椎橋俊之「SL機関士の太平洋戦争」(A5判、全256ページ、筑摩選書2013年9月15日発行、定価1600円+税)
第二次大戦における、国内の列車輸送や、鉄道兵と言った、鉄道と戦争に関する話を、関係者の証言や鉄道書、さらには一般の歴史書を紐解いて綴られたもの。戦争中の話というと、どうしても偏向した記述になってしまいがちだが、本書にはそういうものは感じられず、当時の関係者の苦労が良く伝わる作品となっている。戦前や戦後と違い、戦中の鉄道状況を記す本は少ないので、資料の乏しい鉄道史の隙間を埋める役割も果たしている。

五反田古書会が開かれている南部古書会館へ。
日本国有鉄道編「鉄道旅行案内(関東編)」(日本交通公社1950年)という本があった。中身は、関東各地の観光案内で、戦後のこんな時期に、すでに国鉄は観光に力を入れていたのか、と驚かされる。値段は1050円とあり、中身自体にはそんなに資料的価値は無かったので、購入は見合わせる。家に買って「日本の古本屋」で調べてみると、3点あったので、必要となれば、すぐに買えることだろう。


続けて神保町へ。

篠村書店の店頭棚を見ると、後郷吉彦「満鉄・鉄道警察の闘い―満州建国時代史の一証言―」(大湊書房1980年5月30日発行)なる本があった。捲ってみると、小説の文章となっており、特に解説などは無し。あまり、出会わなそうな本だからと購入する。400円也。




電気学会電気用語標準特別委員会・同電鉄用語小委員会「電気学会電気専門用語集No.7電気鉄道」(B6判、全266ページ、コロナ社1967年1月25日発行、定価1000円)
電気関係の鉄道用語に関するそれぞれの単語について、ローマ字表記、英語訳、定義、備考を付けた物。掲載は、一般、列車運転、車両、変電所、電車線路、信号設備、特殊鉄道のジャンル毎となっており、巻末に索引が付く。通常の鉄道趣味誌では使われないマイナーな用語も多く、簡単な鉄道用語辞書として使うことも可能。
余談だが、「架線試験車」のローマ字表記を見てみると、「kasen-sikensya」となっている。鉄道業界では、「架線」のことを「河川」や「下線」と言った同音異義語と区別するために、「がせん」と呼ぶ慣習があるが、必ずしも正式な読み方ではなく、現場での使われ方ということか。