無責任な言葉を並べて
どっかで拾ってきただけの音を並べて

「さぁ、惚れろ」君が笑う


無責任な約束を紡いで
優しさという名の指先で紡いで

「さぁ、惚れろ」君が笑う



僕らの世界はこんなもので出来ている
がらくたと使い古した言葉ばかり

「どこかで聞いた台詞だね、それ」
「そうさ、昨日のドラマの言葉さ」


僕らの世界は嘘と希望で出来ている
君から漂う香りは昨日と違う

「ねぇ、香水かえたの?」
「うん…それより、ねぇ…」


そうして沈む シーツの海



無責任な思いこみを突きつけて
どこかでとった写真をさして

「ねぇ、どういうこと」君が泣く


無責任な願いを抱いて
小さな自分を抱え込んで

「ねぇ、どういうこと」君が泣く




無責任な言葉を並べて
無責任な理由をひけらかして

「…さよなら」 僕は捨てられる
「さよなら…」 君は捨てられる


「ざまあみろ」 僕たちは目を閉じた




雲は何を見て此処まできたんだろう


地平線の先にどんな愛があるだろう


夕暮れは何を思って染まるんだろう


足跡は何を思って取り残されたんだろう


僕は知らないことばかり
この世界の悲しみも喜びも
何も知らないことばかり




空は一体いくつ悲しみを投げられただろう


海は神様の涙だから塩辛いんだろう


陽炎は何を思い立ち止まり揺れるのだろう


走馬燈は駆けめぐるというけれど
どうしてゆっくり過ぎ去っていかないのだろう


僕は知らないことばかり
この世界の生と死も
何もしらないことばかり



いつかむかい逝く そしてまた生を受ける


この世界に投げ出された この世界に産み落とされた




そして恋をする
たくさんのものに
ただそこに揺られているものに



目の前の君のように
愛おしいわけじゃない



ただ恋をする

青い空と海
白い雲と地平線
赤い生と夕暮れ
色のない走馬燈と陽炎



記すものは足跡だけ
僕の後ろに長く伸びる足跡だけ



この命の続く限り
どこかで 戦い続けなければならなくて
何かと戦うこともなく 
すぎていく毎日ほど哀しいものはなく
その悲しみと また戦い続けて

そうして立って歩いていくことを
いつの間にか忘れて 立ちつくして
ただ呆然を前を向いていた

それが正しくも間違っていることでも
ないということすら 気づかなかった


意味もなく泣いて
意味もなく笑って
でもそんな人生なんて つまんないなんて
わがままだけ 一人歩きして



重すぎる重さなんて 知らないくせに
呟く言葉は弱音ばかり 視線は下向きで
見たくないや って 逃げ出して
聞きたくないや って 駆けだして
転んだことすら 誰かのせいで 

ああ そんな毎日なんて
こうしてまた朝が巡って 夜が包むなんて
ただ漠然と誰かの足下で蹲っていた

それが情けないとも誇らしいことだとも
ないんだということだけ わかっていたんだ


意味もなく捨てて
意味もなく優しくして
でもそんな人生なんて それが自身だなんて
信じたくない 一人で歩いた


意味もなく慈しんで
意味もなく切り刻んで
でもそんな人生なんて それが本当なんて
わがままだけ 一人彷徨って


意味もなく愛した
意味もなく愛された
だからあなたを愛してるんだなんて
それだけが本当ならいいなんて
意味もない言葉だけ 
ただ呆然と 響き渡った


あなたが好きです