【3】より続く。
進軍開始から道草コミで32分となる、6時4分。
目的の隧道に到達した。
ここまでの道の規格に相応しく、どう見ても人道サイズ。車道ではあり得ない。
そして隧道直下の花車尾谷には、
水音を響かせて滝が落ちていた。ここへきて初めて目視できたこれが、三の滝か。
さっそく洞内をうかがってみると…
完全素掘り。そして漆黒の闇。そう長くはないらしいのだが、曲がっているようだ。
今回の写真、わたくしのノンフラッシュ好みと早朝だったこともあり、あまりにも暗い写真ばっかりだったので、明度をかなり上げていることをお断りしておく。
振り返りの、鉄板の構図。
こうして見ると、まあまあの大口径に見える不思議。
さて洞内。
改めて、洞床含めて完全手掘り。鑿痕が残っているので、「古い隧道」であることに間違いない。そのあたり、また別途…。
少し進むと、
うっすらと先が見えてきた。
日中ならばもうちょいはっきりわかるのだろうが、山中であるこの一帯はまだほぼ夜明け前状態。幽玄な雰囲気たるや、なかなかのもので…。
この洞内真ん中あたりで、あーだこーだと写真を撮っていた。
そんな中で、望まぬイベント発生。
マグライトを持った左手甲に、ぴとっ、と冷たい感触を感じた。まああちこちから水が滴っている手掘り隧道なので最初は気に留めなかったのだが…なんか、おかしい。
マグライトを持ち替えて照らしてみたら…ヤマビルだった。
「いいかげんヤマビルにも慣れた」と言える程度の経験値はあるつもりだが、さりとてやっぱ嫌悪感はあるわけで、写真を撮る余裕はなく指で弾き飛ばした。てか、あやつ…なにぶん暗闇の中だけに目撃はできなかったが、上から落ちてきた?あるいはどっかから飛んできたよな?だっていきなりぴとっ、てキタもんね。いや、怖い怖い怖い。
こういう洞床にも、
ヤマビルっているのだろうか。これまでは岩盤の上ではヒルの心配はいらないと思ってたのに。
こうなったら安息の地はないやーん、って急にソワソワしだした(笑)。
ちょっとはフラッシュオンで撮っとこうか、って振り返って一枚。
非常にはっきりしたオーブがひとつ、写ってる。ってもまあ全然オカルトじゃないけどな。
さて、おっとり刀で脱出…
と思ったら、けっこうたくさんのカマドウマ君とこうもりさんもおるんかーい。
そんなドタバタで、次回最終回に続く。