【旧、旧々廃道2】より続く。
8年ぶりに再訪した旧・一谷坂隧道、東側坑口。
この記事初回ではしっかりとお見せしなかったので、改めて。
笠石(的な部分)が唯一のアクセントと言っていい、極めてシンプルなコンクリートポータル。扁額も銘板も見当たらない。素人の見立てだがコンクリートの状態は案外悪くなく、しっかりと施工されているように思える。念のため、現在地コチラ。
坑口脇の土留め擁壁は、
粗く成形した自然石による空積み。時代考証がよくわからん…。
坑口上からの見下ろし。
今さら気付いたが、少し斜めに開口してたんやな。現トンネルよりも気持ち北側に向かっている。ということは?こういうとこにも我が観察眼の未熟さが露呈しとるな…。
さて、8年ぶりにお邪魔した洞内、
相変わらずの異形っぷり。
こちらは、散らばってるガラクタの位置以外は8年前とほぼ変わらないように思える。
そういえば、こんなのも。
岐阜県では特によく見る気がする、境界標柱。これは前回なかったと思って写真を見直したら、ちゃんとあった(笑)。
8年って決して短い年月とは言えないと思うのだが、
坑口前の土砂の量も、ほぼ変わらない。こんだけ変わらんもんかね?と逆に驚いた。
コチラの方々も
お変わりなきご様子。
洞内もしかり。
全く変わってないようにさえ思える。
んで、実はわたくし入洞した瞬間に非常~~に重要なことに気づいていた。
え?あれ?マジか!?
二度見して確認して…おーい!
向こうの明かりが見えとるやないか!!
なんと、向こうの明かりが見えている!これまた以前と変わらぬ大きさで。イヤイヤ待て待て。さっき閉塞を確認してきたばかりのはず。ああ見えて、実は開口部があったのか?
いや、もしかして
隧道西口の位置を勘違いしてたって言うのかえ、ボクチンは?
認めたくないが、どうもそのようだ。我がボンクラっぷりは情けないが、これは嬉しいどんでん返し!どっこい一谷坂隧道西側坑口、埋没してはいなかった!
まあそれは嬉しい。しかしながら実はこの時デジカメのバッテリーがカラッケツ寸前。予備のバッテリーもあるのに、車に置いてきてしまっていた。重ね重ねのボンクラっぷり。ここからは前回未踏破部分になるので写真を撮りまくりたいのに、果たしてバッテリーはもつだろうか?
という事情もあり、
フラッシュは使わずに。
洞内は、
長靴必須。
意外なほどすぐに、
大きな崩落地点が現れた。うん、向こうの明かりの見え方から、こういう場所があることは分かっていた。
ここで振り返り。
このように、ここまではかなり安定しているように見えた。
崩落地点は、
この先にもう一か所あるようだ。
その間、
短いぬかるみ区間を挟んでいる。
今抜けたひとつ目の崩落個所を振り返り。
天井奥深くからごそっと抜けてしまっているが、こうもりさんもお住まいだし、これで安定しているようだ(笑)。
で、ふたつ目の崩落点が…と思いきや、
なんと、その手前に坑口があった。
西側坑口はさほど遠くないとは言え、ガリバートンネルにもほどがある!要は、内部の坑口と外に出る坑口の間で崩落しているわけで、なんつうトリッキーな。
わたくし思うに(そして先人たちも概ね同意見のようだが)、これ絶対未成隧道だと思う。コンクリで巻かれたポータル付近を見るに、あのサイズで完成させたかったのだろうが、洞内に地質の悪い部分があり(それがきっとこの近辺だと思う)、結果放棄されたのじゃないだろうか。もちろん、もっと古くから存在した人道隧道の可能性もあるが、ちょっと考えにくいかなあと。
「奥の坑口」から出て一枚。こっ、これは…。
ドエライことになってる…って、
せっかくテンションマックスになってきたっつうのに、ここでバッテリー死亡のお知らせ。おぉーーい!!(江頭2:50ふう)
これはアカン!このままでは前回以上の消化不良。車に戻ってバッテリー交換して戻ってこよう。
電源入れなおしたりして、
だましだまし撮った西側坑口。
思いっきり開口してる!やっぱ位置を間違えてたんだわたくし。参った。
つうか、
ココいったい、どこやねん!?
【次回】に続く。