2012年8月17日、福井県遠征2日目。時刻は11時36分。山中隧道を後にしてから1時間50分後。
灼熱の太陽が照りつける中、
わ~、グリーンヘルに食~べ~ら~れ~る~。
…状態のノートさん。こんなとこで何してんだ、と(笑)。
ここは国道305号線の路肩上。右手前方向へ向き直ると…
玉川トンネル、北側坑口。その脇に、見落としようもないスケールの旧道。
コレを見ちゃあ、止まらざるを得ない。というわけで、ここにいるのだったが…。
かつてこの道に引導を渡した悲しい過去のことは、この時点では全く頭になかった…いや、恥ずかしながら知らなかった。
そのあたりは、最後に…。
旧道入口には、こんな看板があった。
「全面通行止」
この先落石等の危険箇所がある為
廃道となっております。無断侵入の事故
については一切関知致しません。
なんと、「廃道」であると明記されている。実はこれってレアケースであり、わたくしの経験値では他にここくらいしか知らない。
「自己責任」。当然ですな。
ということで、
旧道…いや、「廃道」へと足を踏み入れた。
オレンジ色はセンターラインか?山側からのグリーンヘル侵食が凄い。しかしなんでこうも、路盤が海側に傾斜してるのだろう。
写真ではわかりにくいが、先に…なんか異様なものが…?
むおっ、
なんじゃあこりゃあ。
コレ…どうにも思い出せないけど、道路まわりで使用されるなんかの部材だと思うんだけども。資材置き場として旧道敷きが利用されているってことか。
しかし、こうして並べられると、なんともモニュメンタルですな。もしこのまままの形で遺跡化すれば、後の世の人々が祭祀跡とか思いこみそうな(笑)。
その「祭祀跡」から、来た方向を振り返り。
玉川ロックシェイド(銘板にそう書いてあった)と、彼方には越前岬トンネルまで見える。
そう、もちろんこの道は、「海の廃道」なのだった。
そして、行く手方向を。
どうやらあの岩の裂け目へと向かっているようだ。まずはあそこでシーン・チェンジがありそう…。
実際のところ、この廃道がどのくらいの長さで続いているのか、よくわからないままに入ってきたが、なにしろトンネル旧道だからして、歩けない長さではないだろう、と。この感じだと、表情豊かな廃道が期待できそうな気がした。
気になる階段もありつつ、岩場以外に行けそうもないのでスルー。
しかし、ベタな感想でアレだけども、
コレが国道だったとは、にわかには信じられない。
もちろん、両側からのグリーンヘル侵食によって相当狭まってはいるのだろうけど…。
先ほど遠望したポイントへ差しかかった。
岩の割れ目と見えたものは、存外に広かった。もちろん車道化にあたって発破で広げたのだろうけど。
左カーブで進入していくこの場面、まさに、シーン・チェンジ。
ここまでを第一幕とするならば、さて、
第二幕の幕開けは…?
おおっ…。
【2】に続く。