辞書を使わない「教科書ガイド勉強法」の功罪 | ニッポンを元気にする英語!

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日系企業で計4回10年超の海外生活を経験(注:現在は外資系企業に在籍中)する中で、世界における日本のプレゼンスが年々落ちてきていることに強い危機感を覚えています。英語学習に資する情報発信を通し、少しでも日本人の実用英語力の底上げに貢献できれば幸いです。

※「新・旧ブログ」統合に伴う再掲載です。

 

「LL教材『大失敗談』」でちょっと寄り道をしてしまいましたが、話題を教科書ガイドに戻しましょう。

 

教科書ガイドを使うことにより、「紙の辞書を逐一引いて単語の意味を調べ、ノートに書き写す作業」の必要がなくなったため、英語の授業の予習効率は飛躍的に向上しました。

 

※実は、当時は(今も?)「教科書ガイドを使うのはズルい」という一般認識があり、あまり表立って言えない雰囲気がありました。私自身も、教科書ガイドを使ったのは英語と古典のいわゆる「言語系2科目」だけでした。

 

私は、そうして出来た「余裕時間」を「暗記」の方に振り向けたのです。

 

具体的には、教科書に載っている英文とその全訳、新登場する英単語とその意味を「全て丸暗記」しました。

 

その結果・・・

 

【功】

○ 教科書に登場する全ての英単語/英語表現を完璧に身に付けることが出来た。

 ⇒ 中学校の定期テストの範囲なら毎回ほぼ100%の正解率で解くことが出来た。

 

【罪】

X 教科書に登場しない意味や派生語及びその他の単語は全く身に付かなかった。

 ⇒ 特定教科書の縛りなく英単語/英語表現が問われる実力テストは苦手だった。

 

ちなみに、この「教科書ガイド学習法」は、高校になってからも「定期テスト対策」に「圧倒的な威力」を発揮し、そのおかげで中高6年間ずっと「英語が得意である」と錯覚していました。※「英語という学校の教科」が得意だったのは事実ですが・・・(笑)。

 

その一方で、高校卒業後に「真の英語力不足(ボキャブラリー&応用力不足)」という冷徹な事実を突き付けられることになりました。

 

辞書を引くという行為の「遊びの部分」や教科書以外の英語教材に触れる行為を一切してこなかった「ツケ」が後から出て来たということなのでしょうね。