)
http://61.113.117.11/KENGIKAI/000240593.htm

<共同研究者 宝塚大学看護学部 日高庸晴教授関係>
Health Issue.jp
https://www.health-issue.jp/

<関連報道等>
定時制など集計含めず 「多様な性」三重県内高2にアンケート 県男女共同参画センター(伊勢新聞、2018年3月20日)
https://www.isenp.co.jp/2018/03/20/15652/
※2020年9月14日現在リンク切れ、ウエブアーカイブはこちら
https://web.archive.org/web/20180322161754/https://www.isenp.co.jp/2018/03/20/15652/

伊勢新聞コラム「大観小観」(2018年3月21日(水))
https://www.isenp.co.jp/2018/03/21/15668/

性的少数者の高校生「自傷を経験」3割 1万人調査(朝日新聞デジタル、2018年3月17日)
https://www.asahi.com/articles/ASL3K32F4L3KUBQU002.html

 

性的少数者3割「自傷経験」 大学教授ら高校生調査(朝日新聞デジタル、2018年3月17日)
https://www.asahi.com/articles/DA3S13406546.html

新潮45 2018年8月号【特集】日本を不幸にする「朝日新聞」
https://www.shinchosha.co.jp/shincho45/backnumber/20180718/
※特集内記事「『LGBT』支援の度が過ぎる(杉田水脈)」 に上記朝日新聞記事に言及する記述あり

当事者の5人に1人が「LGBT」という言葉を知らない。高校生1万人調査でわかった6つのこと(BuzzFeed Japan News、2018年3月20日)
https://www.buzzfeed.com/jp/saoriibuki/mie-lgbt-student-survey?utm_term=.rvMG0AJ17#.rvMG0AJ17

LGBT高校生心の不安高い傾向(NHK、平成30年3月20日)
http://www3.nhk.or.jp/lnews/shutoken/20180320/1000009437.html
※2020年9月14日現在リンク切れ

高校生1万人調査 LGBTの60%、いじめ被害を経験(教育新聞、2018年3月19日)
https://www.kyobun.co.jp/news/20180319_01/

性的マイノリティの高校生の約1/3が自傷を経験していることが明らかになりました(OUT JAPAN、2018年3月20日)
https://www.outjapan.co.jp/lgbtcolumn_news/news/2018/3/9.html

性的少数者:6割いじめ被害 三重で高校生1万人調査(毎日新聞、2018年3月28日)
https://mainichi.jp/articles/20180329/k00/00m/040/133000c

性的少数者の高校生(三重県)1万人調査(続々・たそがれ日記、2018年3月18日)
https://junko-mitsuhashi.blog.ss-blog.jp/2018-03-19-1

性的少数者の高校生「自傷を経験」3割 1万人調査(Anno Job Log、2018年3月17日)
https://annojo.hatenablog.com/entries/2018/03/17

 

高校生一万人調査から見えるLGBTsの現状(日高庸晴)
(「ヒューマンライツ」2018年8月号(№365)(一般社団法人 部落解放・人権研究所)特集「性的マイノリティの人権をめぐる状況」)
https://blhrri.org/guide/guide_shosai.php?guide_no=110

 

はじめて学ぶLGBT 基礎からトレンドまで(石田仁著、2019年ナツメ社刊)
※44ページコラム「石田先生と一緒に考えてみよう 性的マイノリティは日本社会で何%を占めるのか」にて言及あり
https://www.natsume.co.jp/books/10694
 

一人ひとりの「性」を大切にできる教室へ 第1回 子どもたちは「課題」かつ「資源」(遠藤まめた)
(「月刊学校教育相談」2020年4月号)
https://www.honnomori.co.jp/gs202004.htm
https://www.honnomori.co.jp/gs202004_p54-57.pdf

 

