【1】より続く。
あやしい橋を後にして、
名神高速を挟んで反対側にまわってきた。現在地コチラ。
上の写真、背後方向に歩きだす。
今から向かうのは、前回遠望できた新たなあやしい橋。
向こうを横切っているのが名神高速で、目指す橋はあの矢印あたりにあるはずなのだが…どうもイカンぞ?
果たして、間近に接近してみれば…
う~ん(笑)。
マント群落によるグリーン・ヘル。しかも登り斜面。心温まるお出迎えですな~。さっきの橋で見たヤツよりも明らかに濃い。
うーん。ちょっとな。
うん、これはちょっと後回しにしよう。そうしよう。情報提供いただいて下調べした結果、ターゲットの橋は三本あった。まずは残るもう一本を見に行こう。
つうわけで、コチラ。
マメに場所を出さないと非常にわかりにくいかな。現在地コチラ。
正面に名神高速。右上頭上をゆくのは滋賀県道217号外八日市(とのようかいち)線が名神高速を越える跨道橋。その側道的な道のどん詰まりへ向かっている。
その先にあったあやしい橋が…
香ばしいのキタよコレ~。
そのあやしさを想像して来たわけなんだが、コイツはそれを越えてきた。「アレ」はヤバい。文字通りヤバいわ。
まあまずは、サイドアングルを。
何の変哲もないコンクリ橋。昭和中期臭を感じる。
水の流れていない川床もまた一面のグリーン・ヘルで、降りる気にはならなかった…つうか、早く渡りたかった。
改めて、橋上へ。
親柱には何の情報もなかった。
まず、橋が曲がってるのがめっちゃ気になる。頭上の県道橋の橋脚に干渉するから曲げられたのかな~とか思いつつも、見た目の経年感は変わらず。ゆえに架け替えられたふうではないし。
つうかそれよりも、
意識はその先へ。
ヤバいって。
渡ったらチョクで名神の路肩とか。
アカンって。そりゃあ立●●止になるわ。
上の写真を踏まえて見ていただければ、コレ
けっこう踏みこんでるのがおわかりいただけるかと。
トラックでも通過しようもんなら、背中に風圧を感じるレベル。当然まる見えであり、一発で通報されかねない。長居は無用だ。
ここでようやく、全体の位置関係を。
水色が前回記事にした橋、赤色が車を停めた場所であり、黄色が現在位置。
これで位置関係がスッキリわかるかと思うが、現在地のキワドさがエグかろ?それと中央に写っている、先ほどいったんスルーした橋の姿も。
長居は無用と言いながらも
もうちょっとこの橋について考えてみよう。
下調べ時点でこの立地を見て、これらの橋は名神高速が通される前から存在していたもので、名神の開通により半ばトマソン化したものだろうと考えていた。が、実際に現地で見てみると、疑問が…。
特にこの橋は
県道の旧橋だと思っていたのだが。
この幅員、そしてヘンな屈曲を見る限り、
到底車が通れたとは思えなく。
仮にも県道の橋がこんなテイタラク、あるか?あり得そうにない。
じゃあ、どういう状況ですのん?
珍しく、調べてみた(笑)。
この区間の名神高速の開通は昭和39年。それをまたいだ三枚の航空写真で現地を確認してみたら…ワケがわからんくなった(笑)。
※航空写真はいずれも国土地理院ウェブサイトよりお借りしたものを加工。
まず昭和36年の写真。赤丸がこの橋のある位置なのだが…
名神がまだないのは当然のことだが、なんと驚いたことに加領川そのものが見当たらない。当時は違う場所を流れていたのだろうか?
そこまでは調べきれてないが、いずれにせよこの時点で「名神開通前に使われていた橋」という見立てはあっさり否定されることに。ええぇ?じゃあどういうことだ?
続いて昭和38年。名神開通前年のものだ。
たった2年で驚愕の変貌ぶり。建設中の名神高速に加えて、いきなり加領川が「出来て」いる。
そして、赤矢印地点ではすでに名神をまたぐ県道の橋が架けられているが、このあやしい橋は依然として影も形もない。なんだこれ。どういうことだ?意味わからんし。
最後に、昭和42年。名神開通後3年が経過していて、
あやしい橋たち、架かってるよ…いつの間にやら…。
つうわけでこれらの橋、昭和38年~42年の間に架けられたことがわかった。橋のビジュアル的にもこのことと矛盾はしない。
そして、赤矢印のこの橋、よく見ると当初から曲がっていたようだ。マジで県道橋の橋脚に干渉するから曲げたのか?イヤイヤイヤイヤ、最初からまっすぐに架けりゃええやないの。
つうか、なんで架けられたんだねキミタチぃ!?しかもわざわざ「川を持ってきて」まで?
名神開通前も後も、田畑しかないこの場所。もしかして名神で分断されたことにより農耕者(車)のためのアンダーパスを含む道が設けられ、その道のための橋として架けられたが、アンダーパスが廃されて埋められた…とか?
しかしそれにしちゃあ、(八枚目の写真でわかるとおり)ここから潜るにはあまりに窮屈すぎる。アンダーパスも無理があるか…。
名神の工事に関連して架けられた作業用の橋という可能性も考えたが、ならば工事終了後撤去されるだろうし、第一あまりにも「ちゃんとした橋」すぎる。これは仮橋なんかじゃないし。
どうであれ、ガラにもなく調べてみたことで、川がここに付け替えられた経緯も含め、一気に謎しかなくなってしまった(苦笑)。
橋上より望む下流側。
これまた謎な管橋が架かっているが、
その向こうで
残る最後の一橋が挑発してやがる。ここまでおいで、ってか。
この程度のグリーン・ヘルで、アンタッチャブルな橋気取りか?
やったろうじゃないの(笑)。
【3】に続く。