SS125試乗会 in 桶川 | KAZUの言葉 ブログ版

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昨年の12月30日。

G☆WORKSの忘年会開始前に桶川に集まって

SS125マシン試乗会を行いました!


今回試乗会に参加したマシンは以下の5台。

アプリリア RS4(小室号、原嶋号)

ヤマハ YZF-R125(ソウルマン号)

ホンダ CBR125R(racerKAZU号、マルク鈴木号)



上記5人のライダーの他に

午後からはG☆WORKSのキムさんが

ライダーだけ参加の試乗会となりました。


3年前の年末に

SS125クラスを立ち上げた青木ノブアツさんが

榛名でSS125ベース車両の市販車試乗会を開催しましたが

今回は約2年間シリーズ戦を戦って

各ライダーがセットアップをしたマシンの試乗会なので

いつも戦っているライダーがどんなマシンを走らせているのか

知る事ができる非常に興味深いイベントになりました。


ちなみに、各マシンの簡単なSPECは以下の通り。



小室号 (アプリリア RS4)

タイヤ … F:BS-BT39SS,R:IRC-RX01-SPEC R

マフラー … G☆WORKS

リアサス … ナイトロン(スパーダ用の流用!?)

電気系 … マロッシ製FIコントローラー



原嶋号 (アプリリア RS4)

タイヤ … F:BS-BT39SS,R:PI-ROSSOⅡ

マフラー … G☆WORKS

リアサス … ノーマル

電気系 … ノーマル



ソウルマン号 (ヤマハ YZF-R125)

タイヤ … F:BS-BT39SS,R:IRC-RX01-SPEC R

マフラー … G☆WORKS

リアサス … ノーマル

電気系 … ノーマル



racerKAZU号 (ホンダ CBR125R)

タイヤ … F:BS-BT39SS,R:BS-BT39SS

マフラー … N-PLAN

リアサス … ナイトロン

電気系 … ノーマル改(レブリミット1000rpmUP)


マルク鈴木号 (ホンダ CBR125R)

タイヤ … F:BS-BT39SS,R:IRC-RX01-SPEC R

マフラー … モリワキ

リアサス … ノーマル

電気系 … ノーマル


後は各車ステップ、ハンドル、カウルなんかに

いろいろ社外品とかを投入してオリジナル感が出ていますが

原嶋号、ソウルマン号、マルク鈴木号は

足回り、電気系共に純正部品を使っているので

ほぼノーマルの乗り心地、

小室号とracerKAZU号はいろんなところに

オリジナルセッティングが施されているので

だいぶ個性が強くなっている、という感じです。


ちなみに…、各車のカタログ重量は

RS4:145㎏,YZF:138㎏, CBR:136㎏

って事になってますが、

レース用にいらない部品をあれこれ外すと

このカタログ値よりはだいぶ軽くなります。

参考に、桶川最終戦の時に実測した各車重量は…

RS4:135㎏,YZF:125㎏, CBR:118㎏

って感じでした。ま、これはあくまでも参考値ですが

やっぱアプリリアの重さが際立ってますね。


一方、各社のエンジン出力特性は

しばらく前のG☆WORKSのネタを転用させてもらうと

こんな感じになっているようです。

このデータも個体差などがあるので参考値ですが
ピークパワーだけで比較すると

RS4>YZF>CBR となっています。

しかし、各車トランスミッションの仕様や出力特性がだいぶ違うので

必ずしもラップタイムは最高出力順にはなっていないようです。


で、気になる各ライダーによる各マシンの試乗インプレッションです。

●アプリリア RS4(小室号)について

・フロント荷重が高い割にフロントの安定感が抜群

・中途半端な進入速度だとイン側にバイクが倒れそう

・ブレーキ握ったままコーナーに進入してもフロントが滑る気がしない

・シートとタンクが滑るからブレーキング時のニーグリップがしずらい

・各ギヤがクロスしてるからギヤチェンジが忙しい

・シフトダウンの時のエンブレが強くてリアが暴れる

…などなど。


●アプリリア RS4(原嶋号)について

・このポジションなら乗りやすい!やっぱノーマルでしょ!

・ノーマルポジションでもフロントがしっかりしてる。

・でも、小室号ほどフロントからぐいぐい曲がっていく感じではない。

…などなど。


●アプリリアに対する全体的な印象

フロントヘビーな車体の割にフロント周りの剛性が非常に高いため

どこまでレイトブレーキしてもフロントの挙動が乱れる感じがしない。

小室号の乗り味にネガティブな意見が多かったけど

ある意味アプリリアの乗り味を最大限生かすためのセッティングなのかな?

実際、キムさんは「このセッティングでも乗りやすいですけどね…」

って言ってたし…。

ただ、ほぼノーマルの原島号はみんな割と普通に乗りこなしていたので

アプリリアの特性をどう生かすかはライダー次第というところでしょうか?

あと、シフトダウン時のリアの挙動が気になるのは

フロントヘビーのせいで元々リア荷重が少ないから

リアに挙動が出やすいバイクなのかな?

