【序】より続く。
どんな隧道だ?期待に胸が高鳴る。
ここで、昨晩の【序】で袋とじにしたお楽しみ部分(笑)を開陳しておこう。この隧道を知ったサイト(以下「元サイト」)で知りえた限りの事前情報は、以下の二点。
「長さ約88m、高さと幅が約2.3mのコウモリがいる細長い隧道」
「山間にある家と田畑をつなぐ農作業には欠かせない通路として利用されています」
これ以外に、かなり遠景でのポータル写真が一枚載っていたが、豆粒程度で詳細はさっぱり。まあ接近すれば、いやでも目に入るだろう…たぶん。
さて、道はまだ先へと続いている…が!
出会いは、藪からスティックに。
右手の山から、
こんにちは!逢いたかったぜ~!
ちなみに現在地はコチラ。事前に調べてきたとおりのその場所に開口するこの隧道こそが、今回のお題…だろう、きっと。というのは、豆粒ほどの大きさで見たポータルとは周囲の様子が違う気がしたので。きっとあれは反対側の写真なんやな。
それにしても…どん詰まりの谷筋を遡上する途中の、目的でもなけりゃ絶対に入ってこないような場所だ。同業者でも、事前情報なしにこの付近に隧道があるとはまず考えないような、そんな場所。
パッと見こそ全然面白くなさそうな殺風景ポータルだが、延長約88mにしては暗黒の洞内が気になる。現役隧道であることを考えれば、内部で曲がってるか、あるいは勾配がきついのか。いずれにせよ、この時点で期待度はさらに高まった。なかなかどうして、面白そうだ。
…が、とりあえず車を停めておける場所がない。ここは一旦スルーして、反対側から攻めることにしよう。
そのまま道なりに進んでいくと、
道は谷の奥で折り返していて、そのまま隧道反対側へ行けるのだ。
で…
見えた。
この見え方だった、元サイトでの隧道写真は。やはりこっち側の写真だったか。しかしなんでこんな超ヒキの写真を…(笑)。
さっそく路肩の広い所に車を停め、
場所はコチラ。地図をよく見ると、両側坑口ともにちょっとだけ匂わせて分岐が描かれている。しかしわからんってこれは。これだけで隧道には気づけんわ。
これまた地図で両側坑口の位置を見れば、「山間にある家と田畑をつなぐ農作業には欠かせない通路」であるという元サイト情報が非常に腑に落ちる。確かに非常に有効なショートカットだ、この隧道は。
明らかに先ほどよりも周辺の雰囲気が良い。いや~、テンション上がるわ~!
そしてこちら側からだと、反対側の明かりが少し見える。やはり先ほどは勾配の関係で見えなかったようだ。
どちら側にも、扁額も銘板もなかった。【序】で書いたようにいかなる情報もないこの隧道、元サイトでは近辺の小字を採った「神園隧道」と明記されていたが、正式名称かどうか確証がないので、記事タイトルとしては「(仮)」をつけている。
上の写真だといまいちサイズ感がわかりにくいと思うが、
これだとわかり易かろ?
思ってたよりもさらに小さい印象。そして、隧道内の勾配についてもよくわかると思う。これは嬉しいオプションだ。
いざ、入洞…してみて、
キタね、これは。
写真ではわかりづらいだろうが、この時点で確信した。この隧道は楽しめる!
振り返りの、鉄板の構図。
やはり、事前情報の「高さと幅が約2.3m」よりもいささか小さいような気がする。
さて、この隧道が楽しめると思った理由はこれ。
「コウモリがいる」との元サイト情報からなんとなく察しをつけていたが、期待通り!洞内は素掘りだった!
しかもだ。
なんかあるぞよ?
【2】に続く。