すべらない話~亀ノ瀬訪問記【3】~発掘された亀ノ瀨隧道 (大阪府柏原市峠) | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

【2】より続く。

 

 

 

しばしのブレイクを挟み、

今度は7号排水トンネル内部へ。

 

このトンネルを掘削中に、亀ノ瀨隧道が「掘り当て」られた。つまり、いよいよ今からお待ちかねの亀ノ瀨隧道の見学へと向かうわけだ。ヤッター!

 

 

 

 

 

進入してほどなく、あっけなくそれは現われた。

7号排水トンネルの直進方向を向いて撮影しているが、それを右奥から左手前にぶち抜く横穴。これこそが80年ぶりに「発掘」された亀ノ瀨隧道である。便宜上ここを隧道の「四つ辻」と呼ぶ。

 

写真がブレブレすぎて、顔の修正が要らないっていう…(笑)。

 

 

 

 

さあ!いよいよですぞ。準備はよろしいか?

 

 

 

 

 

 

「四つ辻」から右方向は、かつての王寺、奈良方になる。

それがこちら。

 

最初の10mほどは厚くモルタルで養生されているが

 

 

 

 

 

 

その先には!

キッターー!!

 

なんと、こんなにも美しく、こんなにも完全な姿で残っていたとは。思わず胸が熱くなる瞬間。

 

 

 

 

 

 

 

天井部は、

このように蒸気機関車の煤煙で真っ黒け。

 

外気にさらされず、80年前の状況を真空パックしたようなもんだったんだから、当時の隧道をリアルタイムで追体験しているようなもの。得難い経験だ。

 

 

 

 

 

 

奥に閉塞点を望むこのあたりで、

解説を傾聴。

 

ちなみにスプリングラインあたりに点々と付いているのは、「発掘」後に付けられたマーキング。

 

 

 

 

 

 

 

解説を聴いた後は、しばし自由観賞。

 

まずは(?)やっぱり、

閉塞点の確認よな。

 

 

 

 

 

 

 

たぶんこの閉塞点にも手が入っているだろうから、「発掘」されたまんまの状態ではないだろうが、

それを踏まえても、そこは典型的な「崩落による閉塞」の様相。

 

地すべりによる圧潰と聞くと、壮絶な状況を想像するけど…そういう「グロい場面」は隠されたのかな?なんにせよ、この数十mの現存区間は、嘘のように美しい

 

 

 

 

 

 

 

側壁は一部がくり抜かれて、

ランタン置き場みたいになっていた。

 

もちろん何らかの調査のためにくり抜かれたんだろうが、いい感じだ。「36」は、先ほど書いたマーキングのひとつ。何をカウントしてるのかは謎(つうかそこまで気が回らなかった)。

 

 

 

 

 

 

こっから4枚、じっくりと隧道を愛でてくだされ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

拙い写真ではあるが、少しでも雰囲気が伝われば嬉しい。

 

 

 

 

 

 

最後に、「四つ辻」周辺に触れておこう。

これは今まで観賞していた亀ノ瀨隧道内からの振り返りで、このアングルだと左が7号排水トンネル入口方向、右が奥方向になる。

 

 

 

 

 

 

 

これが右方向、すなわち

7号排水トンネルの奥方向。当然ながら立入禁止である。こっちも行きてえ~。

 

 

 

 

 

 

で、正面のこちらが、

亀ノ瀨隧道の天王寺方。

 

状況を見るに、こっちこそが「グロい」状態だったんじゃないだろうか。こんだけ厚くモルタルで巻かれてるってことは、絶対そうだ(勝手に断定)。

 

 

 

 

 

 

最後の最後、亀ノ瀨隧道天王寺方からの振り返りが、

予告篇で使ったこの写真。これ、気に入ってんですよ~。こんな光景、そうそうないでしょ?

 

そこに立ってる男性は、隧道の解説をしてくださった方。わたくしが最後まで粘ってたので、お待たせしてしまってるの図(笑)。失礼しました~。

 

 

 

 

 

いやいや、堪能しまくった。

 

 

 

 

 

 

亀の瀨について、及び見学会については、【1】でリンクを貼った。コロナの影響で一時は見学会も中断していたようだが、すでに再開している様子。開催時期などご確認の上、ぜひご参加をお勧めいたしまする。

 

 

以上、完結。