【旧道前篇】より続く。
岬の突端近くで現れた、正体不明の建屋。
少し進むと、そこへと上がる階段が現れた。
コレは興味深い。もちろん登ってみる。
廃墟は営業範囲外なんだけども。
とか思いながら登ってみると・・・
あ・・・。
ひと目でわかった。これは遺棄された祠だ。石灯籠などが無残に倒壊している。
この時は結びつかなかったが、今ならわかる。これもまた、2007年3月の能登半島地震の爪跡に違いない。地震前にすでに遺棄されていたのか、地震をきっかけに打ち捨てられたのか。
あ~、コレとか。
かすれてはいるが、「大漁祈願」「安全操業」と読み取れる。
この祠は、漁業従事者が豊漁と海上安全を祈願して造営していたものらしい。
うーん、なんだか
物悲しいなあ・・・。
もちろん単純に遺棄されたのではなく、おそらくはどこかに遷座され、海上安全を願われているのだろう。でなきゃ、なんか怖いわ(笑)。
いずれ、ここには神はいない。それがなんか悲しい。
はー、なんかしんみりしちゃったわ(笑)。
現道・・・もとい、廃道へ復帰。
そこからは、もうすぐ。
岬の突端。
デカイ落石が横たわっている。
が、それを越えると、
もっとデッカイ落石・・・
いや、もう完全に「岩」やなコレは。
が、手前に何か・・・光景にそぐわないものが・・・?
それは、
上水道の空気弁蓋。
上水道ってこんなとこ通ってんの!?この立地の廃道でこんなん見るとは、まったく想定外。
まあそんなことはともかく、
このデカイ「落岩」が、まさに岬の突端だった。
まさに次のステージへようこそ、って感じ。
ちょっと登って目線を高くして見ると、
帰りの様子を、動画に撮りました。スマホ手持ちで酔いそうなヤツですが、雰囲気は味わっていただけるのではないか、と。
あ―駄目だ、完全に死んでる。
おびただしい落石と深い植生が折り重なってる、まさにデスロード。行ったら怪我するヤツやコレ。
ひと目見て、諦めた。時間も時間、こんなとこ歩いてて陽が暮れたら、本気で骨折する。
サッパリした気持ちで(笑)撮ったパノラマ。
左から右へ、岬の突端のカーブを俯瞰しておりますが、わかる?
そして路外の夕暮れの海。
エエわ~・・・。
デスロードとの対比が鮮やか過ぎて、泣ける・・・。
さて、心穏やかにスッキリと、
帰るといたしませう。
帰り際に一瞥。
いや、良かった。ありがとうございました。
以上、完結。