【前篇】より続く。
橋上チェックはもういい。
この橋の真価は、下部構造。いま、逢いに逝きます!(←バカ
幸い、ここまで来れば、たやすく河原にまで降りることができたし、
水量も大したことなかった。
二本の煉瓦橋脚のうち、北側のほうには、
さすがに長靴では渡渉できなかった。
対岸から河原への降下は、私有地を避けるとかなりの遠回りそうだったので割愛。
あちらの橋脚には、
大きく矢印がペイントされていた。
もちろん、大内山川の流れの方向を表したものだ。
さてさて!
ようやく煉瓦橋脚を目前にして…
ゴツイ!
でも、

美しい!
平らだった下流側に対し、上流側には
先を尖らせた、「水切り」と呼ばれる水制工が。
大抵の場合、水切りには多少なりとも損傷が見られるものだが、
ウソみたいにきれいな状態。
隅石もイギリス積みの煉瓦も、
まったく綻びが見られない。
これだけ状態のいい煉瓦橋脚、
初めて見たかも。
上流側からの見上げ。

いや~しみじみと、「橋は下から」ですなあ…。
こんな状態のいい橋脚だったが、ふと気づくと
ゲルバー桁を受ける支承部に、流木とおぼしきものが引っ掛かってた。あれはやっぱり…あそこまで水が来たってことか。昨夏の台風あたりで。
そんなこともあるにしちゃあ、やっぱキレイすぎるな~水切り。神に護られているのか?(笑)
最後に、上流側から引きで。
この道は、伊勢神宮から熊野速玉神社、熊野本宮神社へと至る熊野古道(熊野参詣道)の一部。格式のある道だけに、さぞかし立派な橋が架かっていたんだろうな~。
旧橋の写真でもあれば、ぜひ見てみたいものだが、そこまではまだ調べられていない。
これが、2018年最後に「呼ばれた」橋との、出会いの顛末。
以上、完結。