「加害者」としてのLGBT(MEME)(「薔薇族」No.435)
https://note.com/barazoku/n/nc49e672426db

データから見えてこない「(身体上)女性」たちの実態。その理由は見落としか? 隠蔽か?三重県男女共同参画センター「フレンテみえ」による三重県高校生一万人調査、そこから生じた疑問。(MEME)(「薔薇族」No.436)
https://note.com/barazoku/n/ndd9ae1cda88b

 

「フレンテみえ」アンケートから見る迷走するLGBT問題(2021年8月30日(示現舎))
https://jigensha.info/2021/08/30/frente/

 

LGBT界隈に蔓延るエリート主義に物申す(MEME)(「薔薇族」No.439)

https://note.com/barazoku/n/nb493f3a110fe

 
沈む朝日に 灰色の虹“ 二階堂進孫” 朝日新聞記者と 経産官僚不倫は「令和の西山事件」(2022年4月15日(示現舎))
https://jigensha.info/2022/04/15/asahi-3/
 

平成30年 三重県議会定例会会議録 第14号(平成30年6月13日(水曜日))
※7番 稲森稔尚議員が「多様な性と生活についてのアンケート調査」について言及
https://ssp.kaigiroku.net/tenant/prefmie/SpMinuteView.html?power_user=false&tenant_id=520&council_id=122&schedule_id=15&view_years=2018
動画(21分30秒頃から本件に関する内容)
https://www.pref.mie.lg.jp/MOVIE/glive100433_00003.htm

<その他参考資料等>
もりおかユースレター 第8号(平成28年5月)
※平成25・26年度「高校生の生と性に関する調査」についての記事掲載
http://www.city.morioka.iwate.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/001/918/8-2.pdf

※2021年12月13日現在リンク切れ


性的少数者(セクシュアル・マイノリティ)など性別にかかわる市民意識調査報告書(名古屋市公式ウェブサイト)
http://www.city.nagoya.jp/sportsshimin/page/0000112536.html

フレンテみえ問題 はじめに

 

 

https://twitter.com/inamori2009/status/1006115266021847040?s=20&t=mm6D5Bk7dQS-JUSlQKZQ9Q フレンテみえ問題 はじめに

 

 

私たちは、2017年度(平成29年度)に三重県男女共同参画センター「フレンテみえ」と宝塚大学看護学部日高庸晴教授との共同研究により実施された「多様な性と生活についてのアンケート調査」について調査・考察している有志の会です。

当会共同代表らは、本調査報告書を読んでさまざまな疑問を抱き、フレンテみえに問い合わせを行いましたが、具体的な回答をほとんど得られなかったため、やむなく公文書開示請求を行うに至り、三重県情報公開・個人情報保護審査会の答申等を経てある程度の開示資料を得ました。
 その結果を踏まえ、フレンテみえ・三重県ダイバーシティ社会推進課・三重県教育委員会にあらためて問い合わせを行いましたが、重要な部分についての具体的な回答はやはりほとんど得られないまま、現在に至っています。

 

 本件経緯につきましては、本ブログにて随時お知らせしてきましたが、あらためて本調査の問題点やそれらに関する当会のとりくみ・見解等について、概要をまとめてご報告いたします。下記リンクの(1)-(7)の記事をご覧ください。

 

 

概要まとめ記事一覧
(1)隠蔽される重要データ&民間事業者への不適切な情報供与
(2)男女共同参画センターが(身体上)女性を軽視している問題
(3)定時制高校・通信制高校・特別支援学校の生徒たちが踏みにじられている問題
(4)調査結果が三重県教育委員会に還元されていない問題
(5)開示ミスによる情報漏洩
(6)朝日新聞第1報の裏側&「新潮45」“杉田論文”との関係
(7)おわりに~公的機関の隠蔽体質と事なかれ主義~

 

【参考】関連報道等リンク集

 

 

 当会の取り組みについて、下記の方々にご協力をいただきました。心より感謝申し上げます。

 

 劉 靈均 様(元三重大学人文学部教員)  

