椿橋【3】(奈良県吉野郡下市町阿知賀~大淀町越部) | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

【2】より続く。

 

 

 

 

 

渡りきって、こちら大淀町側。

即ブラインドカーブとか、心温まるじゃーないですか。

 

 

 

 

 

振り返って、正対。

128mの橋長は伊達ではない。実に堂々たる橋だ。これでほぼ二輪しか走らないなんて。

 

ところで、改めて航空写真モードでこの橋を見ていて、下市町側に車止めがなかった理由の察しがついた。

実はこの下市側橋詰の上流側(上の写真だと左側)になんらかの建物があり、そこに車が停まっているのが写っているのだが、後ほどお見せする状況のために、どう考えてもこの椿橋を渡ってでないと来れない。その例外的に通行する車両のために、車止めはされていないのだと思われる。

 

 

 

 

 

さて、こちらでも親柱をチェックするが、

「椿橋」。

 

 

 

 

 

そして

「吉野川」。それぞれ先ほど得た情報の漢字バージョンで、肝心なお誕生日がないとは、これいかに~。

 

ここでもQ地図にお世話になったが、1955(昭和30)年の完成だということだ。概ね納得感はある。

 

 

 

 

 

さて、これで終わりではない。

この橋を二輪車及び小特専用橋たらしめている「150m先」。核心部が、もうすぐそこに。

 

 

 

 

 

はい、お察し~。

あの橋の幅員はなんだったんだ!?のツッコミ待ちにも等しい、狭小踏切。

 

渡って坂を上った先が国道169号だが、こちらからはこの近鉄吉野線の踏切が鉄壁の車止めとなるため、絶対に車は入って来ない(来れない)。

 

 

しかしこれは、非常に興味深い。なぜあの立派な橋の取り付きが、こんな狭小踏切なのか?

 

 

橋及び前後の道路の幅員を考えても、車道の橋として架けられたことは間違いないはず。橋が架けられた1955(昭和30)年には、すでに近鉄吉野線はここを走っていたが、当初は車道に即した規格の踏切がここにあったのだと思われる。

 

なぜそれをデチューンというかダウンサイジングというか、現在のような形にしたのかと考えると、普通に考えれば代替となる新しい橋ができた、とかそういうケース。ここ椿橋で言えば、前回プチ紹介した上流側の新椿大橋が該当するだろう。ちなみに新椿大橋の完成は、2003(平成15)年。

 

どうだろう。この時期に踏切を改築して椿橋の通航制限が始まった、という仮説は。

 

 

 

 

 

とはいえ、それもどうもしっくりこないのは確かなんだな~。

踏切そのもののビジュアル的にもうちょっと古そうな気がするのと、踏切部分のアスファルトとかわざわざ剥がすかなあ?とかいう違和感。そこまでしなくても事足りるはずなのに。

 

 

まさか…当初からこうだったりなんか、するのか!?

 

調べればわかるのだろうが、相変わらずなわたくし。いや、これでも調べたんだけれど、我が拙い机上調査能力ではサッパリ…。現地で聞き込むのが最速でしょうな。

 

 

 

 

 

最後、坂を上って

国道169号から振り返り。当然ながらこちらにも「例の標識」が立てられている。

 

 

 

 

 

さらに引きで。

このひっそり感、たまらんすな~。そりゃ国道走ってても気づかんはずだわ。

 

でもこれ…絶対昔は普通に車を通してたはずよなあ。明らかに車道規格だし~。

 

 

 

 

 

国道からの戻り、動画を撮ったのでぜひ。雰囲気がよく伝わると思う。ボリュームは気持ち大きめで。あっ、ただ開始25~6秒くらいに入ってる変な音(スマホに通知が入っちゃった音)だけご注意を。

 

 

通りすがりのスクーターと近鉄電車も登場(笑)。

 

個人的にスクーターが現れたタイミングがちょっと怖いなって思ってて。だってその数秒前まで橋向こうを撮っていた際には全く姿がなかったのに、わずか後にはわたくしの横を通り過ぎるって、タイムリープしてきたんか?みたいな。

 

実際は、元動画をよーーく見返すと、カメラの向きを変えるギリギリのタイミングで、対岸に小さくスクーターが現れたのが写っていた…ように見える。いや、そらそうよね…(笑)。

 

 

 

 

 

最後、改めてちょっとローアングルから。

こんだけゴッツイ橋脚で支える荷重はしかし、非常に軽~い(笑)。てことは、長持ちするのかな?

 

 

色んな意味で大好きになったこの橋、また逢いに行きたいなと思っている。

 

 

 

 

 

 

以上。