皆様にはどうでもいいことだろうが、気づけば9月は一度も道路橋テーマの記事を書かなかった。これだけのブランクは初めてかもしれない。まあ隔日更新ペースになって久しいので、タイミングによっちゃあこんなこともあり得るのね、と我ながら驚き。
2023年2月16日に敢行した「行田周辺チャリでシバキ倒し」。この日のネタで記事にしているのは、午後の八ッ島橋。
今宵ご紹介するのはこの日二件目にして最初のメインターゲット、楽しみにしてきた橋。
いきなり、ドン。
うわ~、なんだか…ピンキー?場所はこちら。南(東)より正対。
左側親柱の銘板。
右書きで「しんさがはし 昭和八年六月竣功」。
銘板は渋いのだが、
この薄ピンクの塗装…どうなん?絢爛華美な意匠とミスマッチ…ていうか、なんかケーキのデコレーションみたいになってませんかね?
こちら右側の親柱には、
右書きで「忍松山路線」と。
「~路線」みたいな表記って親柱ではとんと珍しい。「忍」というのは行田の旧市街中心部の地名だが、「松山」ってどこなんだろう。
下流側からのサイドアングル。
とっても装飾華美な、RC開腹アーチ。
戦前のコンクリート橋梁王国である埼玉東部エリアだが、その中で開腹アーチ橋はかなりレアだったはず。少なくとも、この橋の架かる元荒川では唯一?
なぜにこのような華美な橋が架けられたかというと、行田にあった演習場での陸軍大演習に皇族が視察に訪れる、その経路に当たっていたから、みたいなことが伝えられているようだが、正直なところなんか真偽が微妙な気がする…。
欄干のこのデザインは
桜を象ったものらしい。
川沿いの並木も桜のようだし、それを考えれば、個人的に違和感を感じまくった薄ピンクの塗装も、一定の妥当性はあるのか。
渡って、北(西)より正対。
うーむ、桜が咲いてる時期だと確かによりバエるだろうな~。
下流側橋詰には、
鴻巣市が設置した案内板が。
2012年に選奨土木遺産に選ばれたことを受けてのもので、内容は概ねこれまでに書いてきたのと重複するので割愛~。
昭和八年完成で「新」ってつく橋、なかなか珍しいと思うが、
これはもちろん既存の「佐賀橋」なる橋の新橋として架けられたから。
ちなみに、もう一本下流側にその佐賀橋も現存しているが、こちらは架け替えられて新佐賀橋よりもずっと「新」っていう逆転減少が起きている。わたくしが一枚も撮影しなかったレベルの橋だ。
この道の整備の一環で架けられたのかな?
たぶんそうじゃないかと(全然信頼できない拙ブログ)。
上流側からのサイドアングル。
パイプがすっげえ邪魔だが、なんとなく収まり良くも見えてしまう不思議。
こちらから川べりに降りられたので、接近して観察してみたが、
いや~、無装飾な部分がないねえ!
これはもう、橋梁界の耳なし芳一と言っても過言ではない(意味不明…つうかこないだも書いたな耳なし芳一)。
ちなみに、これが山奥で人目がなければ開腹アーチ内にも潜り込んだりしただろうが、さすがにここでは自重した。
視線をずらし…
頭上のパイプを支えるステーが、けっこう荒っぽいやり方で取り付けられてるのに気づいたりとか。
下に潜り込んだりとか。
非常に丁寧にメンテナンスされている。大事にされてるなあ。
塗装色は納得しきれてないけど、幸せな橋だと思う。
最後にこの一枚。
デコレーションケーキのガワ感強め~。
これ熟練のパティシエに生クリームで作ってほしい(笑)。
以上。