惜別のBLACK BABYMETAL | 穴と橋とあれやらこれやら

穴と橋とあれやらこれやら

初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

 

思えば、BABYMETALにズッポリとハマって1年ちょいくらいになる。我慢しきれずに初めて記事にしたのが今年の2月6日。よう2か月も我慢したな~わたくし。

 

 

そこから(ニーズもほぼないのに)何度か書いてきたBM関連記事だが、ずっと書きそびれてることがあった。それが、YUIMETALとMOAMETALについて。Su-METALへの礼賛記事2回にわたって書いてるだけに(前篇後篇)、これはイカン遺憾。

まぁYUIMETALがすでに脱退してることもあり、なかなか内容をまとめられずにいるからなんだけども、キリがないから無理やり書いてしまう。

 

 

 

 

 

二人は、似たような身長と体格、そして 

お揃いのツインテールで、まるで双子のようなビジュアル。

 

ちなみに左がYUIMETAL、右がMOAMETAL。わたくしも最初はどっちがどっちかわからんかった(笑)。

 

 

 

 

ただ、よく見ると実はめっちゃ似てるわけでもない。

YUIMETAL。

 

 

 

そして

MOAMETAL。

 

 

…あれ??ちょっと似てる?つうか、あえて似た感じのビジュアルに寄せてるのだと思うけど、もちろん戦略的に。

 

 

 

 

 

Su-METALこと中元すず香にヘヴィ・メタルを歌わせたら?というところから立ち上がったのがBABYMETALというプロジェクトであり、当然中元嬢を抜きには考えられない。

ならば、そのSu-METALのまわりを舞い踊る天使のような子、というコンセプトで選抜されたYUIMETALこと水野由結とMOAMETALこと菊地最愛は「いなくてよくね?」な存在なのかと言えば、断じてそれは違う。

 

 

このテーマごく初期の記事で書いているように、彼女たちが単なるバックダンサーでないことは、観はじめてすぐにわかった。なんでそう思ったのかすぐにはわからなかったのだが、しばらくしてふと気付いた。

それは、「スクリーム(BMにおいては“間の手”の意)&ダンス担当」である彼女たちが、しばしば「ヴォーカル&ダンス担当」たるSu-METALよりも前に出てパフォーマンスしているから。なんなら前に出てる時間のほうが長い気もするくらいに。

 

それはつまり彼女たちが、「後ろで可愛く踊るお飾り」でなく、「表現の重要なパートを担っている」ということ。

 

 

 

 

最たるものは“イジメ、ダメ、ゼッタイ”のバトルシーンとかだと思うのだが、あれはもう何度も記事に上げてしまったので(笑)、もういっちょ端的なのがこの楽曲、1stアルバム収録の“Catch me if you can”。

神バンドのソロタイム(大村孝佳氏→Leda氏→BOH氏→青山英樹氏)に導かれて始まるこの「とびっきり楽しくてとびっきり邪悪な」ナンバー、その序盤はYUIMETAL、MOAMETALの独壇場。二人を見ていれば、言葉のわからない海外のリスナーにも「邪悪で楽しい」楽曲の世界観が伝わる。

 

 

 

 

しっかし好きだわ~この曲。こんな曲が演れる(演れた)のは、世界広しといえどもBMだけだろう。わたくし個人的に、「みんなのうたmeetsデスメタル」と呼んでいる(笑)。

 

 

 

 

 

もういっちょ、2ndアルバム収録の“ヤバッ!”。

スカのリズムが絶妙なこの曲、振付も最高にイカしてる。

 

この曲なんかだと、二人はほぼ全面的にSu-METALの前でパフォームしているのだが、よく見ていただくとわかるが、その表情も駆使して歌詞の意味合いを発信しているのだ。それはSu-METALも然り。

 

 

BMの振付は、振付師・演出家のMIKIKO氏によるもの。わたくしダンスは全くの素人だが、感情や想い、伝えたいこと、その全てを表現する振付は凄いなあといつも思わされる。

 

 

このように、日本語歌詞を貫くBMにおいては「スクリーム&ダンス担当」の彼女たちこそが、その世界観表現の重要なパートを担っているわけだ。そして「メタルダンスユニット」という基本コンセプトの根幹をなす存在であった、と言える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなYUIMETALとMOAMETAL、まるで双子のような二人はBLACK BABYMETAL(以下BBM)と呼ばれ、Su-METALにソロ曲があるように、BLACK BABYMETALとして二人でパフォーマンスする楽曲があった。かつてそれらはライヴでも演奏されて大いに盛り上がった。

 

 

 

1stアルバムに収録の、“4の歌”。最高だ。よんよん!

