【旧廃道篇】より続く。
現道から、撮影と藪漕ぎをしながら9分で到着した、
旧・高田口隧道、西側抗口。やっと来れたーー!!
…と書いたが、ちょっと補足。
1971年建造の現道のトンネルは「高田口」隧道なのだが、「山形の廃道」様ご提供の「全国隧道リスト」を見ると、目の前のこの旧隧道は竣功年度不明、名称は「高田」隧道となっている。なぜ現トンネルは名称変更されたのか?あるいは単なるリストの誤謬なのか?
ちなみにここから数キロ南方、和歌山県道230号高田相賀線に高田トンネルが存在するが、このトンネルの竣功は2005年。なので、混同を避けるためというのは年代的にあり得ない。
理由は不明だが、新旧隧道の名称が違っているので、記事タイトルもちょっと変則となっている。
さてさて、前回は存在を知らなかったために悔しい思いをしたが、
7年ごしに入洞。あの先にこんな立派な旧隧道があったなんて。
振り返っての、
鉄板の構図。やっぱ廃モノのほうが映えるのかなあ…。
素掘りでモルタルが吹き付けられてはいたが、
照明の類いは見当たらないような?旧国道なのに。
ちなみに先述の「隧道リスト」記載のスペックは、延長90.0m、幅員4.5m、限界高4.0mとなっている。
特筆すべきは洞床で、
めちゃめちゃキレイ!
こんなに洞床に何も落ちていない廃隧道、空前絶後。初めて見たわ。ヘタすりゃ現トンネルよりもキレイなんじゃないかね?
ただよく見れば、
一部モルタルが剥落して、ネットが露出しているところも。
あと見つけたのは、
小さな水抜き孔とか。これはもちろん一か所じゃなかったが。
しかし全体的に見れば、
めちゃくちゃ状態がいい廃隧道といえる。
近づいてきた東側抗口の
鉄板の構図。いい感じや~。
隧道前こそ
比較的穏やか?だが、
その先の旧道は
路盤全体がおびただしい落石で埋め尽くされ、ここまでで最凶の状態に~。
でもこの位置からは、行きかう車の音がすぐ近くに聞こえていた。おそらくはすぐに現道へ出られるくらいの距離か。でもこの先の足元がヤバすぎて、ちょっと歩く気になれなかったので、ここから引き返すことにした。
隧道に正対…しかし、
ワッサワサで見えませんや~ん。
隧道周辺を観察したところ、抗口向かって右の断崖の途中に…
あんなところにも蜂洞!?
いつもながら、ヤツらの踏破能力凄すぎねえか?(笑) どうやってあんなとこに…。
そしてもちろん、
熊野川。
現道を見てもわかるが、かつてのこの道、さぞかし絶壁の酷道だったに違いないな。
では…
再入洞して撤収~。
往復でしめて30分(撮影、藪漕ぎコミ)。
なかなか楽しめる廃道だった。
念願の旧隧道も訪問が叶い大満足。この後は最後の立ち寄り地を経て、高田グリーンランド雲取温泉に風呂に入りに行った(笑)。
以上。