カメが音楽鑑賞
マフラーは、ふとんにもぐると、手足も頭も伸ばしっぱなし。無防備な格好で寝てしまう。飼い主がカメを発掘して水槽にもどす。
それまでの間、うっかり踏んでしまわぬように、カメが入った位置に、この軽くて目立つぬいぐるみを置いて、か目印としている。
さて、いつものようにカメを発掘しにきたら、マフラーは自分でふとんから這い出して、テレビの音楽番組を真剣に見ていた。
テレビのなかではオーケストラが演奏している。ヨハンシュトラウス作曲『美しき青きドナウ』
ワルツのリズムで、るんたった。
カメは ノリノリ るんたった。
曲がおわりに近ずくと、ぐるりと向きを変え、

再び、ふとんの元の位置にもぐった。
拍手の音と共にしっぽの先まで完全に退場。
そして、何事もなかったかのように、か目印の下で、発掘されるのを待機した。
マフラーの越冬4
9回目~21回目(今年)
人間の部屋の暖房は、年々充実し、せまい家には、カメがゆっくり冬眠できる適温の場所がない。カメは冬眠していない。毎日の水替えのときは、お湯を足すと、足をのばしてリラッカメするが、すぐ冷める。人間が誰もいないときは、ストーブ消えてる部屋で留守番する。
カメのヒーターを使い始めたのは15回目ごろだった。
マフラーは大きくなったので、もはや土管に入れない。
そこで、空いた土管の中に水中ヒーターを入れてみた。
だが、マフラーは、それが気に入らない。
土管は入れなくなっても「おれのなわばりだー」と、
電源コードは引っ張るし、レイアウトくずしまくり、温度計は、おんどけられた。
ヒーターについては、試行錯誤の結果、去年から「だんとつ」を使用。人間がストーブを消して寝る夜中もあったかめ。
人間のいるときは、ストーブのそばに、水槽ごと移動。(6㎏・・・重い)
可能な時は、窓越しでも日光が射し込む場所に、水槽ごと移動。
今年も秋に一時食欲が落ちたが、11月24日から人間がストーブを使い始めると春モード。煮魚だけでなく、カメプロスも食べ始めた。真冬にカメのえさをたべるのは、今年が初めてだ。
こうして、
いいんだか、悪いんだか・・・
人間の生活に合わせて、年中無休のカメになったのであった。
マフラーの越冬3
8回目(平成8年秋~平成9年春)
冬眠せず。寝ている時間がすこし多めになったていど。ヒーターは使っていなかった。
秋になって食欲が落ちると、カメフード、いろいろ種類を試しても、一切受け付けない。
人間用のエビは食べるのに、カメ用のガマルスを食べない。
人間の食事のメニューをチェックして、魚があると、おねだり。
わが家では煮魚をよくたべる。マフラーには、味のしみてない部分をむしってやる。
生しゃけ、あじ、かれい、さば、さめ・・・
いろいろ食べる。
毎日魚というわけにはいかないし、塩分や油分の多いものはあげられない。
カメの方もなければないでいいらしく、かわりにカメフードをやっても、いらないと言って食べない。
贅沢になってしまったかと思った。
でも、飢えるカメにしておくわけにもいかない。
4月。 体重も減ってきたし、栄養の偏りが心配になってきた。
5月7日、水に漂って見上げているマフラーに、ふと思いついてカメフードをあげてみた。
食べた。春が来たのだった。
マフラーの越冬2
2回目から5回目までは土の中で冬眠した。
マフラーは、土に潜るところを決して人に見せなかった。見ていると潜らない。2~3時間ひとりにしておくと、潜ってしまう。そして、次の春までお別れだ。
4月下旬、暖かい日が続くと、待ちきれなくなった飼い主が掘りだして水槽にもどした。
6回目(平成6年秋~平成7年春)
いつもと同じように土を用意したが、潜らない。
カメの目に土粒が入って、手の甲のうろこで擦るから、よけいに泥んこ顔になっていた。土に潜る野生の勘を、突然忘れてしまったのか。
涙を流しながらウルウル目で見上げた。
「どうしてこんなところに閉じ込めるの?」と、言っているようだった。
仕方がないから水槽に戻した。
エサは食べず。水中の土管に潜って夜眠り、朝になっても起きてこなくなり、春まで眠った。
冬眠中は冷暗所保存。蒸発した水を足したり、水面に溜まったほこりをすくいとったりだけの世話。
冬眠は寂しいけれど、冷たい水で水かえしなくてすむ、飽きの来ない都合のよいペットだった。
目覚めた日付、記録していなかったらしく不明。
7回目(平成7年秋~平成8年春)
人間たちは小さいストーブを朝晩つけていた。
10月30日 262g エサを食べていない。
12月30日 262g 減らない不思議。
年明け1月20日頃から水中の土管の中で、短期冬眠。
2月29日エサをすこしずつ食べ始めた。食べ始めてから体重が減り、
5月13日 244g その後持ち直して、夏の終わりには280g
冬眠中のカメは人間と同じ部屋。寒い方が体力の消耗を防げると思うのだが、なぜか寒いとバシャバシャ動く。暖かめの方が安心して寝る???よくわからないが、可愛いカメを部屋の外に出すわけにいかなかった。
つづく
マフラーの越冬1
現在21回目。小食だが元気。
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1回目(平成元年秋~平成2年春)
水の中で寝た。家にはこたつもストーブもエアコンも何もなく、寝たカメは冷暗所保存。
虫籠のような小さいプラケースに水だけ。隠れる所も何もなく、寝心地悪かったと思う。時々パタパタ動いていた。
目覚めは4月12日。86g
若き日のマフラー
2回目(平成2年秋~平成3年春)
マフラーをミミズの生息する公園に散歩に連れて行った。柔らかい土の上で、あっというまにUFOのようにその場で垂直に沈んで消えた。危うく見失うところだった。あわてて掘りだして連れて帰った。カメが土に潜ることを知った。
10月19日、試しに水槽に土を入れてみた。水入れとカメを入れ、ふたをした。
しばらくすると、水入れはひっくりかえされ、ふたは閉まっているのにカメがいない。土を探ると甲羅の感触。
そのまま冬眠。冷暗所保存。
時々霧吹きをかけると、動いている音がした。土の表面も、もこもこ形が変化した。
春になって、野生のカメは干してるのに、マフラーは動いているだけで出てこない。
5月1日、待ち切れず堀り出した。
お目目ぱっちり。甲羅もかたく、蹴飛ばす力もある。
泥付きで100g
水でもどすとすぐにレプトミンを大食い。
心配したけど寝坊しただけだった。
再会できてうれしかった。
つづく