エンジンはピークパワーが出ている割にパワーバンドが狭く

すぐにレブリミッターが作動してしまうので

クロスミッションを駆使してもなかなかエンジンパワーを

加速に活かしきれないという印象。(バイクが重いしね…)

アプリリアを乗りこなすには、フロント剛性を生かして

コーナーの奥できっちり向きを変えて小回りしてから

クロスミッションを駆使して鋭く立ち上がる…的な乗り方をすれば良さそうです。

課題は、リア荷重を作りやすいシートカウル形状と

低速トルクを出すための燃調セッティングでしょうか。



●ヤマハ YZF R125(ソウルマン号)について

・やっぱヤマハだよね~ (実はみんな結構YZFには乗ったことがある)

・アプリリア程じゃないけどフロントがしっかりしててよく曲がる

・エンジンがもっさりしててレブリミット前の伸び切り感が無い

・アプリリア乗った後だと普通のバイクって感じ (小室号のインパクト強過ぎ)

・シフトアップの時のエンジン回転のつながりがいまいち…。

…などなど。


今回試乗できたYZFはほぼノーマル車両のソウルマン号だけだったので

足回りのセットを変更したマシンにも乗ってみたかったんだけど

YZFの素性を把握することは十分できました。

YZFはSS125クラスのスタンダードマシンになりつつありますが

足回りについては一番バランスが取れているという印象を受けます。

ブレーキでの挙動も安定してるし、旋回性も良好。

難があるとするともっさりしたエンジン特性とギヤのつながりの悪さでしょうか?

よく言うとフラットトルクで扱いやすいのですが

低速から高速まであまり加速感が無いんだよね…。

あと、各ギヤのつながりがあまり良くないので

コース全体でラップタイムを稼ぐようにファイナルを合わせて行くと

低速コーナーでは半クラが必需品という印象。

それと、アプリリア程ではないものの前傾が強めのライディングポジションですが

ハンドル、シートカウル、タンクカバーの形状などで

比較的ポジションの自由度を上げることは簡単にできそうです。

やはりYZFは全体的なバランスが取れたバイクでやっぱ乗りやすいですね。



●ホンダ CBR125R(racerKAZU号)について

・2バルブのくせにエンジン結構速い!

・エンジン回転が頭打ちにならなくて上までよく回る

・軽くて倒し込みが楽。

・低速コーナーの立ち上がりのトルク感がいい(半クラ使うと更にいい)

・ブレーキが利かない

・ブレーキングでフロントに変な挙動が出る

・高速コーナーのアンダー感が気になる

・ノーマル足回りと比べるとすごくカッチリしてる感じ

・シフトダウンでリアの挙動が乱れる


●ホンダ CBR125R(マルク鈴木号)について

・ノーマル足回りでも乗りやすい

・シートの上で動きずらい (マルク鈴木号に張り付けられたシートラバーのせいか)

・アプリリア乗った後だと普通のバイクって感じ (小室号のインパクト強過ぎ)


●CBR125に対する全体的な印象

カタログ値でも実測値でもエンジンピークパワーが一番低い割に

エンジン特性がいいというコメントが多かったですね。

一方で車体、特にフロント周りの剛性の低さと

フロントブレーキの性能の低さにネガティブなコメントが出ました。

試乗の際にracerKAZU号のスタビを外していたのがまずかったかな?

CBRを乗りこなすには、フロントの剛性の低さを補って

車体の軽量とエンジンの低速トルク特性とギヤのつながりの良さを生かして

立ち上がりでしっかり加速できるようなライディングをすれば良さそうです。

課題はフロントをスタビなどで補強してブレーキを強化するという事でしょうか?

あと、このバイクは足回りをカッチリさせすぎると

タイヤがすぐに負けるので、ノーマルサスのように

しなやかに動く足回りに仕上げる必要がありそうです。



と、こんな感じで各車の個性の強さを再確認した今回の試乗会でした。

今回の試乗会では特にラップタイムの比較はしなかったのですが

(タイム勝負にするとみんな転びかねないので…)

正直なところ個性の違いがどこまで速さの違いにつながるかは微妙ですね。

ただし、アプリリアの重量がダントツで重いので

攻めてる割にタイムにつながらないという印象を受けます。

しかし、桶川第4戦のウェットコンディションで見せた

アプリリアの安定感はなかなかのものでした。

あと、桶川や榛名のようなカートコースではなく

筑波くらいの大きさのコースになると

アプリリアの重量のネガよりも最高出力とクロスミッションのポジの方が

勝ってくる印象があります。

それに…、やっぱ何回見てもダントツでかっこいいんだよな…。

あと、アプリリアは足回りのセッティングを

ある程度自分で煮詰めることができる人じゃないと

速く走れなそうだけど、CBRは取っつきやすいから誰が乗っても

そこそこのタイムまでは出せそうな気がするという意見もありました。

CBRは乗り味がNSRやNSに近いから

ミニバイクレーサーには取っつきやすいのかもしれないですね。

ただ、コーナーでフロントから回り込むような旋回性は若干弱いので

その点はやはりYZFの方が乗りやすいという意見もありました。


racerKAZUの主観ですが

カートコースで使う場合は

YZF≧CBR>RS4

ロードコースで使う場合は

RS4>YZF≧CBR

ってランキングですかね。


とは言え、やっぱりこのクラスは

自分の好みのバイクを選んで

そのバイクを自分好みに仕上げていく

というスタイルのライダーにお勧めです!

ひとつのレースで何メーカーものバイクで入り乱れて

レースごっこを楽しみたい!

そんなマニアな大人にもってこいのカテゴリーです。

出来れば今回の試乗会でKTMも乗りたかったのですが

KTMを持ってる知り合いがいなかったので残念です…。

KTMライダーで試乗会に参加してもいいよ!

という人は、ぜひracerKAZUまでご一報をっっ!!!


あと、もっとガチガチのバトルを楽しみたいって人は

HRCトロフィーとかCBRカップみたいな

ワンメイクのカテゴリーを選べばいいですね。


racerKAZUとSS125参戦ライダーは

マニアックなニューカマーを待っています!

Let’s join SS125!!


p.s.

試乗会当日の走行映像を

ソウルマン・キヨさんがYOU TUBEにアップしてくれています!

みんな普段と違うバイクを満喫している様子でした♪


http://www.youtube.com/watch?v=r2GaxML3Uww