【前回】より続く。
谷にぶつかった水路。
ここで切り上げて上流方向へと向かうのだが…
なんか視線を感じる。
いや不思議なもので、これマジな話。記事のために盛ってるんじゃなくて、ここに来た瞬間からなにかを感じていた。とはいえ「怖い」気持ちは全くなかった。なんだこれは?
上の写真左端、どん詰まりから山に向かって、
これは…踏み跡?なのか?
その上には岩…というか大きな石というか、鎮座している。誘われるように、そちらへ…
近づきながら、すぐに認識し…感激した。
摩崖仏!
そこには紛うことなく、
岩に彫られた三体の仏様の姿が浮かび上がっていた。
わたくしとて過去に何度か摩崖仏を見たことはある。が、それらは付近に案内板などがあり、「あるとわかって」見たものであり、全く予期せぬこういう形で出会ったのは初めて。感動し、感激した。
感激しながら、しばし鑑賞。
よく判別はできないものの、あきらかに表情を感じる三体の仏様。中央の仏様は穏やかな笑みを浮かべておられるように見える、また右側の仏様は胸の前で…合掌しておられる?背後の丸いものは笠か、それとも光背か?たぶん光背だろうな。
多少摩耗はしているものの、比較的はっきりとそのお姿がわかる。めちゃくちゃ古いものでもないのだろうか。誰がいつ頃に彫ったものなのか、何か手掛かりはないかと岩やその周囲を調べてみたが、何もわからず。
ここを記事にしようと思い立った(思い出した)のは、いつもお邪魔しているみよさんのこちらの記事を拝見したため。
改めて摩崖仏というものを調べてみて、本来の摩崖仏というのはこんなに立体的でダイナミックなものなのだと知った。わたくしのイメージにある摩崖仏というのはまさに今記事のような、露岩に線刻された平面的なものだったので。単なる見識不足ではあったが、なんか目からウロコ的な。
ここに摩崖仏が存在すること、水路の工事に携わった人たちはたぶん気づいただろうし、付近の集落の方もたぶん(あくまでたぶん)ご存じだろう。が、案内看板のたぐいが全くないところを見ると…伊賀市の教育委員会はもしかしてこの存在を把握してないのかもな・・・。単に放置されてるだけかもしれないが。
いや~、呼ばれたなこれは。
立ち去る前に、水路から振り返りズームで。
これで何かを感じてたわけがわかった。
ありがたき幸せ。呼んでいただき、ありがとうございました。
さて…実はこれが書きたいだけだったので水路はもういいんだけども(爆)、せっかくなのであと数回費やして紹介しておこう。
【2】に続く。