2024年5月9日に敢行した、福井県宿題回収ツアー第二弾。この日のネタで記事にしているのは阿曽隧道。
そこから二か所ほどの立ち寄り地点を経て、
次なるターゲットへやってきた。場所はこちら。
なぜか引きの写真とか全然撮ってなかったので補足として、お世話になりまくりストビュー画像を。国道8号、具谷第一隧道を抜けてほどなくの林道に入ったところだ。
ここに行ったってことは、ここの次に行くのはどこなのか、当該エリアに土地勘ある同業者は一発でわかるだろうが、まあそれはまたいつか改めて。
で、ここの林道直下にある暗渠が石造であるというのはだいぶ以前から知っていて、まさに宿題回収の一環として立ち寄った次第だ。
この林道、実はただの林道ではない。阿曽隧道の記事でも少し書いたが、1885(明治18)~1887(明治20)年にかけて整備された道路=春日野道の一部なのである。つまり、石造の暗渠があったとしても年代的には不自然ではないということで。
つうわけで、まずは林道から北側斜面を降り、
不法投棄まみれな平場を横切り、
流れに到達した。
名称不明の河野川支流。ちなみに写真左上の平場が、奥にのびていく林道である。
で、視線を右へと移すと、
あった!あれだ。
意外と林道から遠いところに呑口があった。これけっこう長そうだ。暗渠ってよりは水路隧道に近いかも(というわけで、記事のテーマ分類もそれで)。
もちろん長靴着用済み、
流れに降りて正対。
今のところ石造には見えない。奥がそうなってるのか。
さっそくお邪魔すると…地味に情報量が多いぞ。(見にくいので画像明度を上げてる、これでも)
やっぱり全然石造じゃなくて、コンクリ側壁に波型ライナープレートのアーチ。あれ?
で、足もとの石に注目。これ、床面に固定されている。何のために?たぶん保守などで入った際に足がかりにするため?わかりにくいがちょっと下り勾配になっているので。
そしてよく見ていただくと、この先で右に曲がっているのがわかると思う。
その右カーブを曲がると、
先が見通せた。やっぱ長い!
そして、ここからが石アーチだった。
しかしこれ、どういう状況?ここまでは開削工法で造られたってことだろうか。
そしてコンクリ側壁は改修の結果だろうが、
側壁とアーチ部の境目…すなわちスプリングラインが、これどうなってんの?
切石にも見えないよくわからない石材が一段見えるんだが、
これがオリジナルの側壁の痕跡なんだろうか。なんか激しくひび割れてるんだが、大丈夫?
ここで一旦撤収して反対側に回ることとした。記憶が定かでないが、確かこの先長靴では無理な水深になったのだと思う(しっかり下り勾配がついてる関係で洞床がフラットではなく、段差的な構造になっているためだと思われる)。
脱出時に、ローアングルにて。
やっぱりこの石が埋め込まれてるところ、歩廊的な使われ方をしてるんだと思う。誰が管理しているのかわからないけど。
呑口の鉄板の構図。
この後林道へ登り返して、反対側へ再下降。
【後篇】に続く。