 栗田  季佳 様(三重大学教育学部准教授)

 

 また、他にも多くの方々にお世話になりました。ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 これまで述べてきたとおり、本調査はさまざまな問題を抱えていることが明らかになっていますが、フレンテみえも三重県ダイバーシティ社会推進課も、当会の問い合わせに対し、具体的な説明をほぼ拒否し続けています。三重県教育委員会も責任逃れに終始しています。

 一連のやりとりの中で見えてきたのが、「隠蔽体質」と「事なかれ主義」です。

 議論を呼びそうなデータや、不適切な事務処理の実態はとにかく隠蔽する「隠蔽体質」。

 

 そうやって面倒事を避ける「事なかれ主義」。

 

 「性的マイノリティは困難を抱えているんだ!」という結論ありきで都合の悪いデータは隠され、裏でLGBTビジネス関係者に金や情報が流される。

 

 こんなことのために税金が使われ、市井の性的マイノリティ当事者や教育現場が振り回されています。

 LGBT/性的マイノリティに対する差別や偏見がこの社会に存在するのは事実であり、その実態を把握し、適正な施策等に繋げるために、調査・研究は重要です。しかし、データを歪め流布させたり、調査行為によって当事者を苦しめるのでは本末転倒です。

 

 “盛った”データで当事者の困難を水増しして見せたところで、一時的にLGBTビジネスは盛り上がるかもしれませんが、実態を見誤らせれば結局は当事者のためにならず、むしろ生き辛さを強めかねません。

 


 前述の朝日新聞記事で本調査のことが公になってから4年が経ちます。

 この4年、LGBTムーブメントの暴走ぶりが指摘されることも多くなってきました。

 全国の自治体でもLGBT関連の取り組みが広がっていますが、その内容は玉石混淆です。

 表面的なイメージだけで判断するのではなく、その内容をしっかりと確認し、批判すべきところは批判していくことが、ますます重要になってきているのではないかと思います。

 


 フレンテみえの件もまだ“終わった話”ではありません。本ブログを読んで関心を持たれた方は、まずはぜひ報告書を取り寄せて読んでみてください。感じたことがあったら、ぜひ「さわやか提案箱」等で意見を伝えてみてください。

 公的機関として、フレンテみえが男女共同参画社会の推進、多様な性のあり方が尊重される社会をめざすとりくみを行っていることには感謝しています。だからこそ、問題点についてはしっかりと分析・改善し、今後のよりよいとりくみに繋げていただきたいと、心から願っています。


フレンテみえ「多様な性と生活についてのアンケート調査」について考える有志の会
共同代表
熊野 海斗(性的マイノリティ当事者)
MEME(性的マイノリティ当事者)
 

 

概要まとめ記事一覧
(1)隠蔽される重要データ&民間事業者への不適切な情報供与
(2)男女共同参画センターが(身体上)女性を軽視している問題
(3)定時制高校・通信制高校・特別支援学校の生徒たちが踏みにじられている問題
(4)調査結果が三重県教育委員会に還元されていない問題
(5)開示ミスによる情報漏洩
(6)朝日新聞第1報の裏側&「新潮45」“杉田論文”との関係
(7)おわりに~公的機関の隠蔽体質と事なかれ主義~ ※本記事

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 本調査が最初にマスメディアによって報道され、注目を集めたのは、2018年(平成30年)3月17日付朝日新聞記事(LGBT関連の記事を積極的に執筆していることで有名な二階堂友紀記者の署名記事)によってでした。

 その裏には驚きの実態がありました。本報道の背景には、フレンテみえ側の意に反した共同研究者の独自の情報発信があり、それが三重県庁内で危機管理統括監報告されるほどの大問題となっていたことが、当会共同代表らが行った公文書開示請求により明らかとなったのです。

