【8】より続く。
渡渉して廃道に入ってから56分、進軍開始からは2時間14分。
8時38分、ついに狂小屋(きちがいごや)へと到達。
思い切って探索実行に踏み切ったが、ここまではまさに結果オーライ。大きな障害もなく、無事に最初の目的地に到達できた。ご先祖様と弁財天様とおっちゃんらに感謝(笑)。
次いで…ここに来る人たちのほとんどは気にすることもないであろう、我が重要目的物が見えてきた。
そうですよ~。
橋!
橋そのものはさほど面白いものではないだろうと予想してきたが、どうもそれは外れてはいなかったようだ、残念ながら(笑)。
でもいい。全然いい。ここにあるってことが重要だ。
改めて、航空写真モードで見た狂小屋を。
扇谷に、東からの支流・カラカン谷が流入するその出合が狂小屋である。
見たところ建造物は残っていないようだが、この恐ろしいほどの山奥にあって、意外なほど広い平場に、田畑の跡が広がっている。季節限定の小屋がかけられていた程度の場所ということだが、それにしては規模が大きい印象。
ひときわ気になるこの目の前の平場は、
けっこう謎な一画。後ほどちょろっと触れる。
進んでいった先が、
最初見つけたときに感動した、カラカン谷に行き当たる明瞭な丁字路。ここで一応ゼンリン地図も。
ここには、なんか道標的なものがあるんじゃないかと期待して来ていて…おっ、右手になんか倒れているが、あれは…?
残念。
よくわからんものだった。看板かと思ったら、確かお米の袋だったかな?
これが、カラカン谷。
遠くに見えるのは、能郷白山に連なる山稜だろうか。
そしてこれが、ゼンリン地図にも描かれている、カラカン谷を遡上する道だが、
ぐえ(笑)。
こっち方面に関しては、真正のド廃道と化しているよう。航空写真で見る限り大きな堰堤が二つあるが、わたくしの興味の対象である橋などはなさそうだったので、こちらへの進軍はしなかった。
…でも、草ヒロとかはあったかもしれないな…
対して、反対側のコチラ。
見えにくいが、先ほどの橋を渡るこの方向へと進めば、さらに奥の作六ツシ(さくむつし)へと至る。
こっちにまだ色んなものが残っているのを見つけているわたくし、もちろんこの後そちらへと分け入っていくのだが、今はまず狂小屋を満喫しよう。
つうか古地図を見ると、狂小屋の橋の位置が違う。もっと手前で扇谷右岸へ渡っていたようだ。航空写真で見るとその痕跡が…いや、よくわからんな。
そうそう、さっきチラッと書いた、この気になる平場にあったもの、それは意外なものだった。
丁字路の南西、一番メインの位置になり得るところにあったのは、これ、溜池だった。
上の写真の対角線位置から撮ったのがこれで、
ここに水門というか吐口というか、残っていた。水はどこから引いていたんだろうか。取水に関してはよくわからなかったが。
つうか、なんでこんな一番いい位置に溜池を造ったんだろう。仮に集落だとしたら、丁字路に面した、それこそ商店があってもおかしくないような場所だと思うんだが。
狂小屋はこの一画だけではなく、カラカン谷の対岸にもいろいろと見えたので、そちらもチェックしてみよう。
【10】に続く。
まだまだ終わりませーん(笑)。