【6】より続く。
時刻は9時19分。
実際にはほんの2~3秒ほどのことだったのだろうが、
そこに見たものに、呼吸が止まった。
断崖絶壁の上にあったのは滝の落ち口にあらず、
今度こそ見間違えようもない、「穴」だった。
雄叫びこそ上げなかったものの、心の中では吠えていた。デストラーデ式ガッツポーズと共に(笑)。このとき絶対におくちポカーンだったはず。
そして、これこそが目指してきた隧道であると悟った。なぜならば…
穴に至る「道」がある。
あれこそ、二度にわたり見失った「あの道」の続きに違いない。つうことは、先ほど諦めずにもう少し粘っていたら見つけられていたのかも。にしても…
なんという恐ろしい道なんだ、あれは…。
最後は、みたび登場の桟橋にて隧道に至る…か。隧道には逢いたかったが、桟橋にはもう逢いたくなかったのに…(笑)。
とか考えながらも、
身体は勝手に動いて、早くも斜面を登り始めていた。怖さよりも興奮が勝った。
とにもかくにも、当てずっぽうだけでここまで来たにもかかわらず、遂にめぐり逢えたことが嬉しかったし、そのファーストコンタクトはゾッとするほどに魅惑的だった。とても落ち着いてはおられない。少なくともここ数年では最高にテンションが上がったひと時だったかも。
ここまで、だいぶ抑えて書いてるつもりなんだが、たぶんダダ漏れ状態になっちゃってるんだろうな(笑)。
ハイテンションに任せて、えげつない斜面をガシガシと登ってゆくと、
間もなく「道」が見えてきた。
むろんこのあたりに、踏跡などは皆無だ。我がどんくささゆえにわたくしはあの見上げによるファーストコンタクトとなったが、先行の探索者たちはちゃんと「正規ルート」でここに至ったのだろうか。
息を切らしながら登ること7分で、
桟橋の直下へと辿りついた。えげつね~道だ。
そしてこちらは、
隧道へと向かう方向。
桟橋と桟橋の間のわずかな区間には、最初のぶった切れ地点などで見たような石積み土留めが見られた。
改めてこの道、
いつごろに付けられた道なのだろう。
そして、どう見ても桟橋なしではクリアできないこの立地、
最初からこの鉄製桟橋だったのだろうか。そうは思えないが。それにしてもこの写真、怖すぎる。
ホントにあんな道を通って(渡って)、行こうとしてるのか?
あそこに!?
いやまあ、行くんだろうな…。逝きたくないけど。
なんだかんだで、路盤に(桟橋に)登れるポイントがあまりなく、
この、石積みの端をステップ代わりに使わせてもらった。
グッと身体を引き上げ…
今、最終パートの路盤上に立った。多少時間はかかったが(笑)。
ここから先ほど断念したところとは、数十mしか離れていないはず。さっき書いたように、諦めずに進んでいたらここに至っていたのかも。でも、それだとあの衝撃的なファーストコンタクトは得られなかったはずで、まあ結果オーライとしよう。
つうか、どっから見たってこの隧道のファーストコンタクトは衝撃しかないとは思うけどね。
そしてさりげなく、
この日撮った中で最も怖い写真を、さらっとね。状況伝わるかな?
これは下からではわからなかった。いや~さすがに、一旦現実逃避していいレベル(笑)。先ほどまでのハイテンション、引き潮のように後退していったよ…。
つうわけで現実逃避として、まずは
引いてみた。隧道までの残り距離は、わずかに30m…ほどか?
そう、もう手を延ばせば触れられそうなところまで来ているのに。
ここを通れ(渡れ)と?
【8】に続く。