その後、三重県環境政策部三重県ダイバーシティ社会推進課長より三重県男女共同参画センター所長あての2018年(平成30年)4月23日付事務連絡「男女共同参画センターの事業実施について」にて「共同研究者と今後の成果物の取り扱いや研究結果の公表等について定めた書面を交わすこと」「今後、研究成果等について公表を行う場合は、三重県政記者クラブ及び第二県政記者クラブへの資料提供を以って行うこと」との依頼がなされていますが、フレンテみえがそれに従って共同研究者と文書を取り交わした形跡はなく、共同研究者は以降も講演等で本調査について独自の情報発信を続けている状況があります。

そしてこの朝日新聞記事は、その後なんと、大きな社会問題となった杉田水脈衆議院議員の「『LGBT』支援の度が過ぎる」(通称“杉田論文”、「新潮45」2018年8月号「【特集】日本を不幸にする『朝日新聞』」特集内記事)にて言及されることとなります。杉田論文にて言及されることによって、この朝日新聞記事、及び「多様な性と生活についてのアンケート調査」の存在はさらに広く知られ、日本のLGBT/性的マイノリティの歴史の重要な1ページに残ることとなりました(なお、この記事を執筆した二階堂友紀記者は、杉田論文を追及する記事も盛んに執筆しています)。
その朝日新聞記事の背景に、三重県の危機管理上の問題が生じていたというのであれば、それはなおさら事の重大性に鑑み、広く説明・公表されるべきものと言えます。公的機関の情報の適正な取扱い、外部事業者との適正な関わりという点でも極めて重大な問題であり、当会としてフレンテみえや三重県ダイバーシティ社会推進課に説明を求めましたが、事実上拒否され続けています。

公的機関として、これほどまでの重大問題についての説明が、なぜできないのでしょうか。

 

 

 

概要まとめ記事一覧
(1)隠蔽される重要データ&民間事業者への不適切な情報供与
(2)男女共同参画センターが(身体上)女性を軽視している問題
(3)定時制高校・通信制高校・特別支援学校の生徒たちが踏みにじられている問題
(4)調査結果が三重県教育委員会に還元されていない問題
(5)開示ミスによる情報漏洩
(6)朝日新聞第1報の裏側&「新潮45」“杉田論文”との関係 ※本記事
(7)おわりに~公的機関の隠蔽体質と事なかれ主義~

 

 

 

 

 

 

 フレンテみえは、当会共同代表らが行った公文書開示請求を受けた文書開示に際し、特別支援学校の調査結果の一部について、当初非開示と判断しながら黒塗りをせずそのままコピーし開示するというミスを犯し、さらにその上、開示ミスによる情報漏洩を認識してもなお、情報の拡散を抑える方策を何ら講じることもなく放置していました。

 

 この不適切対応について、フレンテみえも三重県ダイバーシティ社会推進課も、具体的な説明を拒否し続けています。

 フレンテみえは、“秘密厳守”を謳い相談業務等も行っている公的機関です。しかし、前述の民間事業者への不適切な情報供与の件も含め、フレンテみえの極めて杜撰な情報管理体制、“秘密厳守”に対する認識がこの程度のものであるという実態は、利用者に不安と不信感を抱かせるものです。“アウティング禁止”を定めた「性の多様性を認め合い、誰もが安心して暮らせる三重県づくり条例」の趣旨にも反していると言えます。

 

 三重県ダイバーシティ社会推進課は、当会の問い合わせに対し、再発防止策が講じられた旨述べていますが、これについても具体的な説明はなく、信頼回復にはほど遠いのが現状と言えます。
 

 

概要まとめ記事一覧
(1)隠蔽される重要データ&民間事業者への不適切な情報供与
(2)男女共同参画センターが(身体上)女性を軽視している問題
(3)定時制高校・通信制高校・特別支援学校の生徒たちが踏みにじられている問題
(4)調査結果が三重県教育委員会に還元されていない問題
(5)開示ミスによる情報漏洩 ※本記事
(6)朝日新聞第1報の裏側&「新潮45」“杉田論文”との関係
(7)おわりに~公的機関の隠蔽体質と事なかれ主義~

