【前篇】より続く。
ここまであえてスルーしてきたが、
暗渠内には一本の鉄管が通されていた。
しかしその一部は
無残に落下してしまっていた。
その落下箇所を見上げると、
どうやら固定用の金具が腐食、脱落したことが原因っぽい。
残りもいつ落ちるかわからないってことで、
廃物件探索は、いつでもどんなものでも自己責任。
この様子だと、
落ちて数年以上は経過してそうだった。
煉瓦積みそのものは
まだ健全…
と思いきや。
けっこうな規模のクラックが(汗)。
廃線路敷ということで土被りは少なく、もう列車が通過することもないために荷重に耐え続けるような状況ではないが、徐々に綻びは大きくなるだろう。川を通す暗渠なので、定期的に保守の手は入っているのでは?と思われる。
知らんけど。
抜けて(ほぼ)正対。
ド逆光と植生に阻まれながら、なんとか撮った一枚である。
ちょっと気に入ったのが、
後付けで設置されたと思しき、鉄管を支持するステーとその台座。
写真上端に、逆行を遮ろうと添えていた手のひらが写り込んで萎(笑)。
で、両側側壁は
年季の入りまくった空積みの石垣で、実にイイ感じ。
それにしても、いつも思うことだが、
小さな流れのたびにこんな手のかかる煉瓦構造物を逐一造ったとか、気が遠くなる。
この旧線が開業したのは1898(明治31)年のことだが、この規模のもの、どのくらいの人数で、どのくらいの工期で造ったのだろうか。昔の人はほんとに凄い。
いやいや、堪能した。
実は動画も撮ってたのだが、見返したら冗長すぎて、また逆光が見苦しくて、めでたくお蔵入りとなった(笑)。
(謎笑)。
以上、完結。