アルバムで「Lyric & Music : BLACK BABYMETAL」とクレジットされているこの曲、一般的に日本においては忌避されがちな「4」という数字をここまでポジティヴに表現するという感性が、もう素晴らしいの一言。オトナには書けなかった歌詞やろうな~(笑)。

 

曲については、たぶん大まかなメロディを彼女たちが考えたものを仕上げたのだと想像する。途中でレゲエのリズムに転調したりとか、METALLICAの“MASTER OF PUPPETS”的なリフとかも彼女たちによるものだったら、驚くなあ。「ビョ~ン」とか、メタルにあるまじき音が入ってるのも最高(笑)。

で、この曲の振付、知りうる限りではわたくし一番好き(笑)。めっちゃカワイイ。癒されるわ~。

 

 

つうわけで、おそらくBMファンの好きな数字は全員「よん」(笑)。

 

 

 

 

 

 

同じく1stアルバム収録の、“おねだり大作戦”。

この曲名聞いた時点で、もう勝たれへんやん(笑)。

 

娘さんがいるお父さんは身につまされる、罪深い曲ですなあ…。

「あたしぃ、パパのお嫁さんになるんだ♪」

こんな歌詞がメタルと組み合わさる狂気。ヘヴィなバッキングとのギャップがたまらんす(嬉)。

 

 

曲調の振り幅が尋常でなく大きいBMではあるけど、その中でこれらBBMのアイドル性の高い楽曲とステージングは、「アイドルとメタルの融合」というBMの初期アイデンティティのなんたるか、を如実に表現していると思う。

 

 

 

 

2ndアルバムから“GJ!”。

これは、頑張って日々を生きる人たちへの「応援歌」。うん、おっさん頑張る。

 

冒頭のリズムは、言わずと知れた三三七拍子。“4の歌”もそうやけど、日本人的には体に染みついた、自然と体が反応するリズムだと思うのだが、このあたりも海外のリスナーには新鮮なリズムとして聴こえるのじゃないかな~と。

 

 

 

 

 

 

 

同じく2ndから“Sis.Anger”。これもMETALLICAの“St.Anger”へのオマージュだと思われるタイトル。

こちらは一転して「怒りの歌」。周囲にいる「有象無象の腹立つヤツラ」に対するアンチ・ソングであり、その歌詞にふさわしく、BMの楽曲中もっともえげつないブラストビートが聴ける。

 

「オマエのその根性~叩き直すぞ~」とかカワイイ声で言われると、萌えますな(爆)。プロとしてひたすら努力を続けた(続けている)彼女たちを尊敬してやまないので、「反省してもいい、後悔してはダメ~!」は、我が座右の銘となっている(笑)。

 

 

 

ちなみにいくつかの動画でお気づきかと思うが、ファンが作った日本語の英訳を載せた動画も多く作られていて、歌詞を理解したい海外リスナーも多くいるのだと改めて気づかされる。

 

 

 

 

 

 

 

 

2018年10月のYUIMETAL脱退をもって、BLACK BABYMETALは実質的に消滅した。10ヶ月もの活動休止期間の末の脱退、その理由は「(前略)今も体調が万全ではないこと、そして以前からの私の夢、水野由結としての夢に向かって進みたいという気持ちもあり(後略)」というもの。

後追いながらもYUIMETALとMOAMETALの関係性、「ソウルメイト」といっても過言ではない長年にわたる二人の絆を知ってしまうと、去る者、残る者ともに脱退という選択に対して切ないものを感じてしまうのだが、まあここではそこまでは書かない。

 

結果、「アヴェンジャーズ」として3名のダンサーが交替でYUIMETALのポジションを務めている現在のBMにおいても、BBMの曲はライヴではプレイされない。

 

 

まぁ、少女っぽさの横溢する歌詞の内容的に現在のBMにはフィットしないというのは確かにあるし、YUIMETALという絶対的存在を欠いてのBBMはあり得ないということもあるだろうし、他にプレイすべき楽曲はたくさんあるというのも確か。

 

 

なんにせよYUIMETALの脱退は、結果としてBMにおける「少女期の終わり」をもたらしたのだと思う。それをきっかけとしたダークサイド期を経て、Su-METALとMOAMETALの2人体制による大人カワイイ期(勝手に命名)への華麗なる移行に伴い、BBMは封印されてしまったようだ。

 

今後これらの楽曲が日の目を見ることはないのかもしれないが、BM史を振り返る上で絶対に外すことはできない初期の重要なトピックとして語られるべきBBM。もう一度聴きたいというファン、実は相当多いと思う。無理やろうけどね(笑)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうなると、MOAMETALのことも書きたいなあ。そのうちまた別で書こうかな。