【2】より続く。
しばしのブレイクを挟み、
今度は7号排水トンネル内部へ。
このトンネルを掘削中に、亀ノ瀨隧道が「掘り当て」られた。つまり、いよいよ今からお待ちかねの亀ノ瀨隧道の見学へと向かうわけだ。ヤッター!
進入してほどなく、あっけなくそれは現われた。
7号排水トンネルの直進方向を向いて撮影しているが、それを右奥から左手前にぶち抜く横穴。これこそが80年ぶりに「発掘」された亀ノ瀨隧道である。便宜上ここを隧道の「四つ辻」と呼ぶ。
写真がブレブレすぎて、顔の修正が要らないっていう…(笑)。
さあ!いよいよですぞ。準備はよろしいか?
「四つ辻」から右方向は、かつての王寺、奈良方になる。
それがこちら。
最初の10mほどは厚くモルタルで養生されているが
その先には!
キッターー!!
なんと、こんなにも美しく、こんなにも完全な姿で残っていたとは。思わず胸が熱くなる瞬間。
天井部は、
このように蒸気機関車の煤煙で真っ黒け。
外気にさらされず、80年前の状況を真空パックしたようなもんだったんだから、当時の隧道をリアルタイムで追体験しているようなもの。得難い経験だ。
奥に閉塞点を望むこのあたりで、
解説を傾聴。
ちなみにスプリングラインあたりに点々と付いているのは、「発掘」後に付けられたマーキング。
解説を聴いた後は、しばし自由観賞。
まずは(?)やっぱり、
閉塞点の確認よな。
たぶんこの閉塞点にも手が入っているだろうから、「発掘」されたまんまの状態ではないだろうが、
それを踏まえても、そこは典型的な「崩落による閉塞」の様相。
地すべりによる圧潰と聞くと、壮絶な状況を想像するけど…そういう「グロい場面」は隠されたのかな?なんにせよ、この数十mの現存区間は、嘘のように美しい
側壁は一部がくり抜かれて、
ランタン置き場みたいになっていた。
もちろん何らかの調査のためにくり抜かれたんだろうが、いい感じだ。「36」は、先ほど書いたマーキングのひとつ。何をカウントしてるのかは謎(つうかそこまで気が回らなかった)。
こっから4枚、じっくりと隧道を愛でてくだされ。
拙い写真ではあるが、少しでも雰囲気が伝われば嬉しい。
最後に、「四つ辻」周辺に触れておこう。
これは今まで観賞していた亀ノ瀨隧道内からの振り返りで、このアングルだと左が7号排水トンネル入口方向、右が奥方向になる。
これが右方向、すなわち
7号排水トンネルの奥方向。当然ながら立入禁止である。こっちも行きてえ~。
で、正面のこちらが、
亀ノ瀨隧道の天王寺方。
状況を見るに、こっちこそが「グロい」状態だったんじゃないだろうか。こんだけ厚くモルタルで巻かれてるってことは、絶対そうだ(勝手に断定)。
最後の最後、亀ノ瀨隧道天王寺方からの振り返りが、
予告篇で使ったこの写真。これ、気に入ってんですよ~。こんな光景、そうそうないでしょ?
そこに立ってる男性は、隧道の解説をしてくださった方。わたくしが最後まで粘ってたので、お待たせしてしまってるの図(笑)。失礼しました~。
いやいや、堪能しまくった。
亀の瀨について、及び見学会については、【1】でリンクを貼った。コロナの影響で一時は見学会も中断していたようだが、すでに再開している様子。開催時期などご確認の上、ぜひご参加をお勧めいたしまする。
以上、完結。