 

 

 

 

 

 

 

 

 前述の「(身体上)男女別データ」「性的マイノリティ属性ごとのデータ」「定時制高校・通信制高校・特別支援学校の詳しいデータ」「自由記述欄回答一覧」等の本件詳細データについては、なんと三重県教育委員会に対しても一切提供されていない実態が、当会の調査により明らかとなっています。

 

 本調査は、生徒たちはもちろん、学校現場の教職員や三重県教育委員会の職員にも多大な負担を強いて実施されたものです。そうである以上、得られた貴重な知見は学校現場に還元され、有効に活用されるべきものであると言えます。しかしフレンテみえは、「教育のなかで性の多様性に関する理解をすすめるために必要な情報とは何かを十分に協議のうえ、必要とされた情報を提供させていただいております」等と主張し、勝手な自己判断で三重県教育委員会への詳細データの提供を拒否し続けています。

 “教育上必要な情報”を、なぜ教育委員会ではなくフレンテみえが判断する(判断できる)のでしょうか。守秘義務も課さず一部民間事業者にはデータを提供する一方、公的機関である三重県教育委員会にはデータを提供しない、とは一体どういうことなのでしょうか。生徒たちのためと言いながら、生徒たちをないがしろにする、極めて不当な対応と言わざるを得ません。

 

 

概要まとめ記事一覧
(1)隠蔽される重要データ&民間事業者への不適切な情報供与
(2)男女共同参画センターが(身体上)女性を軽視している問題
(3)定時制高校・通信制高校・特別支援学校の生徒たちが踏みにじられている問題
(4)調査結果が三重県教育委員会に還元されていない問題 ※本記事
(5)開示ミスによる情報漏洩
(6)朝日新聞第1報の裏側&「新潮45」“杉田論文”との関係
(7)おわりに~公的機関の隠蔽体質と事なかれ主義~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 本調査は全日制・定時制・通信制の高等学校及び特別支援学校を対象に行われたにもかかわらず、本調査報告書においては全日制のデータのみ公開され、定時制・通信制・特別支援学校のデータは本調査報告書2ページ「5. 調査協力校数・回答人数」を除き一切非公開とされています。公文書開示請求を行ってもなお、大まかなまとめしか示されない状態です。これは非常に不可解なことですが、フレンテみえも三重県ダイバーシティ社会推進課も、本件に係る具体的な説明をほぼ拒否している状態が続いています。

 当会共同代表熊野は三重県立定時制高校出身の性同一性障害者(FTM)です。中学時代性別違和のため不登校になり、志望していた全日制高校への進学が叶わず、定時制高校への進学を余儀なくされた辛い経験があります。
 定時制で高校生活を送る中で、性的マイノリティに関する悩みや苦しみを背景に定時制高校に進学した生徒たちが自分以外にもいること、また、性的マイノリティに限らず、さまざまな生き辛さを抱えた生徒たちが定時制には多数いることを知りました。そのような経験から、定時制・通信制・特別支援学校には、全日制よりさらにマイノリティ属性の生徒が多いものと考えています。
 実際、開示資料にもそれを示唆する内容がありました。定時制・通信制・特別支援学校の調査結果の詳細は、あたかも“外れ値”であるかのような扱いで切り捨てられて済ませられるものではなく、むしろ非常に重要なものであると言えます。

 開示資料には、定時制・通信制高校の回答の自由記述欄に「こうゆうアンケートやめよう」という意見が記されていた旨の記述もありました。少なからぬコストをかけ、生徒たちに辛い思いをさせてまで調査しておきながら、その結果をほぼ何の説明もなく伏せて済ますというのは、極めて不当であると言わざるを得ません。このような扱いをするなら、そもそもなぜ定時制・通信制・特別支援学校調査など行ったのか、甚だ疑問ですが、それに対する回答も拒否され続けています。三重県教育委員会も「本調査は、あくまでフレンテみえが共同研究者とともに行ったものであり、県教育委員会はそれに関して見解を示す立場にないと考えます」等と責任逃れをするありさまです。

