【4】より続く。
今や廃道となった「変な道」を歩くこと25分、
幹1031号線に再合流。え?どこかって?
ここですよここ。
車道っぽさのかけらもなし。普通に幹1031号線を走っていたら、まずここが道路分岐点とは感じられない。
そしてこちらも、不法投棄禁止の看板はあるものの、進入を禁じる表示は何ら見られなかった。以前にはトラロープが張られていた時期もあったように思うが、もはやそれもなし。
ところで、現在地はこちらなんだが、地図を見て今気づいた。すぐ東側を大津市と京都府の境界線(すなわち府県界)が走っているが、この境界線、今昔マップでの往時の道筋をなぞっているように見える。
なんなら(ここまで全く触れなかったが)この「変な道」自体が境界線にぴったりと沿っていたので、往時の線形とまったく関係なしではないと思うんだが…。
幹1031号の大津市街地方向を。
ちょっと先には、池谷地蔵尊への分岐がある。
三度目の登場、地理院地図。
改めてご確認いただきたいが幹1031号線、「変な道」経由のショートカットに比べて3倍はありそうな遠回りをしている。古くからあったこのショートカットルートを整備することなく、なぜに遠回りな尾根ルートが車道化されたのだろうか。
例によって何にも調べられていない。すんませんね。
ただ推測として、また現場の雰囲気からして、「少なくともある時期」には大津市街地側の半分近くが企業占有地化し、公道ではなくなった(なくなっていた)のではないだろうか。そのために整備対象ではなくなり、今に至る…思いっきり乱暴に言えば、そんな感じなのではと。
その裏付けになるかもしれない探索をまだ残している。今からそれを片付けに行くんだが、その前に…
実はこの近くにある、以前記事にしたある草ヒロを表敬訪問。
いや~お変わりなく、
順調に熟成が進んでおりました。また来よう。
さー、では。
最後のオプション探索のため、来た道を戻っていった。
この戻り途中に、全く予期せぬことが起きた。
なんと、通行人とすれ違ったのだ。
それがアナタ、制服を着た男子中学生(たぶん)…だったっていうね。
挨拶を交わしてすれ違った後に、振り返って盗撮したのがこれ。
動揺してブレまくり(笑)。
廃道で人に会ったことはわずかしかないが、制服を着た中学生ってのは空前絶後の体験だった。
「どっからきてどこに行くんだねキミぃ!」
「日常的に通ってるのかねキミぃ!」
問い詰めたいことがいっぱいあったんだが、不審者案件になりかねないので自重(笑)。
つうかね~。比叡平には小学校しかないので、比叡平在住の子が歩いて下校してきた(この日は平日)ってことになるはずなんだが、一番近い中学校であるO子山中学校、一番近い高校であるO津商業ともに結構な距離あるのよね~。
マジであの廃道を通学路として使ってんだろうかあの子。
こんな道を毎日?山ん中何キロも歩いて?さすがにナイと思うんだが…。
いや~。なんか変なテンションになってしまったが、ここまで連載で紹介してきた廃道風景の数々の中を、制服を着た男の子が歩いてる姿を想像してほしい。
そりゃあもう、
このシュールリアリズム盆栽以上にシュールな光景だったぞよ。
さ~、戻ってきたぞ。オプション探索入口に。
【6】に続く。