【10】より続く。
結局のところ、
探索終了まで僅か数百mのところで引き返し、作業道を登り返して、未成道の大野谷三号橋まで戻ってきた。その所要時間は17分だった。
この判断に「ええ~!?」となる方もおられるかもだが、なんか他人の死角から忍び寄る感に、どうにも抵抗があってですね(笑)。あと…ここまできて引き返すってのが、ネタ的にオイシイかと思ったのも事実で(爆)。
林道はダホンちゃん乗車で行けたものの、勾配のキツイ作業道の登り返しが地味にしんどかった…。
しかし…正直なところ、この探索で人に出会う想定はしていなかった。しかも林道の復旧作業をしてるとか、その奥にあるなかば廃墟化した施設群を見ているだけに、さらに想定外。往路にも感じたことだが、この一帯、案外人が入ってるなあ、間違いなく。
まあ、気を取り直して。
時刻は14時55分、進軍開始から2時間36分。
想定外の展開の産物ではあるが、往路で念入りに徒歩探索した未成道を引き返すことになった。
ほぼ舗装路、そして下り一辺倒。
ようやく、ダホンちゃんが唸りを上げるぜ!(笑)
ビューーーン!!
気持ちんよか~!!
ずざざざざーーーーー!!(緊急停止)
ちょちょちょ、マジかよ!
え?何を驚いてるんだ、って?
よく見ていただきたい。
往路では絶対にいなかった、
4tトラックが停まってんじゃねぇか!
反射的に樹木で死角となる場所に緊急停止した結果、このような見え方に(笑)。
確かに、往路の記事でも書いたように現役感バリバリの作業小屋だったので、先ほどよりは納得感あるものの、うわ~、ガチで人が入りまくりやんこの一帯。これはヤバイ。下の林道が封じられ、今また上の未成道も、とか、完全に想定外。
まあもうしようがない。普通に挨拶して通り抜けよう。その上で怒られたらそりゃ当然なので、素直に怒られよう。先ほどと違って作業音はしてなく、静まり返ってはいるが…。
…通過して、振り返り。
幸いにも、トラックにも小屋にも人気はなく、咎められることなく通過できた。山に入られていたんだろう。ラッキーだった。
つうかマジで、こんなに人の出入りがあるとは…。実際、探索終了後に車のところでダホンちゃんの片付けなんかをしてる時にも、一台の車が花脊方面からやってきて、鍵を開けて入っていった。鍵を持っているからには当然許可車両というか、関係者(なんの?)だと思うが、コレは要注意。少なくとも、平日は避けるが吉、ってことで。
しかし…いったいこのあたりで、何が行われてるんだろうか?単なる林業?
再びダホンちゃん爆走で~、
大回りしてようやく戻ってきた、
未成道と林道大野谷線の分岐。
あのまま進めれば、ほんの2~3分でここに来れたはずだった。よって、ここから数百mの林道大野谷線がシバキ残しとなってしまった。まあ何もないと思うけど。
旧・京路橋に
帰還のご挨拶。
時刻は15時6分、進軍開始から2時間47分。
色々あったが(?)、入口まで無事に帰還した。
大野谷3号橋からの下り爆走開始からは僅か11分。この気持ちよさのためだけでも、ダホンちゃんを連れて行って正解だった。作業道の登り返しでは邪魔やったけど(笑)。
晴れて、チェーンの外に脱出。
脇にはしっかりと「アレ」の表示がある。まあ見逃しました、で通せるけど…って、無理か?(笑)
無事に探索も終わったし、
せっかくここまで来て「高いところから失礼いたします」では済まんわな。
やっぱり…
ちゃんと下からご挨拶しておかんとね!
たしか3年ぶり以上の再訪だが、
相変わらずの不老不死っぷり。見事なものだ。素晴らしい…。
素朴な野積みの壁石。切石のそれに比べて、その数はぐぐっと少ない。特にこの関西では。
本当に貴重な、全国に誇れる素晴らしい石アーチ橋だ。
参拝完了。もっと撮りまくったけど、再訪なので割愛…(笑)。
最後に、未成道入口右側の目立たないところにあった「発砲注意」の看板をご紹介。
【8】でも少しだけ登場(林道最奥のゲート跡のところ)したものだが、特筆すべきはこの未成道があたかも全通したかのような道路網が描かれていること。左上「大布施」(現在地)から右斜め下に向かって「大見」「ヒノコ」を経由して「小出石」へ至っている道がそれである。
(繰り返しになるが)路線名からしてこの大布施は終点側であり、なので記事タイトルも「終点区間」の「着工部分」とした。また未成道入口と書いているのもあくまで便宜上のこと、路線的には「出口」が正しい。
全て【序】でも書いたことだが、この道路が完成していたとしても、交通の流れに大きな変化があったとは思えない。思えないが、滋賀に住む者としては、京都市街地を迂回可能な丹波方面へのパスルートが存在していたならば、ぜひ使ってみたかった。
夢の跡のように残る、大規模な道路遺構。見に行きたい方は…自己責任で。平日は避けるがよろしかろう(笑)。
以上、完結。