 定時制・通信制・特別支援学校の生徒たちを踏みにじるこのような行為が、「人権」「ダイバーシティ」の名のもとに、公的機関によって平然と行われている実態。一体誰のための、何のための人権施策なのでしょうか。

 

 

概要まとめ記事一覧
(1)隠蔽される重要データ&民間事業者への不適切な情報供与
(2)男女共同参画センターが(身体上)女性を軽視している問題
(3)定時制高校・通信制高校・特別支援学校の生徒たちが踏みにじられている問題 ※本記事
(4)調査結果が三重県教育委員会に還元されていない問題
(5)開示ミスによる情報漏洩
(6)朝日新聞第1報の裏側&「新潮45」“杉田論文”との関係
(7)おわりに~公的機関の隠蔽体質と事なかれ主義~

 

 

 

 

 

 

 フレンテみえが隠蔽しているデータの中でも、特に「(身体上)男女差」を隠蔽する行為は、ジェンダー/セクシュアリティに係る問題の実態を見誤らせかねないものです。

 

 昨今、国内の関連調査において、若年層における性的マイノリティの“男女比”は“女性”の方がかなり多い、という結果が複数示されていることを鑑みると、(身体上)男女別にデータを分析してみれば「性的マイノリティ当事者と非当事者の差」とされていたものが実際には「(身体上)女性と(身体上)男性の差」であった、という事態があり得ます。それにも関わらず(身体上)男女別のデータ公表を頑なに拒み続け、その理由の説明すら拒否するフレンテみえのふるまいは、前述の民間事業者への不適切な情報供与の実態ともあいまって、「(身体上)女性の生き辛さを性的マイノリティの生き辛さに付け替え、性的マイノリティの生き辛さを“盛って”見せることでLGBTビジネスに利益誘導しているのではないか」と疑いをかけられても仕方のないものとなってしまっています。

 

 実際に本調査の結果がそのようなものであったにしろ、なかったにしろ、(身体上)男女別等のデータは本調査の結果の分析や教育現場での活用に際し、非常に重要なものであり、隠蔽は極めて不当と言わざるを得ません。

 

 よりにもよって「男女共同参画センター」であるフレンテみえのこのような実態は、(身体上)女性軽視であるのみならず、LGBTに対する偏見も助長してしまいかねないものです。

 

 

概要まとめ記事一覧
(1)隠蔽される重要データ&民間事業者への不適切な情報供与
(2)男女共同参画センターが(身体上)女性を軽視している問題 ※本記事
(3)定時制高校・通信制高校・特別支援学校の生徒たちが踏みにじられている問題
(4)調査結果が三重県教育委員会に還元されていない問題
(5)開示ミスによる情報漏洩
(6)朝日新聞第1報の裏側&「新潮45」“杉田論文”との関係
(7)おわりに~公的機関の隠蔽体質と事なかれ主義~

 

 

 

 

 

 

 本調査の大きな問題は、「重要データが隠蔽されている」ことです。

 

 フレンテみえは、本調査の分析にあたって極めて重要な詳細データ(「(身体上)男女別データ」「性的マイノリティ属性ごとのデータ」「定時制高校・通信制高校・特別支援学校の詳しいデータ」「自由記述欄回答一覧」等)について、報告書に掲載しないばかりか、「特定の個人が識別され得る情報は一切含まれていない」と言いながら、当会の再三の求めに対し、具体的な理由の説明もなく提供を拒否してきました。
 一方で、「共同研究者である日高庸晴教授」「個人事業主としてデータクリーニング等を請け負った日高研究室の関係者」「分析検討会に出席し謝礼金を受け取ったLGBT研修ビジネス関係法人の代表者」といった民間事業者らには、本件詳細データを守秘義務も課さず提供していた実態が、これまでの当会の調査により明らかとなっています(なお、2022年2月8日付フレンテみえ回答文書に「すべての分析検討会出席者へもご指摘のデータは提供していないことも合わせて申し添えます」とありますが、報告書作成に先立って行われた本調査の分析検討の場において、報告書に掲載されなかった非公開データが出席者に一切示されなかったとは考えられません)。

