【20】より続く。
常世と現世の境を、探りにいかないと。
そう、この「孤絶した廃道」、渡渉地点よりも下流側もチェックしないとイカンのだ。
間もなく、
こんな謎の遺構が現れた。
これ…なんだ?
扇谷川に、道とは別な…突堤みたいなものが築かれているんだが。
なにこれ。謎。決して、路盤が抜けて石垣の裏側が見えてるんじゃないのだ。
そういうのはここじゃなく、
この先で拝めそうだ(笑)。さすがに扇谷の攻撃斜面、ガッツリヤラレてるな~。さらにその先には、小さいながらも橋があるな。
あそこに向かう間に、山側の木の枝にリュックが吊られているのを見つけた。山に入った人が不要な荷物を残していったのか?朝にウェーダーを借りたおっちゃんたちの姿が全く見えなかったのだが、みんな山に入ってたのかな?
で、わたくしも…(笑)。
実は、あの日干ししていた場所からウェーダーをぶら下げて来ていた。この先を確認した後、どっか手近なところから渡渉して、現世に戻ろうと。
しかし見る限りは、
どうやら先ほどの場所へ戻る以外に渡渉しやすい地点はなさそうで。ならば、これ以上ぶら下げていっても重たいだけだ。
なので、二枚上の写真左端に見えているしっかりした倒木の枝に、再びぶら下げておいた(笑)。
さきほどの護岸がヤラレた部分、歩くには支障なかった。
ここが正真正銘、石垣の裏側が拝めるところ。よく残ってんなあ…。
そして、その先の橋。
完全にコンクリ桁のみ、欄干はおろかささやかな地覆すらもない小さな橋だったが、橋台は立派で、しかも高かった。
渡って振り返り。
これまた…橋を撮ってるように見えない。このパターン、多いなあ。
さて~。
ググッと曲がった扇谷を巻き、先の見えないパートへと入っていく。
が、しかし。あの先に何があるのか、そしてさらにその先でどうなっているのか、わたくしとっくの昔にお見せしている。
…憶えておられるか?
憶えてるかと言えば、その先で受けた衝撃。
ここにバイクの轍!?
正確に言えば、もう忘れかけていたことを予期せず思い出させられたってところ。こんな場所に真新しいバイクの轍が残されているというのは、もちろん先刻遭遇したあのミスターたちのものだろうが…。
一瞬の驚愕の後、すべて腑に落ちた。
そうか、そういうことか!
…皆様はわかりましたかね?
ひとり得心しながら進んだ先に、新たなる発見。
なんだ…路肩に白いものが埋まってる…?
…って、
雪!マジか!
ここまで一切どこにもそんな痕跡がなかったので完全に頭から消え去っていたが、このあたりは名うての豪雪地帯。年によっちゃあGWごろまで雪が残っていたとしても不思議じゃない場所ではある。
それにしても、なんでこの場所にだけ残っていたのか、ちょっとした謎だ。
しかし、思ってたよりも距離あったな。
こりゃあウェーダーを途中に残してきて正解だったわ。
が、さすがにもう…。
あそこが、「最終コーナー」か…?
その「最終コーナー」に待っていたのは、
本日十本目のカーブミラーと…
【22】に続く。