ヤリイカの巨大神経軸索とシュミットトリガーの関係 | 池袋駅北口の「ぐんまのやぼう」

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シュミットトリガーというものがあります。

名前からしてなんとなくシュミットさんが考案したもののように思われますが、実際これはた Otto H. Schmitt博士と言う人が発明したものだそうです。
このシュミット博士なんですがWikipediaにはシュミットトリガは博士の「博士号の研究テーマ」とありました。

一方
  「バイオミメティクスから生物規範工学へ - PEN - 独立行政法人産業技術総合研究所
によればシュミット博士は神経生理学者でヤリイカの巨大神経軸索の研究する中でシュミットトリガを発明したんだそうです。
簡単に言うとヤリイカの巨大神経軸索と同じような挙動を示す回路を実現するとシュミットトリガーになるということみたいです。

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昨日弛張発振回路の本質はヒステリシスにあると書いたのですが、ヒステリシスという言葉を聞いて一番最初に思いつくのはシュミットトリガーです。私みたいな素人でも知っているわけですからきっと電子工学的に重要な回路なんだと思います。

シュミットトリガーについてはWikipediaにも記事があり、回路例をあげて動作を説明してあります。でもWikipediaの記事やその他の記事を読んでいるとまた昨日と同じ感想をもちます。

  ていねいにわかりやすく動作を説明してあるが、細かく説明されればされるほど何が本質だかよくわからなくなる。

とくにトランジスタの二個使って作った回路の説明でそう思います。

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上記の文献にはシュミットトリガーの実際の回路図が引用してあります。こんなのです。
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もとの図は真空管のグリッドの表示が抵抗みたいな形になっていたりしてなかなか古風(?)です。講談社ブルーバックスのおまけについていたCircuitMakerでできる範囲で再現しました (^^;;

残念ながら回路定数は書いてありません。それから二つの三極管のカソードに入っている抵抗Rは可変抵抗になってました。

テキトーに回路定数を決めてみました。
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シュミットトリガであることを考えつつもいい加減に決めただけで根拠はあんまりないのですが、グリッドの電圧がぜったいカソードの電圧より高くならないようにするくらいの配慮はしてあります。

シグナルジュネレーターの出力を左側の三極管のグリッドに印加してみます。
印加された信号をX軸にそして右側の三極管のプレート電圧をY軸にとって関係を図にしてみます。
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ちゃんとヒステリシスがあることつまりシュミットトリガー回路として動作していることがわかります。

もちろんどういう動作をしているかはちょっとは考えたんですが、上に細かい説明は不毛と書いてしまったので省略します。
ただこの回路でいちばん重要なのは、つまりこの回路の本質は二つのカソードに共通して入れられいる抵抗Rにあると思います。

この抵抗の値が大きくなるとヒステリシスの幅は大きくなりかつ入力(V1のグリッド電圧)に対する出力(V2のプレート電圧)の変化は急峻になります。
もとの回路図ではこの抵抗は可変抵抗になっていました。この抵抗の値がこの回路の性格を決めるものだから可変抵抗にしてあったのでしょう。
なぜそうなのかを考えるとこの回路がヒステリシスを持つ理由は自ずと理解できるような気がします。

せっかくだから昨日の続きで弛張発振回路を作ってみました。極性を反転させるために三極管をもう一つ追加してあります。
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左側の三極管のグリッド電圧の変化です。ちゃんと発振していることがわかります。
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波形はコンデンサーに徐々に電荷がためられて行き一気に放電するさまを表しており、確かにししおどしの水の流れに似ています。

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また偉そうに書いてしまいましたが専門家の方から誤り・勘違いなど指摘していただけるとうれしいです。できればやさしい言葉慈悲深い心でいただけるとありがたいです m(._.)m

(2013-03-29 18:49:34)
(2013-03-29 18:59:43 最初の回路図にとんでもない間違いがあったので差し替え)
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