 公的機関の情報は、恣意的に相手を選んで見せたり見せなかったりして良いものではありません。業務上の必要から民間人に非公開データを提供するのであれば、守秘義務を文書で誓約させる等の情報漏洩対策が必要です。それもせず一部の民間事業者にはデータを提供する一方、他の民間人には理由の説明もなく提供拒否というのは、公的機関として公平・公正さに欠けると言わざるを得ません。

 あまつさえフレンテみえは、分析検討会にLGBT研修ビジネス関係法人の代表者を出席させていたことについて、報告書に明示しないばかりか、当会共同代表らの問い合わせに対し虚偽の回答をしてまでその事実を隠蔽していました。

 

 県の施策やフレンテみえの事業がLGBTビジネス・人権ビジネスに対する不当な利益誘導に繋がるものであると疑念を抱かせかねない現状は、かえってマイノリティに対する差別・偏見を引き起こしかねません。

 

 

概要まとめ記事一覧
(1)隠蔽される重要データ&民間事業者への不適切な情報供与 ※本記事
(2)男女共同参画センターが(身体上)女性を軽視している問題
(3)定時制高校・通信制高校・特別支援学校の生徒たちが踏みにじられている問題
(4)調査結果が三重県教育委員会に還元されていない問題
(5)開示ミスによる情報漏洩
(6)朝日新聞第1報の裏側&「新潮45」“杉田論文”との関係
(7)おわりに~公的機関の隠蔽体質と事なかれ主義~

2022年(令和4年)1月24日付で当会よりフレンテみえあて送付した公開質問書に対し、2022年(令和4年)2月8日付で回答が寄せられましたので以下に公開します。

 

<以下、回答全文>

 

フレンテみえ「多様な性と生活についてのアンケート調査」に係る公開意見書への回答


平素より弊センターの事業に関心をお持ちいただき、また、貴重なご意見をいただきましたこと、誠に感謝申しあげます。
令和4 年1 月24 日付けでいただいたご意見につきまして、下記のとおり回答いたします。
 


1.共同研究者並びにデータクリーニングを行う個人事業主へのデータ提供は、本調査を進めるうえで欠かせない行為であり、この行為なくして本調査をすすめることはできません。業務上必要な行為であり、ご指摘いただいた特定の民間人の優遇には当たらないと考えております。
また、三重県ダイバーシティ社会推進課の回答にある「フレンテみえからは、今回の事業において、共同研究者等へは特定の個人が識別され得る情報は一切譲渡していない旨、報告を受けております。」という言葉のとおり、共同研究者等へは特定の個人が識別され得る情報は譲渡しておりません。なお、すべての分析検討会出席者へもご指摘のデータは提供していないことも合わせて申し添えます。

2.三重県教育委員会への情報提供についても、アンケート結果をまとめた時点で教育のなかで性の多様性に関する理解をすすめるために必要な情報とは何かを十分に協議のうえ、必要とされた情報を提供させていただいております。そのため、今回提供を希望されているアンケートデータについては三重県教育委員会へ提供する予定はございません。
 

以上


令和4年2月8日
 

三重県男女共同参画センター

所長 荻原 くるみ

 

 

(※※※回答ここまで※※※)


本回答には、矛盾している点、回答になっていない点等が種々見受けられます。
本回答を受けた当会の対応等につきましては、あらためて随時発信してまいります。