戸倉峠の明治道と未成隧道 【4】(鳥取県八東郡若桜町落折) | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

 
【3】より続く。
 
 
 
 
漆黒の未成隧道に、7時39分、入洞。
 
 
ほどなく、空虚だった洞内に
 
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最初の変化が現れた。
 
広かった洞内が一気にすぼまる。両側の岩盤は一定の高さまで残ったまま、中央だけが路盤レベルまで掘り下げられている。
 
未だかつて見たことのない、だが知識として目にしたことはあるこの状況。これは本坑に先立って掘削された先進導坑の痕跡だろう。
(先進)導坑とは、文字通り先行して小断面で掘削される坑道で、後にそれを掘り拡げて隧道として仕上げていく、というもので、まさにこれは未成隧道ならでは!の光景なのだった。
 
 
 
位置的には、
 
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このあたり。
 
進入して30mほど?もないかな?
 
 
そしてここからが、
 
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祭りの始まり。
 
が、それは祝祭ではない。
 
 
 
フラッシュ・オンだと
 
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こう。
 
腐れきった木材が林立して、侵入者を威嚇する。コレはもちろん、かつての支保工のなれの果て。
 
 
これ、ヤバイもん写ってそうやなぁ…(笑)。
 
こういう時にいつも書きますが、もし何か見つけてもご報告は不要ですので、皆様個人にて存分にビビってくだされば結構でございます(笑)。以降に登場する写真についても同様です。繰り返しますが、くれぐれもわたくしに報告しないように(笑)。
 
 
 
そう、それは祝祭ではなく、葬送。
 
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死者の葬列を想起させる、慄然たる光景が展開し始める。
 
 
 
 
 
放棄された時点でどのような形だったか、今となっては定かでないが、
 
このように
 
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まるで橋のように…っつっても伝わらんか?
 
しかし怖いな、この写真…
 
 
 
フラッシュ・オン。
 
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これ、このように両側の岩盤をまたいだ支保工も。
 
 
 
 
 
 
振り返り。
 
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ダーク・ファンタジーめいた、この世のものとも思われない光景。
 
このイメージこそが、わたくしの中の「戸倉の未成隧道」像となって焼き付けられた。
 
 
 
これ以上、言葉は要らない。 (という名の手抜き)
 
 
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進んだ距離は大したことはない。せいぜい100mないくらい。だが写真を撮りまくったせいで、入洞からすでに22分が経過していた。
 
 
 
そしてここで迎える、二度目の変化。
 
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地獄の釜が開いた…か?
 
 
 
 
申し訳ない内容の(笑)【5】に続く。