絶食で生きるということ | 不幸を書こうか幸福を書こうか、それが問題だ

6月の中頃、緊急入院してから

母は、一切何も食べていない。



その結果、どうなってるかと言うと

ただ、痩せている。


唇がカサカサになっているの。



でも、血色は悪くない。


たまに、リハビリと寝たきり防止の為、少し歩かされているそうだ。


つまりは、立ったりできてるってこと。



すごいな、と思う。




 入院してから病院で何をしたいかといえば 必要な検査をし、ただ、寝ていた。



 薬をもらうわけでもなく

ただ、点滴で生きる。


 胃がんなので食べられないそうだ。


 気持ち悪いと言っても胃薬をもらうわけでもない。


 人って、何週間も
点滴のみで生きられるものなのか、と不思議に思う。



 救急車で日赤に運ばれ、 


 そこでも、検査をした。


 今の病院に転院になって、また検査をした。 


 二度手間何じゃないか、とも思うし

これって、どうなの?と思うこともたくさんあるが、


これが、日本の医療なのだろう。 


 その標準治療の道に乗ってしまえば、

病院側にお任せするしかない。 




 昨日、
父から電話があり、

手術の同意書を書いたと聞いた。 


 胃の三分の二を摘出か、

全摘か、

いくつかのパターンを聞かされ

どれになるかは、わからないらしい。



 日赤では

手術中に命を落とすかもしれない、と聞かされていた。


 今回は、それは、ないだろう、と言われた。 


 この違いだって、なんなのか、私たちにはわからない。


 家族にはわからないことばかりだ。 


 それでも、病院を信じるしかない。





 家族の中に

不思議な日付があった。


 誰が言い出したのか

実際には誰も言ってないのに

なぜだかわからない。


 7月9日手術になるから
と勝手に思い込み、

父と弟は仕事を休んでいた。 


 なぜか、みんな、そう思い込んでいた。 


 理由はわからない。



 昨日、医師に呼ばれて

同意書にサインした時も

日付は言われなかった。



 同意書のサインをした日に、てっきり
正式に9日に手術をする、と言われると思っていたらしい。



 が、何も言われなかったことにがっかりしていた。




 しかし、家族揃ってなぜ、その日に手術と思い込んでしまったのか、

みんなで、なぞだと言い合っていた。



で、



 さっき、父から電話があった。 



 「9日に手術が、決まった」



 本当に、そうなった。 



 これって、なんなんだ? 






 奇跡って、起こるのかもしれない。



ちょっと、そう思った。



あした、母に会いに行きます。