昨年から仕事でちょいちょい行くようになった(あれ?昨日も似たようなことを…・笑)阪急西院駅だが、これはその初めての日に通りかかって撮った物件。正直、これまであまり気にしたことなかったものだったが…。2020年10月3日のこと。
その物件とは…
これであります。…って言われても、って感じか。
シャッターが遅れて阪急電車が見切れておるけど(笑)。
ズームしてみると、こう。
コンクリブロックと扁額が見えますな。そして背後には二本の…塔?
改めまして、
近くからの全景を。現在地コチラ。
これは、阪急京都本線が地上から地下へもぐるまさにその場所。実はこの地下線、1931(昭和6)年開業と関西で最古の、全国でも二番目に古い(最古は1927年開業の東京メトロ・銀座線)地下鉄道なのである。
建設は新京阪鉄道の手によって行われたが、完成前の1930年には京阪電気鉄道と合併、当路線は京阪電気鉄道新京阪線となった。工法は、隧道を仕上げてから埋め戻す開削工法が用いられ、京阪京都駅(現・大宮駅)までの地下線路1,992mが完成した。この場所から現在はもちろん地下化されている西院駅上までは、開削工法の名残りが細長い用地となってハッキリと残っている。
坑口上に掲げられているのは、
当時の京阪電気鉄道社長、太田光の揮毫による「天人併其功」の扁額である。
そんな背景と歴史的価値のもと、この地下線路と大宮駅は、「阪急大宮駅と大宮・西院間の地下線路」の名称で、土木学会の選奨土木遺産に選定されている。
この、翼を広げた鷲のモチーフ、
実にカッコよろしいなあ。
そして最後に、坑門上に建つこの「塔」。
これ、ある意味親柱のような(トンネルだけど)存在なのじゃないだろうか。記念碑的な、あるいはモニュメント的な?ちょっと変わった材質の石(?だと思うんだけど)でできている。
フェンスの中なので、舐めるように観察はできないが、見たとこなんらか文字が彫られているようではなかった。やはりモニュメントじゃないかなあ。
これが土木遺産だというのは知っていたけど、それほどそそられる感じではなかったのでこれまではノーマークだったが、思いのほかカッコ良かった、というのが正直な感想。どうもすいませんでした(笑)。
以上。